入江さんのレビュー一覧

「だいじょうぶ」な気持ちになれる。

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コピーライターの著者が、手製のアンテナで受けとめた、「ほっこり」の電波。
ときに東北弁を交えながらのエッセイは、笑いと涙、雑学あり応援歌あり、
深夜にひとり聞くラジオ番組のパーソナリティーに似て、元気をもらった。

ちょっとした疑問や感動の種を、すぐさま調べるフットワークの軽さ、
そして、大思想家エマーソンを愛読するふところの深さ。
雑学としても情報密度は高いが、むしろ、じわっとくるところに、
著者の経験がにじみでて、手のひらのあったかさを感じる。

名曲に託して、人と人が出会う奇跡にふれる「小さな願い」、
不況にふさぐ町で生きのびる人々へのエールに満ちた「静かな町で」、
祖父と暮らした思い出に捧げる「祖父の日記」など、
47本の「ほっこり」を収録している。