もえさんのレビュー一覧
投稿者:もえ
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紙の本月光ゲーム
2004/04/13 10:32
はじめての出会い
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
著者の作品をはじめて目にしたのは、テレビで不定期にシリーズ化されている「安楽椅子探偵」であったので、書籍としての出会いはこれがはじめてになります。
テレビの作品にはまり、この本を手に取ったわけですが、読む前は期待と同時に少し不安もありました。
というのも、「安楽椅子探偵」はテレビ用の作品ということで謎解きのヒントの多くが視覚によるものだったからです。
ですが読み進めていくうちにそんな心配はどこかに行ってしまい、作品にどんどん引き込まれました。
まずはじめに主人公達が関西弁を使うという事に驚き(笑)
そして江神二郎と共に読者もヒントの全てを知ることができる。(これはテレビシリーズも同じ手法をとっています)
後に謎が解明される段になってから、「実はあの時あんな事があった…」など、江神二郎は知っていたが読者は知らされていなかったなどという事実はないので、犯人捜しも存分に楽しめる作りになっています。
もちろん、最初に抱いていた不安「文字のみで複雑な事件の謎・ヒント全てが書ききれるのか」といった点についても全てクリア。むしろ、文章のみで体験する方が良いのかもしれないといった感想を持ったほどです。
読者への挑戦をはさみこむことも心にくい演出ですね。
本格的に推理をしたい人はもちろん、多くの人が「面白い」と思う読み終わった後に爽快感すら残るような楽しめる作品です。
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