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峯吉さんのレビュー一覧

投稿者:峯吉

3 件中 1 件~ 3 件を表示

珠玉の作品集、効用ある「バナナブレッドのプディング」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

短篇
「いたい刺いたくない刺」「夏の終わりのト短調」
「シンジラレネーション」(1977年)
表題作の中篇
「バナナブレッドのプディング」(1977年)
イラスト・ストーリー
「ページ・ワン」(1998年)
5編が収録されています。

 細かな木の葉や花びらの舞う叙情的な絵、独特のリズムあるセリフ。
そんなゆっくりとした美しさにからめて、少し怖くもある人の心理が
描かれています。大島さんの作品は多くが文学的ですが
特に作者の繊細で豊かな感性をもっとも感じた巻でした。

短篇3作はいずれも、
 誰しも少しは思いあたる問題を抱えた人達が、余所からやって来た人と関わり
少しずつ変わったり、または謎が解けていく物語です。
深刻な話でも、ゆっくりとした空気に包み込まれ、ふっと
「ああそういうことか」と心に来るものがあります。
共通して少し残念だったのは、心に問題をかかえた原因がはっきり示されており、
それが個人的で特殊なことであるので、自分や周りのこととして読みにくい点でした。

 表題作「バナナブレッドのプティング」は、その辺りの問題も乗り越え
よりレベルアップされ、深みを極めた素晴らしい作品でした。
(作者に言わせれば「題名だけ先に考え、ちゃんと話を作らずに、何とか
5回でまとめた」そうですが…)
誰が読んでも感動する理解できる、という分かりやすい
話ではないですが、どこか感じるところのあった人には
とても大切な作品となるのでは、と思います。

 個人的なこととしては。主役の三浦衣良は16,7才でしょうか、
私もその頃これを読んでいたら、もっとよかっただろうな、と思えました。
さらに近く感じるところがあったに違いないと思えるのです。
8巻収録の、「草冠の姫」とも重なるのですが、
なぜこんなに姉のいる妹の気持ちが分かるのか、とも驚きました。
長女の気持ちを描く人は多くても、妹のものをこんなに
的確に描いている作家を、他で見たことがありません。
 御茶屋峠やさえ子のように、適切に相手の状態を理解し、助けになり
支えてくれようとする人、なんて現実にはいないけど、それでも読んでいて
自分のことを指摘され、そして救われていくように気持ちがいい。
ハッピーエンド、ではなくても、きっとこれから、という希望をもたせる
明るく優しく肯定的な終わり方。
今でも、ユーウツで何も手につかない時に読んで立ち直るなど、
「効用」ある作品です。

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慣れるまで分かりにくいけれど内容はとてもいいのだろうなと思います。

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 有名な演出家である著者が、1年間英国で学んだ演技のレッスン法を
元に、題名どうり「発声と、発声のための身体レッスン」について
丁寧に詳細に紹介されています。

 私が買った動機は、アマチュア劇団に入ってみたものの練習が
週1回しかないため自宅で何かできないか、というものでした。

 初心者にも分かりやすくかんで含めるように
書いてあり、「毎日ゆっくり焦らない」「よけいな緊張をとく」というのが
何より大切みたいだ、というのはまず分かりました。

 ただ、実際にこの本に沿って1人でレッスンをしてみようと
思うと、ちょっと大変でした。

 「1人でも、集団でもできるように」と書かれているのですが
1人ではできないレッスンも紹介されています。
そして読みながらやる、というのが何より難しくて。
 特に身体レッスンは馴染みのない運動が多く、種類も
多いので、「理解・実行し、本を見ずともできるようになる」
までは時間がかかると思います。プロを目指している人はともかく、
時間がとれないとか、こんなにたくさん毎日続くだろうか?と
思うところも。

 「なぜこのレッスンをするのか」ということも
各レッスンごとに説明されていますが、よく分からなければ
飛ばしていいそうです。しかし飛ばしていい、と言っても
それぞれが長いため、ちょっと見づらい。
「実際するべきこと」を続けてまとめて書き、解説は後にして
あった方が練習しやすかった、と思いました。
「結局自分は何を毎日すればいいのか」
を読み取るまでが大変なんです。

 「ストレッチや基礎体力作りのあと、発声のための身体レッスン、
そして発声レッスン」
という順番だそうですが、発声レッスンの方が先に書いて
あるためうっかりそちらを先にしてしまいそうなところも。

 この本は教科書にし、やはり実際ワークショップでも参加し、人に
教えてもらいたいと思いました。いかに丁寧に書かれていても
やりなれないことは
「本当にこれで合ってるのだろうか?」
と不安になります。

 面倒を乗り越えてやってみたら、意外で驚くことが多く、
疲れを取ったり肩こりにも効きそうな?運動もたくさんあって、
楽しくできそうには思います。

 この本が専門的過ぎるように感じる人は、
「あなたの魅力を演出するヒント」の方が向いているそう。
私にもそちらの方がよかったかもしれません。

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個別の役者ファンのための写真集

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。


撮り下ろしに重点をおいてあり、劇団の演出家が直々に監修しただけあってか、
それぞれが芝居の一場面のよう。役者の表情やポーズだけでなく、
場所、衣装・道具等細かいところまで吟味され手がかけられている。
文章のページは、役者自身による役者紹介、過去の作品一覧、
役者同士の対談、萩尾望都さんの漫画の再掲など、
ファンとしては何度も読み返したくなる内容にしてある。
ただ劇団の写真集であるからには、撮り下ろしばかりでなく
舞台写真こそたくさん掲載すべきだったのではないだろうか。
そうでなくては、劇団の魅力が十分伝わらない。
過去の作品についてはほんの数ページ、小さな写真での紹介しかない。
知らぬ人に見せたら、
「美形男優を集めただけの、アイドル集団じみた劇団」
とでも思われそうだ。
公式サイト、またある写真家のサイトで
印象的に撮られた舞台写真が掲載されているのだが、
「なぜこういうものこそ載せなかったのだろう」と
思わずにはいられなかった。
特に知ったのが最近で、過去の作品をもっと知りたい者には
その辺りが物足りなく、やや不満に感じる。

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