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有限会社がんばれ社長  武沢信行さんのレビュー一覧

投稿者:有限会社がんばれ社長  武沢信行

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本織田信長の経営塾

2004/07/07 20:21

オンライン書店で週間ランキング一位にもなったのもうなずける

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

●西暦1400年代に始まり、1600年の関ヶ原まで200年続いた戦国時代。
もしこの当時、武将や大名に読ませる“成功ノウハウ本”を書くとし
たら、その中味はどんなものになるだろう。少なくとも現代の成功本
には載っていないようなことが書かれることだろう。

・体力をつけよ
・デカイ声を出せるようになれ
・武力を磨け
・姿勢を正せ
・童顔を崩せ
…etc.

●戦国時代の大名・武将・足軽などの雑兵(ぞうひょう)たちにとっ
て、モティベーションの源泉は何だったか。そうした人間心理を理解
し、当時の世界にあっても近代的な人事・労務システムを取り入れて
いたのが織田信長であると主張し、それを証明しつつ、現代の企業経
営に活かそうという主旨の本がある。

●…予は織田信長である。天正十年に本能寺の変でこの世を去っ
て以来四百年以上になる。あの世でゆっくり暮らしていたが、何度も
頼まれたので戻ってきて、こうして塾長となり経営塾を開くことにな
った。…

で始まる『織田信長の経営塾』(北見昌朗著 講談社)だ。著者は、
北見式賃金研究所の所長であり、賃金労務問題のエキスパートゆえ、
切り口が斬新だ。歴史に詳しくない方でも読めるよう、わかりやすい
解説付きで、一気に楽しく読み通せる秀逸な本だ。

●この本を読んで驚いたことがいくつかある。信長は、最後の本能寺
でこそ負けたが、あとはほとんど全部勝っているように思っていた。
だが、意外にたくさん負けており、勝率は8割に満たない。

生涯において156戦し、113勝29敗14分(勝率7割9分6厘)だという。
プロ将棋の年度最高勝率が7割6分1厘(2003年度 深浦康市八段)なの
で、それと大差ない。
この本を読んでいて気づくことは、信長は最初から「全勝などありえ
ない」と悟っていたかのようだ。
むしろ信長は、要所での勝ち方が上手であり、負け戦の見極め判断と
逃げっぷりが見事であり、さらには、負け戦からの学習能力が異常に
高かったのが特長だと思える。

●信長の学習能力の高さをものがたる話として、同著でこんな逸話を
紹介している。

・信長は自国・尾張兵の弱さをいやというほど知っていた。まともな
 総力戦では武田軍団はおろか、どこと戦っても負ける。それゆえ、
 長柄鑓(ながともやり)や鉄砲などの近代兵器を駆使することを真
 剣に考えた。
 
・鉄砲隊を作ろうと思ったのも、もとをただせば雑賀衆の鉄砲隊に負
 けたからである。また、水軍の大型甲鉄艦隊を作ったのも、もとを
 ただせば、村上水軍に完敗したからである。

負けた分野に関しては、即座に日本一レベルになるまで補強している
のが、信長をして信長たらしめているのだろう。

教訓:
1.うちの社員は営業力が乏しいとなげくのではなく、それは幸いであ
 る。近代兵器を駆使した営業システムを作ることを考えよう。
2.目標未達成という敗北は幸いである。何が足りなかったのかを明ら
 かにし、その部分を徹底して日本一レベルまで補強しよう。

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