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改善は無限である

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自分自身の改善に対する熱い想いに疑問を感じたとき、安易な方向に流されようとしているとき、正しい路線に戻してくれる一冊です。久しぶりに一気に読み通してしまい、もう一度読み返しました。

引用（おわりに、より）「企業の改革に当たっては、トップの信念と社員の使命自覚は重要な要素である。改革が成功するのはトップが本気になって指導し、使命感を持った社員が応えるときである。使命感とは会社を良くしようとする執念であり、行動力であり、これは会社への信頼感から生まれる。」
まさしくその通りで、使命感なくして、改革につながるようなどのような改善もできる訳がなく、著者が後進に贈る名文と思います。

内容について、歴史・概論から定石・応用例まで、よくこのページ数にまとめられたものと感心しています。これから工場技術者を志そうとする学生から、永年工場での職務に従事して来たベテランまで、対象となる読者の範囲はとても広いものと思います。私も本書を常に手元に置き、皆と歩んで行こうと決意しているところです。

それと著者の記述がとても熱いのも本書の良いところです。読者の多くは改善すべき問題を抱えているのだと思いますが、問題意識のある人ほどいろんな壁にあたっているものです。記述の端々に読むものが勇気付けられ、その表現をそのまま引用するだけで他のものにも良い影響を与えられそうな言葉が多くあります。最初は固く感じるかも知れませんが、読み終えた時に「がんばってみよう」と思います。

評価の★がひとつ少ないのは、初歩の実施例がそれほど多くなく、社員教育には他書の併用が避けられないと感じるからです。しかしそれは当方の利用方法によるものであり、一冊の本としては素晴らしいものと考えています。