田中貴子さんのレビュー一覧
投稿者:田中貴子
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2004/03/16 14:59
著者コメント
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「あやかし」、「中世」といった言葉からイメージされるものは何でしょうか。「あやかし」とは、「ばけ物」、「怪異」という意味です。そして「中世」といったら、『徒然草』や『平家物語』などの著名な古典文学を連想されるでしょうか。この度の私の本には、そういった有名な作品は出てきません。闇の中に身を潜めている「あやかし」が跳梁跋扈する中世のいろいろなテクストが、時間を追うたびに少しずつ私の手元に集まってきました。そんなものたちをめぐる、不思議でどこか懐かしいお話がページを繰るたび展開してゆきます。蛇になった女、狐や茸や石が語る物語、人間を殺す神、また、現代人によく知られたあの「淀君」がなぜ「淀殿」と呼ばれるのか・・・。
中世の「あやかし」たちの織りなす世界は、みなさんのご存じない「歴史の裏面」をかいま見させてくれます。ちょっと覗いてみてはいかがでしょう。
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