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紗螺さんのレビュー一覧

投稿者:紗螺

1,773 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本悲願花

2019/01/30 21:30

被害者と加害者は紙一重。

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被害者感情が高ぶっていくことで、人は誰しも加害者になるかもしれない、ということを、心中事件の被害者である主人公の姿を通して描く。
いっぽうで、主人公が知り合った心中事件の加害者である雪絵や、その娘を描くことで、人の心の奥に潜んでいるものをより複雑に描き出している。
最後でかろうじて救いのようなものはもたらされていくが、全体的には暗い印象が否めない。それは、主人公の気持ちが恨みに凝っているからだ。
ミステリというよりは、主人公のモノローグによる、被害者意識がテーマの小説といった感じ。ミステリ要素もあるにはあるが、ミステリとしての満足度は薄い。
ただ、考えさせられることは考えさせられる。

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紙の本

悪趣味なテイスト

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警察小説だから殺人事件が出てくるのは当たり前だが、それにしてもずいぶんとどぎついというかグロテスクというか、死体損壊の描写が残虐すぎて若干辟易する。
それはいいとしても、一番よくなかったのはラスト。ビッグデータやプロファイリングを用いながら犯人に迫るまでの流れは悪くなかったけれど、ラストはがっかりだった。
このラストを悪趣味ととらえるか、意外な展開でおもしろいととらえるかは人によってちがうだろうが、私には合わなかった。

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紙の本

楽しく、気持ちよく読める作品。

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まだまだ「新米」の形容詞がとれない真緑先生の奮闘劇であったりドタバタ劇であったりが楽しめる。鶏の解体や豚の去勢に立ち会うところが、農林学校ならではの展開でおもしろい。都会育ちの真緑が慣れない田舎で暮らす様が、嫌味なく描かれているところにとても好感が持てる。
明るく楽しめて、それでいてふわふわした作品ではなくしっかりとテーマも持っていて筋が通っている、という感じがする。読んでいて気持ちがいい。登場人物たちが気持ちのいい人たちだから、そういう作品になっているという気もする。

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紙の本

紙の本高座のホームズ

2019/01/24 21:10

雰囲気づくりが巧い。

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昭和の落語界、噺家たちの世界という意味では雰囲気満点で楽しめた。噺家たちのやりとり、寄席の習慣、そしてもちろん挿入される落語ー。作者による落語ミステリといえば安心して読めるほど、その辺りの呼吸やニュアンスは練れているが、今回は時代を昭和五十年代に持ってきたことでより風情が増したように思う。
ただ、ミステリとしては、謎解きの動機づけにあたる部分が牽強付会というか、やや無理があると感じた。特にふたつ目の話が説得力に欠けて、いまひとつだった。
また、キャッチコピーやタイトルほどには正蔵の存在感が大きいとも思えない。確かに謎解きに一役買ってるのは買ってるが、出番としてはそれほど多くなく、肩透かしをくらったような気も。
その代わり、馬春が前名・馬八で登場しており、主人公とよく絡むのは楽しかった。

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紙の本

漫画を楽しむエッセンスがつまっている。

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絵の美しさ、キャラクターの可愛らしさ、想像力豊かな世界…、それぞれの要素がどれをとってもグレードが高い。どれかひとつでも魅力的な作品になりそうなのに、全部がそろっていて、しかもそのかみ合い方が絶妙。
「ハクメイとミコチ」を読んでいると、とにかく幸せな気持ちに浸れる。こういう漫画を読みたかった、という思いが満たされる。
巻を重ねても満足度は変わらない。今巻でもたっぷり「ハクメイとミコチ」の世界を堪能した。
どの話も好きだが、特に気に入ったのは「弔いの酒」。ハクメイの知り合いの杜氏が亡くなり、その人の遺したお酒を飲む場所をふたりで探すーという話だが、色々な場所を探す過程にメリハリがあり、故人を偲ぶ気持ちをじんと伝えてくる作品になっている。
いっぽう、ミコチが風邪で診療所に一日入院する話は、今までにないミコチの表情を引き出すユーモラスなもので、これも印象的だった。
年に一度の刊行だが、次も楽しみに待ちたい。

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紙の本

紙の本ネクスト・ギグ

2019/01/21 15:03

粗削りだが魅力的な作品

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音楽がテーマの小説は難しい。音楽そのものを伝えることが難しいというのもあるが、書き手の音楽愛が時として読者を拒む雰囲気になることもあるように思う。
この小説も、最初はそういう感じになるかもしれないと思った。やや過剰とも思えるほどのロックへの情熱が文章の合間合間にプンプンしていて、ロックをよく知らない私には読めないような気がした。
が、物語の展開はごくスムーズで、次を期待して読ませる強さがしっかりあった。それだけでなく、主人公たちがロックについて語るところも興味深く、意識をそらされなかった。
主人公でもなく、ライブハウスの誰かでもなく、部外者である女の子が事件の解決に至るーという流れにはやや不自然さと強引さがうかがわれたが、ミステリの謎解きの性質上それは仕方のないことだろう。
読み応えのあるミステリといえると思う。

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紙の本

読み返しまちがいなし。

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安定のこぐまさんの可愛らしさはもちろん健在で、頬がゆるゆるになる。
1、2巻より深まったように感じられるのはこぐまさんと店員さんの仲。
夫婦のような、恋人のようなやりとりがたまらない。
こぐまの店長と、ひとの店員だからこそ生み出せる距離感、空気なのである。
ねとらぼには未掲載の運動会のコマがまた非常に楽しく、嬉しかった。

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紙の本

全体的にちぐはぐ感が漂っている。

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神社、巫女などの設定が浮世離れしているわりに、事件は引きこもりネタだったり離婚ネタだったり、ありきたりの範疇を出ない印象がした。
軽く楽しく読める雰囲気のミステリではあるのだが、登場人物が魅力的に感じられないのはかなりのマイナス。
最後の話は一気にディープになるかと思いきや、幕引きはかなりあっけない。なんとなくアンバランス。

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紙の本

紙の本草々不一

2019/01/10 13:20

丁寧に書かれた本格派時代小説

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各話それぞれに趣きを変えた、読み応えのある武家もの短編集。
ひと口に武家ものと言っても、役職、立場によって話はがらりと変わる。変幻自在とも思える書き方に何より感心した。
難を言えばやや暗かった。もちろん、暗さ一辺倒ではなく、最後に希望をにじませるものだったり、暗い中にも本人は満足していたりする話が多い。が、やはり作品によっては、雰囲気的に、そしてこちらの取りようによって、じわりと暗さを感じさせるものもあった。
武士の権威が形骸化してきている時代に生きる武士を描いているせいもあり、そこが味わいになっているのだとも思うのだが。

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紙の本

紙の本幽霊たち

2019/01/10 13:17

凝ってはいると思うが…。

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人間関係が複雑すぎてわかりづらかった。最初に家系図があるので照らし合わせながら読めば関係自体はわかるものの、浮世離れした家のゴタゴタした内部事情には読んでいてだんだん食傷してくる。
里沙という幽霊の正体については予想通りともいえるし、予想を超えていたともいえる。正直にいえば、その種明かしはひねりすぎているようにも思える。作者独自のテイストがよく生かされているが、やや胃もたれするような終わり方だった。

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紙の本

紙の本芙蓉の干城

2019/01/04 11:45

一ページ一ページを丁寧に読み進めたくなる作品。

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非常に読み応えがあり、満足度が高い。本筋の、木挽座の事件と歌舞伎についての部分はもちろん、サイドストーリーの部分まで、ぎっしりとよさがつまっている。
演劇の先生、桜木治郎は否応なしに事件に巻き込まれていくが、彼がやがて事件の核心にたどりつくまで、これが何より読んでいておもしろいのはいうまでもない。ただ、そこにとどまらないのがこの作品のすごいところ。
治郎と警察、役者、裏方たちの話だけでも充分読み応えのある、おもしろい一冊の作品にまとまると思う。けれど、作者はそこに治郎の姪・澪子という要素を更にを加えてくる。
小劇場の女優の澪子が見合いで職業軍人と知り合うことは、事件の背景を解くきっかけにもなるが、同時に時代背景を濃厚に生み出すことに大きな役割を果たしている。
今や戦争へと突っ走ろうとしている昭和の日本の空気。それをしっかりと感じさせつつ、歌舞伎のおもしろさ、俳優の個性、事件の謎の行方など、読みどころぎっしりのメリハリきいたストーリーは揺るがせない。大変に手の込んだ作品だと感じ入った。

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紙の本

紙の本髪結百花

2019/01/04 11:43

吉原を舞台にした、髪結の女視点の物語。

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髪結の女が主人公というところに独自性があり、作品全体に深みがあった。
それぞれの話のタイトルが女の髪型や鬘関係の用語となっていて、それにちなんだり、それに絡んだりするという話の構成がいい。
主人公の髪結・梅が花魁紀ノ川と出会い、昼三だった紀ノ川が妊娠によって凋落するまでー。そういってしまえば簡単だが、その中にはぎっしりと髪結の視点ならではの要素が詰め込まれており、かつ、そこから生々しく吉原の雰囲気が立ち昇ってくるようだった。
紀ノ川が、亡き夕霧の髪の毛を使ってつくらせた「しゃぐま」の話も印象的だったが、死ぬ間際に文金高島田に結ってもらうシーンもじんときた。
決して明るい話ではないが、作品の世界観のつくり方がうまいのが魅力的。

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紙の本

明るく、軽く、ふんわりと。

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一話目が、黄色い朝顔のさかさまになった花の正体というテーマでけっこうおもしろかったので期待したが、他はわりと平凡だった。植物の話としても、謎解きという観点からしても。
植物の特性をちょっとした事件に絡めて話に仕立てるという趣向はおもしろいので、取り上げる植物次第といったところだろうか。
植物の探偵という設定自体はちょっと無理があるかなという感じだが、とにかく明るく描かれているので、その雰囲気にのって楽しむことはできた。

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紙の本

紙の本アリバイ崩し承ります

2019/01/04 11:40

ロジック先行がすぎる。

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刑事が見ず知らずの時計店でいきなり事件の詳細を語り出し、アリバイ崩しをしてもらう…という設定には目をつむるとしても(あまりにもご都合主義でいただけないが)、そのアリバイ崩し自体もあまりおもしろくなかった。
とにかくロジック、ロジックで、いかにも机上の空論という感じが強い。
こういう作品は現実性など度外視して読むものかもしれないが、それにしても読んでいて白けてしまった。

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紙の本

紙の本猫のお告げは樹の下で

2018/12/22 21:51

ハートウォーミングが好きな人向け

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黒猫〈ミクジ〉、タラヨウの葉、そこに記されたお告げ。これらをキーワードに、それぞれの話はふくらまされている。
どの話も、主人公が一種のネガティブな感情を抱いているところから始まり、それが〈ミクジ〉のもたらしたお告げを機に希望へと転じていく、といった趣向になっている。
ハートウォーミングな作品といっていいだろう。物語もよく描けているし、登場人物に共感しながら読みたい人向きの作品に仕上がっていると思う。
ただし、好き嫌いでいえば、それと仕向けられた感じがいかにも強くて私はあまり引き込まれるような魅力は感じられなかった。

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