ほげほげさんのレビュー一覧
投稿者:ほげほげ
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紙の本アルジャーノンに花束を
2007/03/19 01:02
アルジャーノンに花束を
10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
読み終わったあとには残ったのは虚しさだった。
結論としての救いが無い話である。
映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見た時の感じにそっくりだった。
ただ「知の虚しさ」で括ってしまうのは浅はか過ぎる。
この本が書かれたのは40年以上も前だった。
その時代を生きた筆者が感じていた人間達の本質と現代のそれは何も変わらないままだ。
その時代から今まで、何人の人間達がこの本を手にしてきたのだろうか。
この本を読んで、自己満足で涙を流した人間がのべ何百万人いたのか知らない。
世の中とはいつの時代も変わらないのだろう。
「いじめ」もあれば「ごまかし」もあるし。
「やさしさ」は自己満足の手段でしかないし、それでは何も変わらなかった。
人間の本質はいやらしく醜いと改めて実感できる。
個人によって定義は違うだろうが、『幸せ』に生きることに必要なのは「知」と「要領」なのだろう。
あとは、そこにできる隙間を自己満足で埋めていけばいい。
人に花束を。
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