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うっちーさんのレビュー一覧

投稿者:うっちー

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本となりのこども

2005/04/19 22:35

日常と異世界をいとも軽々と行き来する…まさしく「こども」の世界。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ここに描かれた7つの短編は、ごくふつうの日常の中の子どもを描きながら、どれも、ふと、異世界に踏み入りそうなミステリーの味わいを持つ。しかし、また、不思議に、結末では、異世界からぐっと現実(あるいは、この世)につなぎとめられるのだ。それだけ、日常のすぐとなりに、異世界は広がっている、ということか。
なにより、みごとだと思うのは、そうして描かれた7つの短編が、少しずつ連なり、絡まり、関わり、ひとつの「今の子ども」という世界をみごとに表しているというところである。それは、また、私たちの世界は、どうしたって、一人ずつがバラバラであるのではなく、少しずつずれながらではあるが、関わり合いながら生きていっているんだよという、作者からこどもたちへのメッセージのようにもとれる。
全てを読むと、さながらオムニバス映画のように、場面があざやかにうかびあがる。
「夜の音」という話も、弟の視点から、兄を描き、味わい深いミステリーの小品になっている。つくづく、うまい作者である。

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紙の本サンネンイチゴ

2005/04/19 22:18

なんともいえずいい!楽しくさわやかな青春小説。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自分の町で、近所の仲間と遊ぶのって、ほんとうに楽しかったなぁと、あらためて思ってしまった。「今」の世の中や子どもを描きながらも、どこか懐かしさを漂わせる、なんとも気持ちの良い小説なのだ。この懐かしさというのは、路地裏の遊びや隠れ家ごっこでワクワクしたころの、あの思い!
目立たず、「小心者で存在感のかけらもない」と自分のことに自信が持てないでいる女子中学生ナオミは、ひょんなことから、学年きってのトラブルメーカーであるアサミと、その彼ヅカちゃんと親しくなってしまう。彼らは、この町に出没し、横行する「スプレーギャング」や「マスコット狩り」といった奴らから、街を守ろうとしていたのだ。
アサミの兄は、こう言う。「街も一種の生き物だから。活気をなくした商店街は抵抗力の弱まった老人みたいにマイナス因子を排除しにくくなってくる。」ルール無視や万引きなどのマイナス因子は、ウイルスみたいに、居場所を衰弱させるのだと。街を守ろうとする彼らの戦いやいかに。
ナオミは、アサミやヅカちゃんと付き合ううちに、仲間や社会など、色々なことに思いがあふれ、心が動き出すのに気づき、変わっていく。天上天下唯我独尊、怖いもの知らず、そのくせ正義感たっぷりのアサミのキャラクターがいい。 それに比べて、子どもをとりまく大人たちの魅力のないこと!どの子の親も、何かが欠落している…その欠落のありようが、現代的ではある。けれど、こんな子どもたちなら、日本の未来もまだ、捨てたものではないかも。そうまで思わせてしまう、これは、現代の楽しくさわやかな青春小説である。

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