愛知さんのレビュー一覧
投稿者:愛知
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2007/06/25 14:24
反日デモ発生原因は、反日感情ではなかった!!
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2005年4月、中国各地に「反日デモ」が発生し、日本国内でも大きな話題になった。
しかし、これを最後に中国国内では大規模な抗議活動は発生していない。最も懸念された「2006年8月15日」も中国政府の「抗議声明」と小規模なデモが発生しただけであった。
これはどういうことだろうか?
中国政府は日本政府に「8月15日に靖国神社を参拝すれば何が起こるかわからない」と警告していた。中国に存在すると言われている「反日感情」は「政府も抑えられないほどに拡大している」と言われており、
小泉前首相の靖国参拝を受けて一般大衆による大規模な抗議活動が起こっても何の不思議もない。
私が、この疑問がある程度”解消”できたのは、この作品「礼儀は資本主義」を読んでからだ。
この作品の作者は、自分の中国体験から、中国人の思考や行動が「生活の場」によって極端に変化することに気付き、それを「中国人の生活環境」というキッチリした形にまとめた。
これを読むと「人間関係」「政府の管理」などがよくわかってくる。
面白いのは「反日デモ」の発生するシステムまでも解説している。
「反日デモ」の原因は、日本国内では「根強い反日感情」などとされているが、作者は、中国政府の管理下で発生すると書いている。
この作品、2006年7月に出版されたため「8月15日」のことには触れていない。「反日デモ」は、中国政府の管理の下、発生するのであり、「反日感情」からではないことはある程度理解できたが、「2006年8月15日」に何故何も起きなかったかについては疑問のまま残っているが、中国人の「思考・行動」を知る上でいい作品と言える。
反日デモ以外にも「労働意識」「食習慣」「面子」などにも触れており、非常に面白かった。
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