格さんのレビュー一覧
投稿者：格
| 6 件中 1 件～ 6 件を表示 |
紙の本ラーメンのある町へ！
2004/04/04 19:51
全国13の町のラーメン屋をめぐる旅
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
小説新潮に連載されている記事をまとめたものだが,私の場合,小説新潮ではなく,スカパーの同名番組で見ている.スカパーでは,紹介されるのは,一つの町に30分で2店だが,この場合,一つの町に6〜7店.一カ所に2泊3日で,最終日は帰るだけ.実質二日で,一日4店前後を巡る旅である.なかなかハードだ.スカパーで紹介される店とも微妙に違っているものがあり,著者はスカパーの取材と小説新潮の取材を別に行っているようだ.羨ましいというか,大変というか..
本書の場合,著者と,編集者と,カメラマンの3人で廻り,それぞれ違うものを3つ頼むことが多い様だ.カメラマンなどは,いったいどうしているのか,といつも不思議に思うが,雑誌取材の場合は,カメラマンも編集者もほとんどいっしょに食べているようだ.撮影はコンパクトカメラによる,というのはちょっと不思議だが..
訪れる町は,博多,会津若松,京都,横浜,新潟,徳島,札幌,山形,鹿児島,広島,富山,長崎,津軽の13の町.わたしは,このほとんどの町を訪れたことがあるが,行ったことのあるラーメン店は,一つだけ.情けない.訪れたのは,ほとんど20年以上前ではあるが..頻繁に訪れている富山などは,もっと,ここに紹介されている店に行ってみようと思う.
著者は化学調味料を使わないラーメンに批判的.使わないこと自体が問題ではなく,使わないなら使わないなりに,代わりの材料をふんだんに使わなければ,いい味がでないのだが,そこまでされていない,ということらしい.もっとも,ラーメンなどはどうせジャンクフードなのだから,調味料くらい,使った方がふさわしい,という考え方もあるようだ.なるほど..
紙の本水滸伝 ５ 玄武の章
2001/10/08 17:56
官軍と本格的にぶつかり始める梁山泊.宋江は窮地を脱出できるのか.
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
黄文炳に気がつかれ,包囲されてしまった宋江は窮地を脱出できるのか.これが最初の官軍と梁山泊の本格的な戦いであ,梁山泊としては負けるわけにはいかない.三万の官軍に対し,林沖も,晁蓋も迅速に出動する.不思議な魅力を発する宋江はここでも本領を発揮.その存在自体が皆を勇気づける.『私は暢気なのかな.それとも鈍いのかもしれん.おまえたちが必ずなんとかしてくれると信じて疑っていなかったのだからな.』というリーダ.見習おうにも見習いようがないが...
そして袁明の思考.『王安石の理想.それが実現しなかったのは,やはり苛烈なほどの力がなかったからではないのか...人の意見も聞こうという賢明さが一大改革の蟻の一穴になったといえなくもないのだ』ますます,闘いは苛烈になっていく.
次に魯智深の北からの脱出を描く.キャッチフレーズの意味するところは..
さらに,二竜山のリーダ.楊志と李富の戦い.次なるリーダを含めた準備と教育の大切さを説いているのか.賄賂が横行する理由は民が豊かになったことであり,役人に残ったものが権限だけだ,というのは面白い考えだ.役人の報酬はもっと高くすべきなのか.
紙の本嗤う闇
2004/04/04 19:57
女性刑事,音道貴子短編集4編.
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
久しぶりの音道貴子シリーズ第4弾.巡査部長に昇格した音道貴子は,隅田川東暑刑事課に転勤になり,機動捜査隊から普通の刑事になった.宿直勤務は6日に1回と少なくなったが,小さな暑のため,いろいろな事件を扱うようになる.そこでの4つの物語である.
その夜の二人 主婦殺人未遂事件
残りの春 女性ばかりの家に対する嫌がらせ事件
木綿の部屋 夫の借金の主婦への強引な取り立て
嗤う闇 連続レイプ事件
相方が東大卒のノンキャリア玉城であるのが2件,警察学校に通っている途中のキャリア警部補沢木が1件,そして,もう1件が昔の相方滝沢との偶然の出会いで手伝わされた仕事以外の1件という構成.女性刑事ということからか,この相方との捜査の進め方と微妙な関係の面白さが,このシリーズの特徴.そして,離婚中の音道には,一応付き合っている昂一がいるが,これも複雑な関係が続いている.さらにいっしょに飲みに行くような女性の先輩鑑識課員.この人間関係の描きかたが面白く,実際にありそうな感じがいい.
派手な事件はないものの警察の普通の日々はこんなもの,というところか.
紙の本実戦の死活１５０
2004/04/04 19:55
実戦によくでてくる死活に関する問題集150問.
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「死活の勉強は背骨を支える筋肉のようなもので,とても大切です.その勉強法で大事なのは,難解な詰碁に挑むことではありません.ごく自然な実戦型の基本死活を解くことです.」ということで,本書では,実戦でよくでる死活を厳選して,取り上げられている.
問題数は,150.表に問題で,その後,裏に解説がつくスタイル.新書判より一回り大きいので,持ち歩きにくいのが難点だが,逆に文字が大きく,読みやすい.
約1級の私の成績を示すと,以下のとおり.
問題数 正解数
1 30秒の死活 50 31 62%
2 120秒の死活 50 22 44%
3 実戦によくできる死活 25 15 60%
4 腕試しの実戦死活 25 14 64%
合計 150 82 55%
「基本死活辞典」にあったのを思い出す問題が結構でてくる.繰り返し読んでいる効果か,かなり成績はいい.それとも,問題の程度が少し易し目なのか.3章で,4割以上,できれば5割,4章で,4割あれば,高段者と言える,とあるが,それは,ちょっと緩すぎるような気がするが..
紙の本金門島流離譚
2004/04/04 19:49
中国本土の目の前にある台湾の金門島,そこで繰り広げられる偽物密輸の実態は
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
舞台は中国本土の厦門(あもい)から目と鼻の先にあり,泳いで渡ることさえできる金門島.複雑な経緯から,一応,主権は台湾にあるものの,当然,中国は認めていないし,双方からパスポートなしで自由に渡航できる状態となっている.歴史のエアポケットに落ちた様な島.その情勢から,中国本土から偽物を取り入れ,世界各国へ供給する中継点となっている.主人公は,その密輸を仲介を商売としている日本人,藤堂義春49歳.10年前に,一流商社を辞めて以来,一人で金門島に住んでいる.
その金門島に怪しい人物がやってきたかと思えば,次々に殺人事件がおきる.この事件は政治からみなのか,単なる男女の恋の行方によるものなのか..淡々とした主人公の生き方には,当然,それなりの理由がある.主人公の息子のグレ方が凄まじく,悲しい.残念ながら,ストーリーは平凡というか,特に驚きは感じない.
このような事件の背景となる金門島の存在は面白い.いつまで,政治の危うい均衡の上に,この状態が保たれるのだろうか.
もう一編,日本人の台湾大学留学生を主人公に,台湾の瑞芳(九ふん)を舞台
にした中編,『瑞芳霧雨情話』が付いている.
紙の本雪ひらく
2004/03/22 00:22
中年の女たちの恋とは
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
もうそれなりの年輪を経た女性たちの恋心を描く短編集6編.それなりの経験を積んだ女性たちだが,手練手管の限り,というよりは,純粋,あるいは,心の赴くままに,という感じの主人公たちばかりである.
全6編の表題と主人公の名前,年齢,職業を書くと,以下のとおり.どうもあまり魅力的な設定ではない.それでも,主人公たちは,『未知の淵を渡ろうとする時の,幾度繰り返しても初めての体験であるかのうようなあの感覚』を日々,求めていく.
おき火 桐子 48歳 主婦
最後の男 あゆ子 53歳 居酒屋経営
仄暗い部屋 美枝子 44歳 独身,洋服リフォーム
雪ひらく 聡子 45歳 フリーライター
場所 早希子 39歳 主婦
パラサイト 郷子 42歳 主婦
ストーリーはほとんどなく,情景の描写だけ.物足りない.なお,表題作の表題の所以は,以下の情景から来ている.『闇の中に幾枚もの白く薄い扉があって,車が進むにつれ,次から次へと,その扉がひらかれていく』これはなるほどと言える表現である.
| 6 件中 1 件～ 6 件を表示 |
