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越後の俊哉さんのレビュー一覧

投稿者:越後の俊哉

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紙の本マンモスを科学する

2007/06/27 13:02

CTがマクロの科学からミクロの科学へ!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 2005年7月3日。愛知県八草駅からリニアもターカー一番電車で「愛・地球博」の会場に着いた。この日がマンモスとの初対面の日となった。待つことしばし、動く歩道に乗って食い入るようにマンモスを見てきた。
 第一印象は「肌が綺麗!」。永久凍土の中とは言えとても一万八千年も経っているとは思えない新鮮さだった。次は頭部だけでは身体全体の大きさを計る由も無いが「想像よりも大きくないな!」だった。ラボ内のマンモス複製像はアフリカゾウより確かに小さい。三番目はマンモスのなんと言ってもあの牙。驚きである。威嚇するような牙とやさしく迎えてくれてるような目は対照的だ。

「マンモスを科学する」。
この本は「愛・地球博」に展示品として出土したユカギルマンモスの苦労と研究成果が載っている。
 筆者は医学博士で工学博士で理学博士でもある。縦、横、高さに時間をプラスした四次元空間を医学博士、工学博士、理学博士プラス(好奇心旺盛な)冒険家という一人四次元の目で分析できる領域破壊者、バリアフリー的な研究者とでも言おうか稀有な人だと思う。
 マンモスを科学的に飛躍させたのはなんと言ってもCTを最大限活用できた事だ。166センチのウシが歩いて通れる福島県家畜改良センターのガントリー。サイズ的にも性能的にも日本にこれ一台という。
 マンモスの輸送には強奪を防ぐ万全なる警備。カプセル内をマイナス15度に保つ冷凍コンテナ。三百キロを越えるコンテナを持ち上げるクレーン。移動距離千キロ。この困難さがマンモスをマクロの科学からミクロの科学へと進化させた。
 CTの活用はガリレオ・ガリレイが手製の望遠鏡で大気の揺らぎを通して宇宙を見ているのとハッブル望遠鏡を宇宙空間に打ち上げ直接宇宙を見ているくらいの違いがある気がする。
人間の医療用に使われるCT画像をマンモスに応用するとは・・・。
領域バリアーフリーの筆者ならでの考え方だ。
 仮想空間に取り出したマンモスを上から下から回して見たり、内臓を取り出して計測できない内部を計ったり体積を求めたり。
バラバラで発掘された足の骨を画像上で組み立てたり、三次元画像に時間をプラスして動かしてみたりとCTによってより深く科学を掘り下げる事が出来た。
 ユカギルマンモスが横に2センチ大きかったら(ガントリに入らず)クレオパトラの鼻の例えのように世界が変わっていたかもしれないし、
それとマンモスが絶滅した理由を追求して行く事で我々人間の進むべき道を暗示しているのかも知れない。
 さあ、今夜も我が家の指定席からマンモスが闊歩した二万年前へタイムトラベルしてみようか・・・。

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