鯛三さんのレビュー一覧
投稿者:鯛三
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2007/09/05 21:34
自分と違う世界観をもつコミュニティに近づくための心の準備ができる良書
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「読者のみなさんには、眉をひそめて深刻に読んでいただくことは願っていない。ソファにでも寝転がりながら、私たちの暮らしぶりを笑って読んでいただければ本望である。」とあとがきに著者が書いている通り、読んで楽しい本である。平易な文章で、異文化間結婚(国際結婚みたいなものか?)の若い夫婦の日常が描かれている。
著者の一人が友人であることもあり、手に取ろうと思っていたがなかなか手に取る事が出来なかった本である。なぜ、なかなか手に取れなかったかというと、私が偽善者だからである。偽善者であるが故に、本書の中で描かれているような「癒される」者(詳細は本書を参照のこと)となってしまう事や、「障害者」の現実を目の当たりにしたときに当たり障りの無い感想を持ってしまう自分に自己嫌悪を持ってしまう事が怖かったからだ。しかし、著者の一人のHP (http://www-soc.kwansei.ac.jp/kamei/index-j.html)の日記を読み進む中でそのような心配が払拭されてきた。
自分と違う世界観をもつコミュニティに近づくための心の準備ができてきたように感じる事が出来た。
さ、次は実践かな。
紙の本真夏の邂逅
2007/08/20 20:34
自分とは別の青春を追体験したい人にお薦め
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
北海道は宗谷岬から鹿児島は佐多岬まで徒歩で走破するという非日常体験を、平易な言葉(普段、私たちが頭の中で考える際に使う言葉)で綴った本です。
読み始めると、徒(かち)による旅という非日常な著者の毎日にドップリとはまり、最後の方には、この本を読み終えてしまい『この世界』から放り出されることが寂しくなります。そして、もう一度読んでしまうという本です。
注目すべき点は、著者の偏食、キョウレツな人々との出会い(類は友を呼ぶか?)ですね。
また、著者の言葉使いが自分(32歳♂)とよく似ていたため、感情移入がしやすかったです。著者は詩人として文壇に登場しましたが、氏の詩とは別の文体に心をグワッとわしづかみにされてしまいました。なんだか、懐かしいような、昔から友達だったかのような不思議な文体なのです。読みやすいこと請け合いです!
自分とは別の青春を追体験したい人にお薦めします。
(↓本の帯から)
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もう我慢できない。
道端にはたくさんのタンポポが咲いている。
そいつをひとつブチッともぎとり
マヨネーズにかけて食す。こいつぁ、マズイ。
とにかく先を急ごう・・・
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