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サガさんのレビュー一覧

投稿者:サガ

7 件中 1 件~ 7 件を表示

もしこの本を「ビジネス書は難しそうだけど小説なら読めるかも」と思って読んだら。

17人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もしあなたがこの本を「ビジネス書は難しそうだけど小説なら読めるかも」と思って読んだら、小説としては文章がとても拙いことに愕然とすることでしょう。人によっては途中で投げ出すかもしれません。

なぜなら実はこの本、小説に見せかけたプロット(あるいはト書き)なのですから。
逆にビジネス入門としてなら平気だと思います。でも今度は逆に、本当に入門でしかないので物足りないかもしれません。


単純に言えば、この本を「『マネジメント』へのパンフレット」と取るか、「小説」と取るかで評価が変わります。
前者なら★3、後者なら★1です。
言ってみればビジネス書にもなりきれず、小説にしてはレベルが低い、どっちつかずで中途半端な本になってしまっているのです。



でも、コンセプトはとても面白いです。
お話では高校野球の女子マネージャーである主人公が『マネジメント』を手に周囲を巻きこんで、どこの組織にも存在する、それでいて扱いの難しい様々な問題を解決していきます。
難しくなりがちなテーマを身近な話題に置き換えた、とてもいいアイデアだったと思います。

しかし、残念なことに筆者自身がそれを生かせていません。致命的に文章力が無さ過ぎます。
普段本を読まない人は平気ですが、小説が好きな人にはお薦めできません。
小中学生レベルの作文に耐える覚悟が要ります。
(中には「これはビジネス書で小説ではないから文句言うものじゃない」と仰る方もいると思いますが、あの表紙と挿絵と書き方でそれは通りません)


ただ話の展開自体はオーソドックスですが悪くありませんでした。
料理の仕方次第ではかなり良くなる要素はあったと思います。

でも読んでみるとすぐ気がつくことですが、
そもそも登場人物の描写が少ないから存在感が希薄な上に
作中で唐突に新しい登場人物が現れて説明が始まるとか、
前触れもなく伏線が出現したかと思うとそのページ中で回収してしまうとか、
何より主人公の立ち位置が不明な上に上から目線なので「何でこの人嫌われないの?」と読みながら心配すらしてしまうとか、
そういった難点が目につきます。

また主人公がことある毎に『マネジメント』に答えを求め、
何かあるたびに「マネジメントでは」「マネジメントによると」「マネジメントの通りに」と妄信する様もまるで変な宗教にハマった人みたいで気持ち悪いので、この辺りも本職の小説家なら上手く料理しただろうと思うと残念でなりません。


着眼点は面白いだけに、この基本設定を元に、何で元放送作家で小説は素人の筆者が書いてしまったのかが分からない。
この辺りの問題は専門の小説家にリファインしてもらうか編集者が指摘すれば何とかなっただろうに不思議です。
作中で「人を生かすことが重要」と書いているのに、関係者が人を生かせていないことを証明しては説得力がない。ここは人を生かして欲しかった。


なお、作中の何人かはアイドルグループAKB48のメンバーをモチーフにしているそうなので、筆者が元放送作家であることとAKB48を手がける秋元康氏を師事していることを考えると、既にモチーフ元のアイドルを使ったドラマ化か映画化の計画が進んでいることも考えられます。


その際にはまた違った料理の仕方で今度こそ設定を生かしてくれることを期待して、★3にさせていただきます。

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紙の本日本人の矜持 九人との対話

2008/03/25 05:18

良くもあり、悪くもあり。でも一見の価値はありそうです。

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

200万部を越えるベストセラーとなった『国家の品格』を書かれた数学者、藤原正彦さんが出された対談集です。

結論から言えば面白かったです。
日本人としての誇りを大事にする意味を強く感じました。
対談相手が代わるたびに同じネタが何回も出てくるのには閉口しましたが、まあ相手が違うのだからそれも致し方ないと言えるでしょう。

特に五木寛之との対談で、満州引き上げの際、検問で賄賂代わりに「女を差し出せ」と言われたという辺りにはゾッとすると同時に、これを後世に伝えるべきか、それとも禍根とならないよう歴史に封じるべきかと重く受け止め、深く考えさせられました。

ただし、良かったのは途中までです。

途中までは良かったんです。でも……
佐藤愛子との対談でいきなり「2ちゃんねる」批判始めたのには笑ってしまいました。
しかも何に基づいて話してるのかと思えば「ひどいらしいですね。悪口の言い放題で、しかもすごく下劣な言葉らしくて」……伝聞かよ。
2ちゃんねるがあまり上品な場でないのは確かですが、玉石混交で極稀に玉もあるのも事実です。それを自分では何も見ずによく言えるもんですね。
「あ、な~んだ、この程度の認識で書かれてるのか」
この時点でこの人の言うことは真に受けてはいけないなと思いました。

しかも「携帯メールは短い言葉でやりとりするから禁止すべき」「アメリカ化の影響です」「美学に反するものは規制すべき」なんて……
5・7・5の短い文言の中に様々な気持ちを織り込んだ日本古来の文化は無視ですか?それとも古ければ良くて新しいものは駄目ですか?
それじゃ回顧主義なだけです。老害と言われても仕方ない。
どの口で品格を唱えるのか、笑えてきます。


その後の阿川弘之との海軍話は面白かったですけどね。
決まりごとは必要だけれども、その適用は杓子定規じゃだめだ。ユーモアを忘れちゃいけないと再認識できました。


以上、概ね良い本ですが、ところどころ真に受けてはいけない部分もあります。
日本賛歌が激しすぎて鼻につくところもありますし。
だから内容的には星4~5つなのですが、若干信頼性に欠けるため星3つにしました。
一読の価値はありますが、振り回されてはいけないようです。
読まれる方はご注意を。

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空軍パッチ(ワッペン)の集大成

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ミリタリーグッズの中でも特に華やかな部類に入るパッチ(ワッペン)のコレクションを1500点も集めた図鑑です。

この本では航空祭や基地を公開するオープンハウスで販売されたカラフルなパッチを見ることが出来ます。
全ページがフルカラーで印刷も綺麗。色とりどりの刺繍糸で仕上げられたパッチの細部まで再現されています。
部隊ごとに作られた個性あふれるパッチは、見ているだけでも面白い出来で目を楽しませてくれます。

ただし注意点がひとつ。
この本は自衛隊とアメリカ空軍及び航空部隊の物がメインで、それ以外のパッチはほとんど載っていません。海軍が少しで海兵隊が若干ある程度です。できればこの辺りもしっかり押さえて欲しかったところ。他の国々や米陸軍が無いのはいかがなものでしょう。
本のタイトルを「ミリタリー・パッチ図鑑」としたため誤解を与えてしまっています。
陸軍好きとしては非常に残念なので、続編で陸軍・陸上部隊編を出していただきたいところです。

ですが、航空ファンにはとても楽しめる本だと思います。
各部隊や○周年記念の限定パッチを見られる貴重な資料として保存版になることでしょう。

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国際ニュースの基礎知識として

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

AK-47を始めとしたカラシニコフ・ライフル。
旧ソ連で開発されたアサルトライフルで完成から既に半世紀以上経過しているが、共産圏を中心に今なお広く現役で使われている銃だ。
構造がシンプルで耐久性が高く動作が確実、生産しやすい上に信頼性も高いという理由で、現在全世界で最も使われている銃とも言われる名作である。

この本は、そのAK-47に始まり用途や時代時代の要請によって様々なバリエーションを産みだす事になったカラシニコフ・シリーズを中心に、アンチマテリアルライフルやハンドガンを紹介する本だ。
各銃は大判の写真と共に紹介されており、それぞれの特徴を把握しやすい。
また銃の紹介以外にも特殊部隊の訓練風景やPMC(Private Military Company/民間軍事会社)の警護テクニック紹介などもあって読み応えがある。

昨今の世界情勢から仕方ないのかもしれないが、
とかく西側、特にアメリカ軍にばかり注目する本が多い中で、ロシアの小火器に焦点を当てたこの本は貴重な資料といえるだろう。

本としては薄手なので既に充分な知識を持った人には物足りないかもしれないが、東側銃器の入門書としては良い出来だと思う。

普段銃に興味の無い方も、この本を読むことで国際ニュースの見方が変わってくる筈だ。中東を始めとした世界各地でこの銃は使われており、ニュース映像にもこの特徴あるマガジン(弾倉)が毎日のように映っているのだから。

現に世界中で紛争やテロが行われている昨今、銃は危険・暴力という理由で敬遠していては何も始まらない。
興味を持つ必要は無いが関心は持っていただきたい。
最初は各銃の違いが判らないかもしれないが、見続けているうちに社会の要望、すなわち時代の推移による社会の変化を感じ取ることが出来るようになるだろう。
マニアではなく初心者にこそ奨められる本だと思う。

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紙の本都立水商!

2008/03/27 13:06

都立高校で水商売の専門高校を始めちゃうっていう奇抜な話

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

東京都が都立高校で実験的に水商売の専門高校を始めちゃうっていう奇抜なお話。
漫画版が週刊ヤングサンデーで連載されていますが、それの原作に当たる小説です。
物語の組み立て方が違うので、同じ題材ですが漫画版とは結構印象が異なります。


さて結論。面白かったです。

作者が元が映画・テレビ俳優を経て劇作家をやっている人なせいか、
ちょっと台詞にクサすぎな所はありますがまず言い回しが上手い。ピンポイントでジンとくる。
人間関係の見せ方も落ち着いてて、これは演劇畑の演出なのかな、と思ったり。

水商の社会的な地位向上を狙ったせいか、ちょっと後半の野球のウエイトが多過ぎたり、展開に都合が良い点がチラホラ見えて荒が無いわけではないですが……、そんな粗探しして物語を読んでもつまらないだけなのでこの際放置プレイ。
率直に面白いです。舞台作劇ってのは勉強になりますね。
高校生という子どもを相手にしている教師の物語でもあるわけですが、ところどころに大人社会の抱える矛盾を指摘している結構野心的な作品でもあります。


まあ題材が水商売というだけあって、学科はホステス科、マネージャー科、ソープ科、ヘルス科、バーテン科、ホスト科、ゲイバー科……と一見するとギョッとするのが難点で、ネタがネタだけに万人向けでは無いのも確かですが……、いい作品です。興味ある方は一見の価値ありかと。

いい作品はいい、自分がそう断言できるかどうか、自らの度量を測るいい機会だと思います。
僕はちょっと苦戦しました。
みなさんはいかがでしょうか。

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ミリタリーファッションの参考に

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アメリカ陸軍の軍服、旧ドイツ軍の制服、そして各国の軍用ジープについてイラストと説明が書かれた資料書です。
特にアメリカ陸軍の軍装については戦争にともなう歴史の遍歴に基づいて、改良の経緯が紹介されているので読んでいて面白いですね。
ミリタリーのコスプレをする人はもちろん、何となくミリタリーファッションを着てみるだけでなく、歴史に基づいて知りたい方にもいい資料だと思います。
可愛い女の子が軍服を着るというギャップを楽しみたいという方も楽しめるかな。

ただ、各パートごとに3人の著者がおり、それぞれが別々に書いてしまっているため統一感に欠けるのが難点です。パートが変わると唐突に話が始まってしまうので、それが分かっていないと少々混乱します。
もうちょっとコンセプトを統一して読み手に配慮した誌面構成をして欲しかったと思います。

絵と文を描かれている、えびふらいさん、峠 比呂さん、梓 幸雅さんのイラストが好きな方にオススメです。

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大河ロマンあふれる架空戦記物語

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小説で現在9巻まで刊行されているものを漫画化した作品です。

舞台はロシアと日本を想像させる架空世界。
そこで侵略する「帝国」に対し、当方の島国「皇国」が、圧倒的劣勢のなか苦戦に次ぐ苦戦を繰り返しつつも再起に向けて戦いを続けている、そんな状況。
そこでひとりの士官、新城直衛を主人公に据えた圧倒的スケールの戦記物語です。

この世界では汽船が出現し始めた頃で、重火器は少なく軍の構成は騎馬と歩兵がメイン。小銃も単発の先込め式…と技術レベルは旧大戦程度です。
ですが、それだけに戦いのひとつひとつが基本的な戦術に基づいて行われています。
皇国側に居る剣牙虎(サーベルタイガー)という戦力も、過度の強さにはなっておらず、バランスの取り方は見事と言えるでしょう。

この巻では最初の会戦で皇国側が大きな負けを喫し、敗走するところから始まります。
しかし主人公、新城直衛はその敗走の中も殿(しんがり)をつとめ、希望の見えない中を“渋々ながら”戦っていくのです。
そう、この主人公がなかなかのクセ者でして、逆にそれがこの物語の大きな魅力ともなっています。
最初は彼の意図が測りかねるかもしれません。
ですがその視線の先が見え始めると、逆にこの新城直衛という男に強く惹かれていく筈です。
一介の中尉に過ぎない彼が、この大戦をどう戦い、どう生きていくのか。
物語としてはまだ序盤ですが、それでも読み応えは充分です。

小説の漫画化といえば説明を端折ったり逆に説明過多になるものが多い昨今、この作品は原作小説をよく解釈し、その上でとてもいい形にまとめあげた力作と言えるでしょう。
登場人物の画き方ひとつ取っても、とても愛情が注がれていることが見れば分かります。剣牙虎という難しい題材も上手く描いているためとても活き活きとして、本の中で猛っているのです。

原作を知ってる人はもちろん、
普段戦記物を読まない人にも自信を持ってお奨めできる作品です。

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