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今後の予防医療に大きく貢献する可能性

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牛乳およびヒトの乳に含まれるラクトフェリンは、古くからある素材であり、多機能たんぱく質として近年その解明が進んでいます。

ラクトフェリンの研究発表は、二年おき奇数年に開催される国際ラクトフェリン学会の間に、日本で開催される研究者の情報交換の場として発足したラクトフェリンフォーラムがあります。本書は2006年11月に開催された第二回ラクトフェリンフォーラム全49講演のうち、43講演について掲載されたプロシーディングです。

ここで発表されたラクトフェリンの作用は、免疫系賦活・抗アレルギー効果・C型肝炎・ストレス改善・鎮痛効果・創傷治療促進・脂質代謝改善・血圧降下作用・放射線防護機能・造血機能改善・歯周病の改善・腫瘍抑制・骨密度改善ならびに化学療法剤の副作用軽減などの効果が、実証データをあげて示されています。研究対象は、マウス・ラット・サラブレッドの仔ウマ・キンギョおよびヒトです。

ラクトフェリンの構造と機能を解明し、今後は創薬への応用も進んでいるその一端を垣間見ることが出来ます。中でもラクトフェリン含有サプリメントが、ヒトに対しての臨床検査で、免疫細胞に及ぼす影響が示されている点は、今後の予防医療に大きく貢献する可能性として注目されます。