きゅうざんさんのレビュー一覧

若い世代から見た歴史問題、総合的な視点が魅力

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慰安婦問題ほど多様な意見が存在する歴史問題はないかもしれない。慰安婦だったという女性の証言そのものを否定する声さえある。高齢化のなかで次第に薄れていく年月日の記憶の矛盾を指摘する声もある。しかし、なんといっても、慰安婦の存在があったことを誰しも否定できない。田村泰次郎が「春婦伝」という小説に書き、二度も映画化された。この問題を女子学生が真剣に受け止め、女性の立場から、総合的に検討している。真実の積み重ねの方法に偏りは感じられなかった。靖国神社の戦争賛美施設も見てまわっている。現代の女子学生が感じたままの意見がこの本には詰まっている。