フェア 開催終了 丸善 京都本店
開催日時:2022年02月18日(金)~2022年03月31日(木)
「新書大賞2022」が発表となりました!
中央公論新社が主催する「新書大賞」は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ賞です。今回で第15回を数える同賞は、第1回に福岡伸一さんの 『生物と無生物のあいだ』、第2回は堤未果さんの『ルポ 貧困大国アメリカ』が大賞に選出されるなど、毎年大きな反響を呼んでいます。今年見事大賞に輝いたのは、小島庸平さんの『サラ金の歴史』(中公新書)でした!2位は、小林武彦さんの『生物はなぜ死ぬのか』(講談社現代新書)、3位は伊藤俊一さんの『荘園』(中公新書)となりました。
大賞に輝いた『サラ金の歴史―消費者金融と日本社会―』は、日本の経済史上、最も浮沈の激しい業界を通して見えてくる、昭和・平成の新たな一面を描いた1冊。金融技術、働き方、消費活動、家族関係、ジェンダーなど、日本人の生活世界を経済の視点で描き切った傑作です。
2位の『生物はなぜ死ぬのか』は、「そもそもなんで生き物は死ぬのか?」という問いを生物学的視点から考える1冊。この地球に生命が誕生したのも、現在たくさんの生き物が存在することも、そして死ぬこともすべてなるほどと思える「そもそも」の理由があるといいます。死生観が一変する、現代人のための生物学入門です。
3位の『荘園―墾田永年私財法から応仁の乱までー』は、奈良時代から室町時代まで続いた、日本中世史の根幹であった荘園制の実像に迫る1冊。私利私欲で土地を囲い込み、国の秩序を乱したと見られがちな荘園ですが、農業生産力向上や貨幣流通の進展に寄与した面は見逃せません。歴史書としては異例のヒットとなった、令和の「荘園通史」です。
2022/02/23 掲載