トークイベント MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店
開催日時:2025年05月23日(金) 19:00~20:30
「傷つけやすさ」の自覚から「ケア」の実践へ──傷つけあう私たちと傷を助長する社会 オンライントークイベント
誰もが誰かを傷つけてしまったことがあると思います。傷つけてしまったと気づいたとき、どうしようと困惑して自分の言動を後悔します。傷つけられた方はもちろん、傷つけた方にとっても辛い経験で、なるべく誰かを傷つけたくないと思います。そう思うあまり、なにも言えなくなる、なにもできなくなるということもあって、どんどんと息苦しくなっていきます。
しかしそれでもなお、誰かを傷つけずに生きていくことは難しく、細心の注意を払ったとしても無自覚に傷つけてしまう場面は生じてしまいます。そして、なにもしないことによっても誰かを傷つけてしまうこともあり、傷つけを排除することは不可能であるように思います。であれば、「傷つけやすさ」を自覚し、前提とした上で、人と社会と関わっていくことが求められます。
村上靖彦さんの新刊『傷つきやすさと傷つけやすさ』(KADOKAWA)は、この「傷つけやすさ」に焦点を当てて、私たちが傷つけ合う現場を捉え、その背後にある社会構造に切り込みます。過度な競争と管理を原理とし、ますます傷を深めていく資本主義社会に巻き込まれないためにどうすればいいのだろうと悩むとき、本書で紹介され、提示されている「傷つけやすさ」を前提としたケアの現場とあり方はその手掛かりとなります。
繰り返しになりますが、人を傷つけてしまうことはとても辛く、怖いことです。なるべく避けたいと思います。しかしそう思えば思うほどに、自分自身が生きづらくなってきてしまいます。ですから、「傷つけあう」ことを前提に、一つずつ手探りで、向き合って「ケアしあう」しかありません。「傷つけやすさ」を出発点に関わり方を考えられれば、景色も随分と変わるような気がしませんか。
イベントでは村上さんがいかに「傷つけやすさ」を自覚し向き合ってこられたのか、そして傷つけを助長する社会構造はどんなものなのか、こうした社会の中でどういうケアが成り立つのか、「傷つけやすさ」を中心に縦横に尋ねていきたいと思います。聞き手は、UNITÉ/鴨葱書店の大森皓太が務めます。みなさん、ぜひご参加ください。
日時:2025年5月23日(金)19:00~20:30
会場:MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 4階イベントスペース
開場:18:30~
※会場へのご来店をご希望のお客様は「会場観覧チケット」をご購入ください。
オンライン視聴:
※イベント開始の10分前より入室可能です。
※イベント翌日15時から2週間、アーカイブでご視聴いただけます。
<販売期間>
販売開始:2025年4月29日(火)12:00
販売終了 視聴のみ 2025年6月7日(土)12:00
書籍付き 2025年6月7日(土)12:00
会場観覧チケット 2025年5月23日(金)18:00
<チケット案内>
【視聴チケット】1,650円税込
オンラインセミナー視聴に関する情報がダウンロードできます。
【書籍『傷つきやすさと傷つけやすさ』付き+視聴チケット】2,750円税込+別途送料
オンラインセミナーの視聴+『傷つきやすさと傷つけやすさ』(KADOKAWA)をお届けいたします。
【会場観覧チケット】1,650円税込
イベント来店者用チケットです。会場にて『傷つきやすさと傷つけやすさ』(KADOKAWA)の販売も実施いたします。
チケットのお申し込みは下記サイトにて受け付けております。
こちら
※店頭やお電話ではお申込みいただけません。
【注意事項】
・参加受付は定員に到達しだい終了となります。
・天候や災害などにより、やむを得ずイベントを中止する場合がございます。予めご了承くださいませ。
【お問い合わせ先】
MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(営業時間10:00~22:00)
電話番号:06-6292-7383
■村上靖彦(むらかみ・やすひこ)
1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7 大学)。現在、大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点CiDER兼任教員。専門は哲学と現象学的な質的研究。著書に『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書)、『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)、『「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう”子どもたちの孤立』(朝日新聞出版)、『子どもたちがつくる町 大阪・西成の子育て支援』(世界思想社)、『すき間の哲学 世界から存在しないことにされた人たちを掬う』(ミネルヴァ書房)、『摘
便とお花見 看護の語りの現象学』(医学書院)、『鍵をあけはなつ 介護・福祉における自由の実験』(中央法規出版)など。共著に『アイヌがまなざす 痛みの声を聴くとき』(岩波書店)などがある。
2025/04/29 掲載