紙の本
恐ろしい糖尿病と炭水化物の摂取
2010/11/07 21:30
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何ともショッキングなタイトルである。著者は糖尿病の専門医である。血糖値の高い人は必見の書である。健康診断などで血糖値が高く出ると、まず摂取カロリーを抑えなさいと言われる。成人男子の摂取カロリーは通常2300程度であるが、血糖値が高い場合は1,600~1,800に抑えろと言われるのが普通である。
著者はそれでは意味がないと断言している。血糖値を上げるのは摂取後に直ちに糖に分解される炭水化物で、これさえ食べなければ血糖値は上がりにくいという。したがって、ステーキを食べろという理屈である。脂肪分は糖分に変化することはないからだ。
しかし、よく考えてみると、我々が日常的に食しているメニューにはほとんど炭水化物が含まれている。含まれているというだけではなく、半分以上が炭水化物なのである。これを除外することはできない。除外するということは何も食うなというのに等しい。
これに対して著者は食後直ちに血糖値は上がるが、200mg/dlを超えるのは血管を痛めるものとなるというのだ。それを防止するために運動をすることを勧めている。運動をすればてきめんに上昇を抑えることができるというのである。
本書でのもう一つの大きな主張は、糖尿病自体はどうということはないのだが、それが進行した際の合併症の恐ろしさである。網膜、腎臓、神経の3つが侵されて取り返しがつかなくなるということを言いたいのだ。
糖尿病は一度進行するとよくなることはなく、治らない病である。しかし、合併症は軽いうちならば適切な治療で治すことができるという。メタボの治療のように、高血圧、高脂血症とともに、糖尿病の治療をついでに行うのは大いに問題という。ぜひ、専門医にかかれともいう。糖尿病の専門医はその患者数に比してかなり不足しているという。つまり、一般の医師にはしっかりとした知識が不足しているというのである。
血糖値が上がり始めたら、比較的早期にインスリン注射を躊躇なく行い、悪化を食い止めておかないと取り返しがつかなくなるとのこと。インスリン注射は重症者が行うものだという誤った観念が強いが、それは間違いだともいう。
私も血糖値が高く、気にしてはいるのだが、空腹時血糖値もHbA1cもともに基準値を超えているので、より注意を怠らないようにしなければならないと痛感した。とくに炭水化物を摂った後には運動を心がけるようにしたいと思った。
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ついに父がインスリン注射が必要になってしまった!
ということで、一応知識をつけとこうと手に取った本。
どうやらおととい出たばっかりの本のよう。
読んでみると、父が話していたことと同じことが書いてあった。
やはりちゃんと勉強してるんだなあ!(患者だから当たり前か)
ていうか、自分が糖尿病まっしぐらな生活をしていることに気付いた。悔い改めねば透析だ‥
とても読みやすくわかりやすいけど、ちょっと自慢しいな感じがあったのと、本当にこの本の話が正しいのかもわからないので、★3つに。
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軽く衝撃を受けた書名で、衝動買い。ステーキ好きなんですよね、酸性食品だから、程ほどにしておいたほうがいいんですけど。。。
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糖尿病とその治療の最前線についてや、様々な誤解されがちなポイントを実例をベースに簡易な形でまとめてあり、糖尿病の現状について知る目的では、非常に良書であるとおもう。
糖尿病は合併症が非常に怖い病気であるということについて、漠然としか知らなかった。
本書では、どんな合併症があり、各合併症がどのように進んでいき、そして、それを防ぐにはどうすべきなのかが、非常に簡潔に纏められており、自己の糖尿病への理解を向上させるのに非常に役にたった。
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タイトルが汚い。本屋で見かけたときにまずそう思った。
糖尿病患者は日々食事制限に苦労しているものである。
そういう患者の辛さを逆手にとって甘い言葉をかけ、
高価なテキストや健康食品を買わせようとする業者は少なからず存在する。
バナナダイエットやパチンコ雑誌の裏表紙で美女を侍らせて札束の風呂に入っている広告と同じレベルだ。
正直最初はそういう印象を受けた。しかし手にとってみると糖尿病専門医が書いた本だということで興味をもった。
読んでみると非常に良書であった。
糖尿病の基礎知識から、生活で気を付けること、治療にあたっての注意点・心構え、
陥りやすい落とし穴、最新の治療、医師との付き合い方などの解説、
さらには独自の研究結果まで惜しまずに公表されている。
そしてタイトルとは裏腹に現実に沿った厳しい話も述べられている。
独自の研究結果である抗AGE療法というのは知識が無いのでコメントは控えることにするが、
今後臨床に応用されていくのが一医療者として楽しみである。
本書でも触れられているが、国内の糖尿病患者は2007年の調査で
境界型(いわゆる糖尿病予備軍)を合わせて2210万人と言われている。
将来は成人の3人に1人が罹ると予想されている、もはやこれは新時代の国民病だ。
そしてこの病気の恐ろしさは本書を読んでいただければ十分すぎるほどに理解できるだろう。
国民の健康のため、本書は一人でも多くの人に読まれるべき本である。
これを読んだ人はきっと将来の糖尿病の危険を回避できることだろう。
しかし本書の問題点に作者は気づいているはずだ。
読んでくれた人に糖尿病の危険を知らせることは出来る。
しかし手にとってもらうことが最も難しいのだ。
そして気がついた。
このタイトルはそういうことだったのだ。
「糖尿病の基礎知識」だの「糖尿病の最新治療」みたいなタイトルでは誰も手にとりはしない。
編集者からのアドバイスもあったかもしれないが、
まず手にとってもらうため、多少甘い言葉をタイトルにしたのだろう。
改めて、この本が多くの人の手に渡ることを願うばかりである。
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会社で配られたので。
炭水化物が血糖値を上げるという話。
DMだけに的を絞っており、他の合併症のある患者にはあまりすすめられないんじゃないかと思う。ご飯を食べるのは砂糖を舐めているのと一緒ということらしい。
最後、AGEにも触れられている。
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糖尿病になるリスクは、何よりも合併症によって失明や血液透析になることで、人生の生き方もかなり変わってしまう。炭水化物をできるだけ減らして10年後への糖尿病リスクも減らしていきたい。
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健康診断で「高血糖値」他生活習慣病の疑いを指摘されたなら、先ずこの1冊に目を通して欲しい。
自分の「病気」を知る事が回復への第1歩。「糖尿病」には数々の誤解と理解不足があるものだと。太った人がなるのが糖尿病ではない事など新たな知識・情報が満載。それも医学的・科学的に実証されたデータに基づくものなので説得力あり。
本来、日本人の体は「粗食体質」にある所へ欧米化した食生活でカロリーを摂取しすぎるのだと。本当はいつも若干の空腹感がある位がいいらしい。腹八分目ではなく、「腹七分目か6分目」でよいとか。
統計的に12年間の不摂生が13年目に糖尿病発症となる事も書いてある。更に、一度「糖尿病」と診断されたら治る病ではないとの事。
1日3食食べる、これが大事。1日の摂取カロリーが同じでも2食(朝抜き)だと膵臓の能力(インスリン分泌)に負荷が掛かる事が起因。
却ってこの1冊を読んで、ある意味、安心した。闇雲に怖がる必要のない事が大変よく理解できた。
暑い夏場の缶コーヒー、冷やすと美味しいスポーツドリンク。これは最悪。飲むなら日本茶。これで頑張ってみよう。
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糖尿病になる前にダイエットしてたとき、フライドチキンを食べた翌朝に体重が落ちていた不思議。その謎がわかる。
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定価838円(税別)の新書ですが、私はわずかこれだけの出費で、ウン千万円も得したかもしれません。しかも、「健康で長生きできる(かも)」というプラチナチケットも手に入れることができました。
糖尿病関係の本は、患者本人が書いたものや、必ずしも糖尿病が専門ではない医師が書いたものが巷に溢れていますが、本書は糖尿病専門医の書いたもの。
今や糖尿病は6・3人に一人が罹患する病気で、近い将来、3人に1人が罹患するという予測もあります。世界中で、激増する糖尿病が人類にとって相当危険なものだと、医療のプロたちが考えるようになり、研究も進んでいます。
糖尿病の怖さは、糖尿病神経障害、糖尿病腎症、糖尿病網膜症という合併症を引き起こすこと。合併症になると、日常生活に著しい支障が出ることは言うまでもなく、いくつで発症するかにもよりますが、ウン千万円の治療費がかかると医者から言われました。と同時に、私は本書を読むまで知りませんでしたが、糖尿病患者はガンにもかかりやすくなるそうです。つまり早死にするということですね。
糖尿病それ自体はほとんど自覚症状がないため、多くの方が無関心なのも事実です。ただ、すでに日本人の2210万人(2007年)が糖尿病の可能性を疑われています。これは「成人のうち」ではありません。「全国民の」です。いかに大きい数字か分かってもらえると思います。
著者の見立てでは、このリスク保持者のうち9割は、そのまま不摂生な生活を続けると確実に糖尿病になります。健康診断で血糖が高いと指摘され、そのまま放置しても11年間はあまり問題ありません。12年後にいきなり血糖値が跳ねあがり、糖尿病のステージへ突入します。生活習慣の見直しで改善できた、前のステージに戻ることはもうできません。
では、どうするか。生活習慣を見直せばよいのです。いつからか。今でしょう。
まず、炭水化物を極力とらないこと、それから運動を習慣づけること。できれば食後血糖値を上げないため、食後すぐに20分程度の運動をすること。ちなみにアルコールは「エンプティカロリー」ですぐに燃焼するため問題はないそう。酒飲みの私には福音に聞こえました。
それにしても、「将来、3人に1人が糖尿病になる」というのは恐ろしい予測です。私はフェイスブック友達が200人ほどいますが、70人が糖尿病になるということです。それだけ身近な病気になりました。以前、本書についてFBで取り上げた際、「大変ですね」と他人事のようなコメントをいただきましたが、その方ご本人やご家族も含めると、全く他人事ということはあり得ません。
ただ、1点、本書を読んで気になる部分がありました。「和食が危険」というのは、誤解を与えかねないと思います。よく読むと、日本人が昔から食べてきたお米のことを言っているのですね。これは単に「炭水化物が危険」ということでいいのではないでしょうか。うどんやそばのほか、パンやパスタも含まれますから、和食ではなく洋食も含めた「炭水化物が諸悪の根源」と正しく認識した方がいいと思います。
私の実家は米屋ですし、友達にはやはり米屋さん、パン屋さんがいるので���この事実はショックかもしれません。しかし、著者も指摘していますが、一切食べるなと言っているわけではありませんし、それはどのみち困難なことです。インスリンが正常に分泌されるノーリスク者はどんどん食べていいと思いますし、著者も白いご飯が大好きとか。一方で、リスク保持者については極力取らないようにと注意を促し、取ったら出来るだけ運動しなさいと勧めています。
こんなふうに考えてはどうでしょう。たとえば、これまで通り、お米をたくさん食べて糖尿病になり、本来なら80歳まで生きられたところ、60歳で死んでしまった。それなら普段から食べるお米の量を減らして糖尿病を抑え込み、20年余計に長生きしてお米を食べる。総体的な消費量はむしろ増えているのではないでしょうか。
血糖値が気になる方には必読の書だと思われます。
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8割型以前から理解している内容だったが、再び意識を強めることに役立った。血糖値を下げることではなく、合併症を起こさないこと、素早く対応すること。ためになりました。初めて聞くAGEについての記述も思い当たることが多く納得。ただ実践は…つらい。
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糖尿病はそのものよりも合併症が起こるから厄介。
カロリーを制限するよりも、糖質を取り過ぎないこと。
高カロリーでも糖質が少なければ血糖値がそこまで上がらない。
和食、というか、ごはんや天ぷらなど糖質の多い食事よりもよっぽど肉を食べていた方がカロリーが高くても糖質は摂取しない。
血糖値を下げることよりも、合併症を起こさないこと。
とにかく素早く対応すること。
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和食が危険!お酒は飲んでもだいじょうぶ。合併症も怖いが、ガンまで引き起こす。あきらめるな!「炭水化物制限」と「食後20分からの運動」で境界型はまだ引き戻せる。