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紙の本
誰も「排除」しない
2017/10/10 06:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『書店員X』の著者長江貴士氏が今のさわや書店に移る前の書店員時代から推薦していた本がこれで、『書店員X』にもこの本のことは書かれている。
『書店員X』を読まなかったらこの本に出合うことはなかっただろう。
何しろ著者の山田玲司さんという人がどういう人かも知らないし、その人が書いた漫画さえ読んだことがない。
ましては「非属」といわれてもピンとこなかった、『書店員X』を読むまでは。
私は「いかに良い群れに属するか」という極めて常識的な世界に生きてきたと思う。
それはそういう時代だったかもしれないが、まずは「常識」が優先して世界だった。
例えばもう何十年も前の高校時代に制服の自由化を問うというようなことがあった。その時、私は思ったものだ。「制服は便利なんだけど」と。
つまり、その意識下には「同調さえしていれば、とりあえず無難に生きていける」という甘えの構造があったのだろう。
そういう「常識」を少し外れれば「排除」される論理というのはおかしいということに気がつかないといけなかったのだ、きっと。
あるいは、もっと違った「才能」があったにもかかわらず「常識」の鎖に縛られていたかもしれない。
この本に書かれていることはただひとつ、「「みんなと同じ」はもうやめよう」ということ。
きっと長江氏のようにこの本を読んで、そうか同じでなくてもいいんだと安心し、勇気づけられた人も多いはず。
この本を読めば、「排除」なんていう言葉は生まれないのではないか。
もちろん、「あの人たち」という呼び方もしないだろう。
紙の本
承認欲求が強い若者にぜひ読んでもらいたい良書
2019/03/02 16:47
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坂の下の落人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の群れたがる、繋がりたがる若者(若者だけじゃないけどね)に読んでもらいたいけど、そういう子は読書しないだろうし、ましてこんな本読まないよね。
少しでもそういった状況にある、違和感を覚える若者はこれを読んで、その違和感の正当性を発見し、安心して群れから離れてください。
著者と同様(漫画家としてよく知らなかった!)に安易な繋がりは、何も生まないし、時間のムダだと思う。
超然とした変人でいてほしい(ヒトとしての最低限の常識とともに)。
紙の本
最近は、自己主張が強い人も多くなってきました
2008/08/17 23:04
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
「人間は自分を認めてくれる人を認めたがるし、謙虚な人を褒める生き物なのだ。」
最近は、自己主張が強い人も多くなってきました。とまどうのは私だけ??
「耳はお財布にしなさい」
良い言葉です。
「話を聞くことができない自分人間は、会話に「でも」と「だって」が多い。否定から会話に入る人間が本当に多くてうんざりする。」
ほんと多いです。こういうタイプ。でも気がつけば、若干自分もクチにしていることが・・・。
「グーグルの採用試験 看板に「“e”のなかで最初に出てくる連続した10桁の素数.com」」
「納税マシーン」
「消費マシーン」
「人の意見を聞くと駄作になる」
横並びの意識が強い日本人には、完全に理解できないところです。ただ日本人でも個性的な人が増えてきているのも事実です。
「医者」になる方法は教えてもらえるけど、「イチロー」になる方法は教えてもらえない。たしかに、アウトスタンディングな人間になるためには、個性を磨くしかないのだ。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/?p=3
紙の本
自分で「考えること」が重要。
2012/03/19 19:52
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「空気が読めない」をはじめとする、「みんなと一緒が正しい」という流れ。マスメディアによる情報操作、大衆迎合、そんな世の中で、「多勢」に属さない生き方は正しいのかどうか。
著者は言う、みんなと同じことをする、同じものを見ることで、自分で考えることをしなくなる。「非属」で結構、それができる人間はそれだけ「自分で考える」力を持っていることだから...
みんなと同じ、が危険であり、お笑い番組で「笑い声」を流して、「ここ、わらうとこ」を示すのは、典型的な「自分で考えない」世界なのだ。実は多くの人が、この流れに対しては違和感を感じているのではないかと思う。違和感を感じつつも、結局迎合する自分...「楽」なんでよね、考えないで過ごせるから。
おそらくは、こういう考え=自分で考えることが重要=を持つ人は少なくない。その類の本も多く見かける。わかっちゃいるけれど、できない自分、これが問題なのかもしれない。「非属」すなわち孤独であるという恐怖。非属であることを生まれてから経験していないから、なのかもしれません。
そういう世の中で、大きく流れを変えることを実現しているのは、「変わり者」と呼ばれる非属の人たちである。 長嶋さん、ビートたけし...政治家が魅力的でないのは(選挙の時の言動とは別に)いつのまにか埋もれてしまうタイプばかりだから、かもしれません。
ただ、こういう非属の人たちが輝いているのは、見えないところで努力した結果であろうと思われる。また、自分の信念を、周りの人と合おうが合うまいが、徹底的に貫いた結果であろうと。すなわち、「非属」であるだけではまだ不十分で、そこから「何があっても貫きとおす」意思と努力を厭わない姿勢、信じ続けることがポイントではないだろうか。
若干、この「貫きとおす信念、努力」というのが、本書では感じられず、非属であることが大事、というニュアンスを感じてしまったが、おそらく本質はそういうことだろう。
「笑いどころサイン」で笑っている人も、実は考えているんだよね、余計なお世話だって。自分で考えることはできる人たちなんだ。それを行動に表すかどうか、というのが「違い」になってくるんだろう。
けれど、「非属」を自認して、それで苦労している人にとっては、前向きに考えることができるようになる、受け入れられる内容である。著者は「ひきこもり」を認めていて(自分で考え、「行動」している、という点で)彼らが暴力的になるのは、それを理解しない周りが原因である、と説く。これは極端な例えであり、そういう彼らでも迎合することなく、社会と調和できる、という意味合いで紹介している、と認識する。
先が見えない不安が世にあふれ、勝ち組負け組なる言葉がいまだに生きている環境。だけど、自分の信念を持って、周りがどうあろうとそれを貫く生き方も、少しずつ評価されてきているのは感じるんだ。どち
らを選択するか、バランスを取るか、それを「自分で考える」必要がありますね。
【ことば】 「耳はお財布耳にしなさい」つまり、人の話は一度なかに入れておいて、必要なときに出せばいいということだ。
非属であろうとなかろうと、人の話を聞く、受け入れる、というのは生きていく糧である。著者が続けて言うように、「否定から会話に入る人間が多くてうんざりする」のは事実。気持ちよくないよね。自分がすべて?自分が基準ですか?人の話を聞く「努力」は、ホントに糧になるのだから、気持ちよく、聞くスタンスを取りたい。