商品説明
生きながらの神「即身仏」に触れてはならない――異端の民俗学者・蓮丈那智のもとへ一通の手紙が届いた。とある村に珍しい即身仏が祀られていると言う。生きたまま土中に埋められ、生きながらに仏となる「即身仏」が……。調査に赴いた那智は、村に全ての記録から抹消された場所があることを知る。そして実物の即身仏を目にし、その右手に触れてしまった。それはやがて起こる悲劇の幕開けとなる……。記憶から消された土地。そこに隠された悲劇。即身仏に触れたとき、忌まわしき記憶が蘇る――本格民俗学ミステリー全5編。
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紙の本
古代史の謎解きの面白さを体験
2018/01/12 21:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
異端の民俗学者・蓮丈那智と助手内藤三國のコンビが活躍するミステリーの第二弾。民俗学の謎と奇怪な事件の謎を解いていく流れの短編5話。
五百羅漢と山人伝説(秘供養)、七福神と古事記(大黒闇)、三種の神器と海幸・山幸伝説(死満瓊)、即身仏と山人伝説(触身仏)、わらしべ長者(御蔭講)といったテーマが展開します。どれも甲乙つけがたく、面白かったです。
本シリーズは、古代史の謎解きの面白さを体験できますので、読後は古代史を扱った本を読みたくなること請け合いです。
ところで、「研究者になどなるものじゃない。趣味であり続けることが一番幸福」と内藤三國が思うシーンがあります。実は、私の中学・高校生の頃の夢は考古学・歴史学の研究者になることでした。文学部を目指して勉強していたのですが、親や塾の先生から大反対され、高校2年生の時に断念しました。この内藤の言葉に、とうに忘れていた子供の頃の夢を思い出したのでした。
紙の本
民俗学蘊蓄と、ミステリのバランスが完璧。
2013/09/09 19:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
テイストとしては星野之宣の『宗像教授』シリーズ。どちらもテレビドラマ化されているように、非常にエンターテイメントとして外しがない。しかもこの中編集は民俗学的な蘊蓄と、ミステリのバランスが非常に良くとれている。その後このバランスが崩れていくが、この時点では完璧でした。