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純粋理性批判 5
世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけ...
純粋理性批判 5
純粋理性批判 5 (光文社古典新訳文庫)
商品説明
世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけなのか。そして、世界には必然的な存在者[=神]が存在するのかどうか。この四つの「二律背反」を考察。これまで多くの読者の前に立ちはだかってきたこの難関を、カントの思考の流れがみえるクリアな訳文と詳細な解説で、完全理解へ。
著者紹介
カント
- 略歴
- 1724~1804年。東プロシア生まれ。哲学者。ケーニヒスベルク大学哲学教授を務めた。著書に「純粋理性批判」など。
中山 元(訳)
- 略歴
- 1949年東京生まれ。東京大学教養学部中退。哲学者・翻訳家。著書に「フーコー生権力と統治性」「思考の用語辞典」「正義論の名著」など。
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紙の本
カント思想の核心である四つの二律背反についての解説が始まります!
2020/05/08 11:12
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ドイツの哲学者カントのあまりにも有名な哲学書です。光文社古典新訳文庫では全7巻シリーズとして刊行されており、同書はその5巻目です。同書では、第二類の弁証的推論に入り、現象一般に対する制約系列の総体性を問題とする純粋理性の二律背反について解説が始まります。カントは、四つの二律背反があると言い、それは「量」、すなわち、「世界には時間的空間的に始まりがある」対「世界には時間的空間的に始まりはない」というもの、「質」、すなわち、「世界にあるものはすべて単純なものからなる」対「世界にあるものはすべて複合的である」というもの、「関係」、すなわち、「世界には自由による原因性がある」対「世界には自由なものはない」というもの、最後に「様相」、すなわち「世界原因の系列において必然的存在がある」対「世界における一切は偶然的である」というもの、を挙げています。そして、二律背反の解決は、あくまでも課題である理念に客観的実在性を帰する先験的すりかえを避け、理性の原則は可能的経験を超え出る構成的原理でなく、経験をできるかぎり拡張するための統制的原理であることを認めることを必要とすると説きます。いよいよカント思想の核心が見えてきます!