紙の本
グラスを傾けながら読もう。
2021/06/14 12:11
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
皆で集まってお酒が飲めないいま、ひとり静かにグラスを傾けながら読みたい本。
何杯もいけそう。
もう一冊読みたい。
紙の本
お酒が主役・脇役・背景と様々に…
2021/06/28 12:34
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
越谷オサムさんの書き出しによれば「酒のある風景をめぐって」がテーマの作品集。豪華な作家陣の競演だけに「お酒」も時に主役・脇役・背景と位置付けが変わりながら、しっかりと味わうことができました。個人的には「その指で(島本理生)」「カナリアたちの反省会(越谷オサム)」が良かったです。
紙の本
あんまり
2022/09/02 14:54
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いと思える作品はなかったかな。
制約がかかると、面白みの欠ける文章になってしまうんだろうか。
あと、小泉さんの「オレ」が気になった。
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おいしいごはんとお酒と楽しいおしゃべりと。
そんな描写が描かれた小説を読んだり、映画を観たりすると羨ましくなります。
おまりお酒が飲めないので。
もうちょっとだけ飲めるようになりたいなぁと思います。
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小説、エッセイ、どちらか分からないものも。9人の作家による、"お酒のある風景"。(本のタイトルはキャッチコピーみたいなもので、テーマではなかった)
角田光代『冬の水族館』
お酒の飲み方で意気投合した2人も中年になり、相変わらず飲みはするが情熱は薄れてきた。ビールがなくても、退屈知らずの高校生カップルみたいに過ごせるだろうか――と想いを巡らせるところが良い。
「ビールが飲めたらよかったのにな、なんて考えもしない。飲まなくても一日は充分たのしく過ぎていき」・・・。
小泉武夫『奇酒は貴州に在り』
幻の珍酒をたずねて中国へ行く話。82種類の香材を浸した酒!おもしろかった。
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短篇小説ありエッセイありとバラエティ豊かな1冊。
お酒がテーマの雑誌のような文庫本。
『その水族館』角田光代
可もなく不可もなく。短編の角田さんはいつもこんな感じだなぁ。
『その指で』島本理生
この本の小説の個人的ベスト。軽く読める恋愛小説。
『これがいいんだ』燃え殻
読点の打ち方が独特(多い)で読みなれるのに時間がかかったけど、内容は優しい雰囲気のエッセイ。自分と同年代ということに一番驚いたかも。
『シネマスコープ』朝倉かすみ
悪いお酒。昭和が舞台かな?前2作と打って変わって少し重めの文学テイストがこの本の中ではピリッと効いてて良かったです。
『陸海空、旅する酔っ払い』ラズウェル細木
雑誌のコラム的な文章。ビックリした。短編集でもこういう作風のものが入ってるのは珍しいのでは。新鮮です。内容は昭和のおっちゃんって感じ。
『カナリアたちの反省会』越谷オサム
私の中の楽しいお酒というと、この内容がピッタリでした。作家さんの赤裸々なお財布事情まで書いてあってケラケラ笑っちゃう。毎回使える書き方ではないですが、面白かったです。この本の個人的ナンバーワン。
『奇酒は貴州に在り』小泉武夫
30年ほど前の、少し懐かしい中国であるお酒を求めた旅の日記。文章もとても味わい深い。昔の中国を味わえます。一人称「俺」のエッセイを久しぶりに読みました。今の男性は「私」か「僕」が多いかな?
『振り仰ぐ観音図』北村薫
編集者と作家さんのお酒の席での少し文学的な会話。読み手としてはお酒を片手には読めません(;^ω^)
読者層は少し上を想定してるかな?若い人は少し読みにくい本かもしれません。
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満殿香酒飲んでみたい
乾隆帝の下で作られた
万の病を除翦するお酒
82種の動植物香を浸す
飲者の体から佳麗な香
その者の身周りに漂う
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お酒から始まる関係、お酒が取り持つ関係。お酒が生む本音。そこからお酒を取ると、新たな関係が生まれるのか、何も変わらないのか、それとも関係自体が切れてしまうのか。
お酒に限ったことではないけど、鎹がなくなる先にあるものを想像すると、怖くて立ち止まってしまう。
黒谷さん、優しいなぁ。
カナリアのその後が気になる(^^)
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9人の酒にまつわる短編集
読むきっかけ:新聞の書評文庫欄
越谷オサム、小泉武夫、北村薫の短編が面白かった。
ラズウェル細木には同感。
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9名の作家が「お酒のある風景」に酔いしれる小説・エッセイ。そこに「酒」があった。もう、会えない誰かと、あの日あの場所で・・・。
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いくつか秀逸な短編があり、堪能。
朝倉かすみさんの「シネマスコープ」
昔ながらの一軒家にある郵便受けが「シネマスコープ」のようだと、近所の家を覗き見る6歳の少女が、同じ住宅街に住む酒浸りの愛人をしている女性と、お手伝いの精神は子供の女性と関わる話は、じっとりした昭和の短編映画を垣間見ているよう。
角田光代さんの「冬の水族館」
泥酔することを嫌悪する恋人のいた女と、酒を飲まない恋人(=今は妻)のいる男が、酒を介して、未だ情て繋がり、日帰り旅行に行き、昼酒を飲む様がヒリヒリと伝わってくる。
島本理生さんの「その指で」
飲んだビールの空き缶を丁寧に洗って流しに並べて置く手先は器用だけと、不器用な陶芸家と、ひとまわりも若い看護師が、やきもち妬いたり、言葉や態度に示してくれず怒っている様が、愛おしい。
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【収録作品】「冬の水族館」 角田光代/「その指で」 島本理生/「これがいいんだ」 燃え殻/「シネマスコープ」 朝倉かすみ/「陸海空 旅する酔っぱらい」 ラズウェル細木/「カナリアたちの反省会」 越谷オサム/「奇酒は貴州に在り」 小泉武夫/「エリックの真鍮の鐘」 岸本佐知子/「振り仰ぐ観音図」 北村薫
さまざまな酒のある情景。酒は目的にもなり、触媒にもなり、潤滑油にもなり。良い酒をほどほどに。孤独をかみしめさせられるものはあれど、悪酔いするものはなく、安心して読める。
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小説とエッセイのごった煮。純粋に酒をテーマにしていると感じられたのはエッセイの中に2つだけ。ほかはどれもあくまで「お酒のある風景」です。
私もアルコールは大好きですが、ビールはお腹が膨れるのであまり執着がありません。でも文章にするならビール最強。缶を開けるときの「プシュッ」という音、この「プシュッ」の文字を目にすれば、飲みたくてたまらなくなる。
最も酒の話に徹していた小泉武夫さんのエッセイに登場する『千日酒』、面白いなぁ。飲めば心地よく酔って千日間。しかしそのまま埋められたら困る(笑)。
私は小説のほうが好みでしたが、こういう試みは粋。
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酒がテーマのエッセイと小説。
特に印象に残ったのは、小泉武夫の『奇酒は貴州に在り』。
食と酒の大家が、幻の酒を求めて中国の奥地へ。
そこで見つけた酒は何と。
「朝夕一杯ずつ服用すると、5日後には飲酒者の体から佳麗な匂いが立って、身の回りに漂ってくる。10日飲んで外に出ると、その佳香に誘われて風下から人々が続々と集まってくる」という酒。
続いて15日、20日、25日、30日後と、酒の効果が語られる。
著者も、中国の誇大な表現かと疑っていたが、実際翌朝トイレに行ったら「ほのかに甘く、耽美な香りが」漂ってきたと。
運動をして汗をかき、その汗をハンカチで拭い、ビニール袋に入れ、日本に持ち帰ったがその香がまだ残っていたとか。
誰でも一度飲んでみたいと思うことだろう。
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短編小説集であるが、酒をテーマとしている。
酒の種類ばかりでなくシチュエーションや時代に及びとても深い一冊だ。
作家もバラエティー豊かだが、短編の文量も様々で、あっという間のものから読み応えのあるものまで多岐にわたる。
特に気に入ったのは、カナリアたちの反省会と奇酒は貴州にあり
カナリアとは面白い例えだが、そんな場面がありそうだし手に取るように目に浮かぶ
奇酒はここで故事に触れるあたりさすが小泉さんと思って益々興味がでた。ターゲットも背景も面白い。