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紙の本
昭和陸軍の研究 下 (朝日選書)
著者 保阪正康 (著)
昭和陸軍はなぜ多くの錯誤を犯したのか。ニューギニア戦線、インパール作戦、沖縄戦など、昭和陸軍のそれぞれの局面での具体的な動きを分析。さらに、昭和陸軍は戦後社会にどのような...
昭和陸軍の研究 下 (朝日選書)
昭和陸軍の研究(下)
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商品説明
昭和陸軍はなぜ多くの錯誤を犯したのか。ニューギニア戦線、インパール作戦、沖縄戦など、昭和陸軍のそれぞれの局面での具体的な動きを分析。さらに、昭和陸軍は戦後社会にどのような影を落としたかをさぐる。〔朝日文庫 2006年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
【社会科学/政治】過ちの責任は誰がとったのか。また、戦後の日本に、昭和陸軍はどのような影を投げかけたのか。命を落とした兵士や国民の存在とは対極にある、無責任で非人間的な高級軍人の官僚体質を、つぶさに検証していく。著者の代表作がここに完結。【商品解説】
昭和陸軍の誤謬の責任は誰がとったのか。また、体制が変わった戦後の日本に、昭和陸軍はどのような影を落としたのだろうか。誤った指導により、命を落とした無数の兵士たちや国民の存在とは対極にある、無責任で非人間的な高級軍人の官僚体質を、つぶさに検証していく。戦後の軍人恩給、戦後補償問題についても言及する。著者の代表作がここに完結。【本の内容】
著者紹介
保阪正康
- 略歴
- 〈保阪正康〉1939年北海道生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。ノンフィクション作家、評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。菊池寛賞受賞。「ナショナリズムの昭和」で和辻哲郎文化賞受賞。
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紙の本
日本の破滅に向かって
2018/08/16 17:26
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、上巻に続き、日本陸軍が日本を破滅に追いやった本質とその様を簡潔に分かりやすくまとめられている。単なる歴史を語ったものではなく「研究」の成果である。シベリア抑留について、本書では、スターリンが北海道の東半分占領をトルーマン米大統領の反対で諦めたことに対する代替えというような見方をしている。そういう説もあるが、それは間違いであろう。そもそもスターリンは、自国民を強制収容所で使役するシステムを数度の五カ年計画に沿って30年代に構築した(グラーグ・システム)。捕虜労働もその延長線上にあるとみるべきだ。独ソ戦による国土の荒廃や労働力の不足を、ドイツとその同盟軍の捕虜で補い、さらに日本人捕虜ということになった。これは、終戦前からの既定路線であると考えるべきである。最初の、捕虜を満洲を満洲で交流するという命令は、シベリアなどでの捕虜の受け入れ準備を確保するためだと考えるべきだろう。