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世襲議員のからくり (文春新書)
著者 上杉 隆 (著)
1990年代半ば、世襲政治家が永田町の中枢を占めて以来、日本の政治は劣化した。国民には見えにくい、世襲を守る政治システムのからくりを、深層レポートで明らかにする。【「TR...
世襲議員のからくり (文春新書)
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商品説明
1990年代半ば、世襲政治家が永田町の中枢を占めて以来、日本の政治は劣化した。国民には見えにくい、世襲を守る政治システムのからくりを、深層レポートで明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
上杉 隆
- 略歴
- 〈上杉隆〉1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者などを経て、フリージャーナリスト。著書に「ジャーナリズム崩壊」など。
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紙の本
「世襲」というお仕事
2009/08/20 20:42
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全173ページ。このところ、薄い新書には文春新書であたることが多い。まあ、たまたまなのだろう。
本書のばあい、テーマが世襲問題一本なのだし、一般向けにはこれくらいの分量でも十分なのかもしれないなと思い返した。さらっと読めていい。
世襲議員が「絶対悪」だとは思わない。だが「立候補の自由」を叫ばれても、とくに国政において私ら市井の人間の大半には「立候補の自由」なんてほとんどないようなものだ。事実上、規制されているようなものなのだ。
ただでさえハードルが高いのに、特定の人だけが有利になる「からくり」に支えられているなんて納得がいかない。だから立候補の自由は原則として確保するが、「機会の平等」を高めるための規制はおこなってもよいのではと考えてしまう。平行して政治家には、供託金の引き下げ、あるいは便宜供与が一切ないかわりに供託金なしで立候補できるしくみなども検討してもらいたい。
永田町では「世襲」と「二世」は厳密に分けているという。本書はその立場はとらない。そして以下の3つのからくりを明らかにしている。
(1)政治資金管理団体の非課税相続
(2)後援会組織の世襲
(3)看板の世襲
「三バン」の構造自体はいい古されたことではあるが、それの「継承」という視点で再構成している。
(1)については、相続税に苦しんでいる人は、だいぶ怒っているようだ。著者が週刊誌上で発表すると、議員から「悪いけどあの件について書くのなら、今後は一切取材に協力できないから」等、いわれたという。
そのほか、詳しくは読んでいただきたい。
後半は対処法だ。規制というと法制定だが、そう簡単に一筋縄ではいかないようだ。著者は、イギリスの政党を参考にしてリクルートシステムの改革を「近道」として有望視している。
また、著者は政治家の「胆力」を重視している。それが政治家に備わっているのかどうかということは、世襲であるかどうかにかかわりなく有権者が見極めたいことだろう。
世襲議員に辛すぎるところもあるけれども、耳をかたむけたい提言がつまっている。
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政治家の世襲化が進んでいます。
2010/01/01 22:33
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治家の世襲化が進んでいます。
このところの首相もほとんどが、何らかの形で世襲。
世の中の構造が固定化されてくると、どの職業でも世襲が多くなります。別な言葉で言うと、社会におけるダイナミックな活動が少なくなってきたということ。
安定の時代は、かなり前に終わってるはずですが、世の中は安定の時代を前提とした社会システムのまま。
本書は、世襲議員がどうして生まれてくるのか。
その結果、政治はどう変わったかをかなり辛口に解説しています。
結果は、現在の政治状況をみれは分かる通りです。
世襲が必ずしも悪いわけではありませんが、国家にとってデメリットの方が大きいような気がします。
本書には世襲のからくりに関して、お金の問題を取り扱っている部分があります。
お金の世襲というと、相続ということになりますが、政治団体を使うと無税の「寄付」という合法的に相続させることができるということです。
これは究極の節税法。
日本の社会システムが本当にこのままでいいのか不安を感じてしまいます。
龍.
https://amebro/12484