窮屈な男女論からの解放
2017/05/03 15:18
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投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の題名から、反発する人々が多いと思う。だが、著者の誠実な語りが心地良い。自身の経験から読者に「なぜ?」と問われる。読むこちら側も、ハッと気づかされる。著者の出身地である、ナイジェリアを例に出して、男女間の社会的地位の問題を語っている。それは、この日本でも当てはまると思う。女子は「こうあるべきだ」と教えられ、そこから逸脱しようものなら、男女両方から攻撃される。そんな窮屈な縛りから解放されれば、女性だけではなく、「男らしさ」に縛られる男性も楽になると著者は言う。人には、そんな縛りがあってこそ「生きやすい」という人もいるだろう(著者は否定しない)。男女が、一人の人間として「より良く生きる世界」を手を取り合って考える。「ジェンダー」を考える良い本であり、これから将来を考える10代に読んでほしい。
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投稿者:れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
平易な文章で、力強くしなやかに語られる言葉。そのまっすぐな思想に感銘を受けた。フェミニストに悪印象を抱く人達、フェミニズムに興味がある人達、既にフェミニストとして名乗っている人達。どんな人達にも解りやすく、自身の体験を交えて訴えかけてくる。
従来のステレオタイプから一旦印象をリセットして、まっすぐに対象を見つめようという強い意志。今自分が思っていることにももしかしたら偏りがあるかもしれないという謙虚さ。
こうやって世界が少しずつ変わっていくといいし、この本を周りの人にも薦めたいと思った。
すべての人に読んでほしい本
2018/12/02 20:47
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投稿者:xiao - この投稿者のレビュー一覧を見る
誤解されがちなフェミニズムの定義から、
フェミニズムはヒューマニズムではないという説明するのが難しい問題まで簡単な言葉で分かりやすく書かれている
フェミニズムと聞くと身構えてしまうような人にも
2023/05/28 14:01
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在世界でも屈しの作家によるフェミニズム入門。もとがTEDであるだけに学問的なものではないが非常に平易で、フェミニズムと聞くと身構えてしまうような人にもいいだろう。
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言っていることはそれほど特別なことがあるわけではないのだけれど、言葉がのびやかで、読んでいてしんどくない。この軽やかさはこの人の持ち味なのだろうなあ。
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わかりやすい文章。英語で読むべきだったかな。。
女らしくって、日本的発想と思ってたけど、意外と万国共通やったんやなぁ。
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何かの講演会での言葉をまとめた本だったようだが、さすがに、物足りなかった。ウェブで記事落ちてたら読むくらいの分量しか無いので、読書が苦手な人や、詩的な文章が好きな人におすすめ。
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一時間で読了。
すばらしかった!アメリカーナも読んでみたい。
訳者も素晴らしい。偏ったフェミニストでは無いところがいい。ナイジェリア出身の黒人女性が穏やかに問いかける語り口が良い。
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図書館で。
暫くの間ずっと貸出中だったからどれだけ厚い本なんだろう?と思ったら演説をまとめたものなのですぐ読める本でした。
フェミニストと言う言葉に対するイメージが悪いのは何故なんだろうなぁとは思います。女性の方が歴史的にも今も男性に比べて不当な扱いを受けているという事は程度の差こそあれ、女性だったらそうだよな、と納得するとは思うのだけれども男性でどれだけの人がそれをわかってくれるかと言ったら難しいだろうな、と思います。
ただ、女性だって男性の、社会や家族からかけられているプレッシャーを本音の部分でわかってあげられるか、と言われたら難しいだろうなぁと思うわけです。
男性が、女性が、ではなくその人の得意な分野や秀でている面で協力しあって共存できる社会というものを作ることが一番大事なんだとは思うんですけどね。そう言う意味では女性も男性も互いを尊重して認め合う必要があるとは思います。
まあとはいえ、一部の男性が女性という性を徹頭徹尾、否定するのは何でなんでしょうかねぇ?とは思います。彼らは自分は木の股からでも生まれたかもしくは父の頭から生まれたとでも思ってるんですかね?そういう意味ではやはりフェミニストが増える事の方が世界的には重要かもしれません。
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非常に具体的でわかりやすく、核心をついている。文量が少なくて読みやすいので、普段本をあまり読まない大人や中高生におすすめ。
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この本はアフリカのナイジェリア出身のチママンダ・ンゴズィ・アディーチェさんがTEDスピーチ(動画で見られる)で語った内容を翻訳したものだ。
彼女は「人間を取り巻く環境は1000年前と明らかに違うのに、性別による役割は変わることなく人々に観念として根付いている」と語っている。
なぜ女だから、男だから'こうするべき'という考えにとらわれ続けてしまうのだろうか。
男も女もジェンダーの問題があることを一緒に考えよう、と伝える彼女は、新時代のフェミニストだ。
彼女が書いた、「アメリカーナ」も読んでみたい。
図書館便りで紹介した。2018.1.18
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フェミニストって何?って聞かれるとワンピースのサンジみたいな感じじゃない?って思っていた私にとって、フェミニストとは、をちゃんと教えてくれた本。
この頃女性専用車両についてSNSでもめたり色々あるけど、皆この本読んだらいいんじゃない?アフリカの女性の方の本だから、そんな文化あんのかーと他人事が少し入りつつ読めるので、男の人もわがままな日本人女性の主張!みたいな感じじゃなくて気軽に読めると思う(誤解を恐れず言うと、同じ言語・文化を持つ男女ではお互い少し貶す気持ちが出てしまうと私は感じる)
本を読んだ私から女性専用車両のことをいうとすると、女だけ特別視するのはおかしい、じゃなくて女にも電車を安心して利用してもらうため、という男女の平等を図るため になるかなぁ
男の人が痴漢されるケースは女の人に比べて明らかに少ないと思うし……
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ナイジェリア、レイプ被害者が落ち度ばかり批判されるのも、金を持ってるのは男だと決めつけられて女が無視されるのも、売春の買い手が透明化され女だけが責められるのもみんな日本と全く同じで驚き!
アメリカでもこのTEDトークが大評判だったってことは世界のどこでもそうなのか?
女性差別は差別のラスボス、Woman Is the Nigger of the World
女性差別が文化や伝統ならば、そんな文化は変えていくべき、っていうの、日本人としてその通りだと叫ぶ。我らが生きているのは、救命のために土俵に上がった女性が穢れだと塩を撒かれる国!
トキシック・マスキュリ二ティーに言及してるのも良かった。男も女もみんなフェミニストじゃないと。「男性性」の強要は男性の加害性を高めるとともに、男性の人格を壊すものでもある。
でもそれでもその男性性は既得権益層と表裏一体だから捨てれないんでしょー。カミソリ社ジレットの既存の男性性に疑問を投げかけるCM、荒れに荒れたもんねー。どうしたら解体できるんだろうね
本書がフェミニズムの怒りを否定してないのがよかった。怒りには世界を変えるポジティブなパワーがある、その通りだと思う。そうじゃないと報われない。
化粧が嫌いでブラが嫌いで性差別的なジョークが嫌い、っていう古典的なフェミニスト像、正直それで何が悪いと言いたい。我々には頭があり心があり言葉がある。社会に忖度して黙り続ける必要なんてない。
あと男も女もみんなフェミニストじゃないと…ってのは、「男性学と女性学は同じコインの裏表!両輪でないと意味がないよねほんとそれな!」と思う反面、
フェミニズムを「既存の男性性、女性性に問題意識をもつみんなのもの」に拡大したら、女というだけで意思決定の場から排除され足を引っ張られ続けて、性犯罪やフェミサイドといった身体的危険に晒され続けている女性は…??みんなのものにしたら、一番力無きものからは奪われて終わりでは…??フェミニズムが都合のいい男性性の解体だけに使われて捨てられて終わるだけでは…??
「フェミニズム、攻撃的で嫌だと思ってたけど、男性性の解体も視野に入れてるんだね。これで男も生きやすくなるね!良かった!女性差別の解消や女性蔑視への批判?それはツイフェミの叫ぶエセフェミニズムだ!」みたいなね
でも、なるべく多くの層を取り込まないとムーブメントにはなりにくいし、とっつきやすさも大事だし…
みたいなジレンマ。
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フェミニストという言葉を聞いて、居心地が悪くなる人は男性女性限らず多いような気がしている。しかしこの本には臭い物に蓋をし続けない人の言葉が書かれている。
解決できればマシな世の中になるかもしれない。そう信じて活動してる人がいる。1時間程で読める本なので男性女性問わず全ての人に読んで欲しい。それからどう考えるかは個人の自由だけど。
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男も女もみんなフェミニストでなきゃ。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ先生の著書。フェミニストという言葉は素晴らしいけれど、日本ではどこかネガティブなイメージも残っている。フェミニストを自称する男性は他の男性から変わり者扱いされることもあるようだし、フェミニストを自称する女性は自己主張の強い面倒くさい人間というレッテルを貼られがち。でも、男性も女性もより幸せになれる世界を作るためには全員がフェミニストになることが一番の近道。フェミニストという言葉を改めて考えさせらる良書。