- 販売開始日: 2023/11/02
- 出版社: 評論社
- ISBN:978-4-566-01429-9
一年中わくわくしてた
著者 ロアルド・ダール(作) , 柳瀬尚紀(訳)
ゆたかな田畑、虫たちのこと、鳥の羽の色や歌声、季節をかざる草花や木の実…。自然をこよなく愛したロアルド・ダールは、人生の最後の年に、日記を書いた。最初はほんの二、三行です...
一年中わくわくしてた
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商品説明
ゆたかな田畑、虫たちのこと、鳥の羽の色や歌声、季節をかざる草花や木の実…。自然をこよなく愛したロアルド・ダールは、人生の最後の年に、日記を書いた。最初はほんの二、三行ですませるつもりだったのに、過ぎ去った日々のさまざまな思い出があふれ―。幼少時代や青春時代のあれこれが風景に溶けこんで、忘れがたい一冊になりました。(電子版では本編にイラストが含まれません。ご了承ください。)
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懐かしさも、これからの人への想いも、みんな静かに写しこんだ絵のような文章。
2012/10/30 16:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「チョコレート工場」など、このシリーズには著者の子供向けの話が多いのだが、本書は少し趣が違う感じの作品である。
1916年に生まれて1990年に亡くなった作家の、1991年出版の作品。一月の寒さの中で見回す部屋の中の情景から始まり、春の遊び、夏の冒険、秋の楽しみ、と一月ごとに記される。晩年、慣れ親しんだ風景を見ながら思い出を重ね合わせて書いたのだろう。原題はMy Year。自分の生きた年月が、12か月の季節の移り変わりとともに「心に映るがまま」思い出と一緒に言葉になっている。
ダールはいろいろなタイプの文章を書いた人だけれど、行きついたところはこんな静けさだったのか。
挿絵の雰囲気も文章にとても良くあっている。そっけないようでやさしく、情感にあふれている。表紙は著者の散歩風景だろうか。その姿は、どこか100歳を過ぎても書きつづけていらっしゃる素敵な詩人のまど・みちおさんに重なるものがある。私が好きなのは6月の最後にあるカエル。温んだ水に身をあずけたカエルの脱力感は夏のけだるさそのものにもみえる。
翻訳の素晴らしさにも触れておかねばなるまい。たくさんの生きものが登場するが、その名前は尉鶲、橡の実、とできるだけ感じで表してある。ダールさんがおそらく土地の言葉も活かした名称で書いていたのだろう、母国語での独自の雰囲気を生かそうとした翻訳者の心を感じる。
そして、十一月で語られる、著者が小学生のころ書いた文章。「誤字ばかりだった」文章を「びっくりぎょう点」とか「すごくゆ会」とか「体走着」とか、日本語で表現してあるところも楽しい。翻訳者の本領発揮、というところであろうか、こだわりが感じられるところである。
いろいろと読みどころはあるが、理屈抜きに楽しい、心穏やかにしてくれる小冊である。
美しい
2023/11/25 18:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
きちんと目を開いていれば、何気ない日常にもこんなにたくさんの美しい変化があるということに気づくということですね。
ダールさんは美しいものや楽しいことを見つけるのがとてもじょうず。
一年中わくわくしていたからこそ!
2020/04/21 17:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るい - この投稿者のレビュー一覧を見る
一年中わくわくしていたからこそ!
ダールの作品は、生まれたのだな!と思いました!
自然への興味、関心の深さも、今迄読んだ作品のなかにあることを改めて感じました!
生きてきたことと作品がつながっている!
ご本人の中にあるものが、作品のなかに溢れているのだと思いました。