ひとり暮らし （新潮文庫）

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本屋さんで衝動買い。谷川さんが色んな所に書いたコラム・エッセイを集めてまとめた一冊のようです。
言葉や文章が自然で、てらいがないのにきれい。読んでいて気持ちが良いです。すっきりゆっくり読書し、読み終わりました。いい塩梅でちょこっと頭を使う文章も用意されています。
軽い読み物にとても良いです。

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深い共感や同じ気持ち、というのではないが気持ちが穏やかに、これでいいのだよね、と思える散文。
こうやって年を重ねられたら、と思う。

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老年を迎えられた詩人が、その日常を綴ったエッセイ集です。
谷川さんは、人間社会の基本単位は、家族でもなく、男女でもなく、個人だとおっしゃいます。まったくその通りだと思いますが、それはけっして、人はみな孤独な生きものなんだというのとは違うようです。氏はひとりで暮らすようになってから、人と会う機会が多くなり、新しい友人にも恵まれ、友人たちと過ごす時間は、ひとりでいるのとはまた違った楽しさがあると書かれています。
年齢を重ねてわかってくること、年齢を重ねなければ気づかないこと、出会いと別れを繰り返すことで見えてくることって、たくさんあるのでしょうね。老いを静かに受け入れて生きておられる氏の暮らしぶりが、うらやましくもありました。

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谷川俊太郎氏のエッセイ。
このエッセイから強く伝わるのは死生観の強さ。帯にですら、「結婚式より葬式のが好きだ」と書かれている。
ただ、それは、この年の方が言える事であって、まだ私にはいまいちピンとこず。
生を面倒くさがってるわけでもなく、死を悲観するわけでもなく。
じっと待って、受け入れるような温かさを感じられる。

「(中略)夫婦仲が悪くなって離婚とでもいうことになったら、ふたりともさぞ苦しむだろうとか、老後の計画は大丈夫だろうか、要するにおめでたいふたりを祝福したいと思えば思う程に、心配の種はつきないものである。」

「目にみえるものばかりかかずらっていると、目に見えないものから心がそれてしまう。もうすぐ夜だ。夜は嫌いではない。」

この2文を発見したとき、思わず「うんうん」と頷いてしまった。

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困った人だな、と苦笑い。
私の年代は、あなたと教科書で、合唱曲で、
それこそ物心なんてつく前から出会っていたのですよ。
詩だ、芸術だ、とかじゃなくて、
海と、製紙工場と、缶詰工場に囲まれた田舎の町で、
初めて会ったんです。
そりゃ、知恵も多少ついたし、いろいろ思いますけど、
私の中にはあの頃の出会いが今も変わらずあるのです。

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谷川さんのエッセイ。詩人だからしっとりした文章かと思いきや、さっぱりしていて、読みやすい。
ただ、前に出てきた話をもう一度したりして、谷川さん、なかなかの老人力です。（谷川さん、好きですよ。９箇所もページ折っちゃった）

谷川さんが書くとたべものがとっても素敵。
でもこれを読んで、何回か離婚しているという事実を知り、ちょっとショック。

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現代を代表する詩人の日常を淡々と記したエッセイ。しかし随所にキラリと光る言葉が巧みに配されていて、たのしい。

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詩人谷川俊太郎のエッセイ集だ。言葉の魔術師。自分の心、気持ちを的確に表現するのだろう。哲学的でもある。難しいところもあるが、この年齢になって自立してひとり暮らしをできるという事自体うらやましいと感じる。

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谷川俊太郎さんの、エッセイ。
何度も読み返します。表紙のペンギンがかわいいし。
詩人の、もののみかたというのは、かくあらん、素敵なものであります。

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表紙のペンギンがカワイイ。でも、中身は読み応えのある物でした。なるほどなぁと思ったり、それは違うんじゃないのって思ったり。誰かに紹介して回るというより、一人でこっそり楽しみたい本ですね。そういう意味でも『ひとり暮らし』というタイトルはしっくりきました。

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詩人の思考を少し覗けたような気がした。

普遍的な話が多く読み応えがあり、何度も読み返したいタイプの本。

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エッセイだし薄いはずなのになかなか読み終わらなかった。
字が詰まっているのか、内容が詰まっているのか、読みごたえがすごくある。下手な小説よりある。

三部構成のようなかたちだが、
みっつめの「ある日」パートは特に手ごたえのある文章だった。