紙の本
妙に身につまされることもあり
2019/10/22 07:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上龍の『55歳からのハローライフ』は、
主人公たちの世代が自分と近いので、
妙に身につまされることもあり、ちょっと読むのがしんどいところもありました。
でも、共感するところもいろいろあって、村上龍、なかなかやるな、という感じでした。
たとえば、こんな一節。
それは、無力感に押しつぶされて何か大切なものを放棄しないための、
最後の手段としての怒りだった。
怒りで自分を奮い立たせなければ立ち上がることもできない。
同じ村上でも、“春樹”は大ファンなのに
“龍”には縁がなかったのですが、
ほかの作品もちょっと見てみようかなあ。
紙の本
第二の人生について考えさせられる作品です!
2016/02/27 08:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、村上龍氏のベストセラーです。これまで筆者が得意としてきた現代社会を痛烈に風刺した『コインロッカーベービーズ』や『5分後の世界』などとは少し筆致が違うのですが、やはりそこは現代の社会を深く見据える筆者の確かな目があります晴れて離婚をして気持ちも楽になったはずであろう女性。しかし、経済的な問題で悩みやがて結婚相談所に通います。またある男性は晴れて退職して、これからは家族とキャンピングカーでの日本全国縦断と夢をもっていたにも関わらず、家族から大反対されます。それぞれの登場人物について読者は第二の人生とは何かについて考えさせられてしまいます。
紙の本
テーマは「信頼」
2015/08/26 21:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上龍の小説の舞台設定には異様な設定が多いが、この連作中編小説集に出てくる人たちは普通の人たちであり、設定もよくあると思えるような話である。テーマは「信頼」である。この小説集には5作品収められているが、「空を飛ぶ夢をもう一度」が秀逸である。この作品だけでも読む価値がある。
紙の本
50代として共感できる
2014/07/21 08:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:NAGI - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上龍のイメージが変わりました。
50代の焦りに寄り添いつつ、希望を持たせてくれる内容で、元気をもらえます。
紙の本
だんなより子犬
2014/06/18 23:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よしくん3 - この投稿者のレビュー一覧を見る
夫より子犬を大切にする妻は、感動した。その他もわくわくして読んだ。が、ちよっと期待はずれ。
投稿元:
レビューを見る
様々な熟年夫婦が抱える問題を描いた作品。ハローワークと思っていたら、よく読んだらハローライフ。たしかに死や終末を意識するような年代。人生をもう一度という意味なのだろうか。
ペットロスという話が一番グッと来たな。
投稿元:
レビューを見る
55歳、老後の入り口に立ち、これからの人生をどう生きるかに迷う男女を主人公にした5つの物語。
この歳で離婚した主婦、体を壊しながら細々とバイトで食いつなぐ男、ハッピーリタイアメントに見えた早期退職から再就職に苦労する元サラリーマン、夫に冷めペットに入れ込む女性、トラックドライバーの老いらくの恋。
あまり自分の境遇に嵌るものは無かったけれど、それぞれ、この歳になると身につまされる話ではあるな。
嫁さんが近くにいずに、あるいは、居ても自分の時間を大事にと言われたら、これはどうなんだろう。
その内に仕事が無くなるのは必定で、仕事するのが好きでもないので、まあ、それは良いけれど、今と同じように気楽に競馬が出来ないと困るな。
などと色々考えることはあるけれど、その時に向けて何か準備する訳でもなく、何とかなると思っているけど、それで良いのかぁ?
投稿元:
レビューを見る
どれも将来の結婚(再婚)とか、リストラとか、夫婦とか、リタイア後のセカンドライフとか夢とか、何を軸にして生きていけばいいのか思い悩むお年頃?の方々のありふれた話です。
多少の起伏はありつつ、「え?それだけ?」と思うほど、それぞれの主人公たちは、自分なりに解決の糸口を見つけていきます。
将来の夢とか希望とかを叶えるための行動を起こすのは容易ではないんでしょうけれど、ここに描かれる人たちはとてもプライドが高いように思えます。
それ故に、躊躇したり、先の先まで見通そうとしたり、いまひとつ一歩踏み出せない訳です。
だから読んでいてもとてもイライラしました。
一発逆転の人生が突如現れるような物語を期待していましたが、ある意味リアルすぎて、エッセイみたいでした。
投稿元:
レビューを見る
ちょっと枯れた小説かなと思い手に取るのに躊躇したが、結構面白かった。今の55歳の現実を、よく表した小説だと思う。決して読後が暗くならないのが良い。中編の5編、「空飛ぶ夢をもう一度」「ペットロス」が良かった。
投稿元:
レビューを見る
電車の中やスタバで読んだのが間違い。自分と重なってしまい、顔をあげられなくなってしまいました。第2話「俺は素晴らしい友人に恵まれた。それだけで生きた甲斐があった」最後にそんなことを言えるだろうか。自分の今のままでは、後悔しか口に出来ないと思う。第4話は電車の中で。ペットを失った寂しさではなく夫婦の暖かさが沁みた。これも自分を振り返っての憧れ。
投稿元:
レビューを見る
50代後半から60代を主人公にした中編小説集。日本が高齢化社会になってきているのでこのような小説が成り立つのかもしれない。社会生活をそろそろリタイアする年代、最後のターニングポイントである。 長生きになっている日本では一昔前のようにリタイアすれば後は「余生」というものではない。それから先が結構長い。この先どのように生きていけばいいのか人それぞれに悩む。この年代のいろいろな立場の人たちを取り上げている。長い人生を生きてきただけ会って一様ではない。様々なドラマが展開していく。どの話も実際に起こりそうなものばかりだ。そしてどれもが辛い話の展開をしていく。このまま悲劇として結末を迎えるのかと思わせながら、どの物語も仄かに明るい明日を感じさせる終わり方をしている。私はそれに救われた。
特に印象に残ったのはホームレスを扱った「空を飛ぶ夢をもう一度」だ。物語の半分近くまで暗く、辛く読むのを辞めてしまおうかと思ったのだが、主人公と友人が小さな旅のような移動をしていくあたりから、「これからこの二人はいったいどうなるのだろう」とハラハラしながら、先を読まずにはいられなかった。一気に最後まで読んでしまった。最後には涙さえ流しそうになった。主人公の友情、彼自身の今の立場等と対比させながら人間の「善」を感じさせる作品だ。
投稿元:
レビューを見る
26.4.某日
私にとっては大して代わり映えもしない毎日だけど、今日も世界のどこかでドラマが生まれてるんだろうし、視点を変えればあたしだって、それなりにドラマみたいな毎日を生きてるんだろう。
投稿元:
レビューを見る
熟年離婚、高齢者の再就職、夫婦の会話、子供の頃の同級生の現状、高齢者の恋心・・・そんなこんなの短編が5編。
若い頃に読んでいれば、そういう感じの五十路代の人もいるんだろうな、なんて人ごとのようにしか思えなかったかもしれないが、現在の自分と重ねて読んでいるとすごく心に響いてくる話ばかり。
超高齢化社会でこんな思いを持っている人がゴロゴロいるんだろうな、って思うといい歳の取り方をしたいものだとあらためて思った作品。6月からNHKでドラマ化されるみたいだし、映像でどう表現されるのか楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
なんてこった!
自分の老後のこととか考えてしまった。
ますます高齢者の層には、暮らし難い社会がやってくる。
リタイアした者は大人しく死ね、ってわけにはいかないもんね。
貯金しちょかにゃ。
あまりドラゴンっぽくなく、読みやすい感じやった。
投稿元:
レビューを見る
定年が近づく55歳。セカンドライフまであと少し。自由な時間を目前に、楽しい時分かと思っていた。
しかし、本書を読んで、その考えは甘かったと痛感した。
現実は、厳しい。しっかり将来設計しようと思った。
NHKでドラマ化された作品。