紙の本
不思議な世界観
2015/11/05 18:05
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投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな人本当にいるの?と思わせるような結子、でもだんだんひきつけられていく。現実なのか非現実なのか分からないような不思議な世界観。
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森絵都っぽくないなーって思いながら
読み進めていったんですが
終盤にさしかかるにつれて
森絵都らしい「孤」の描き方があって
いつものキラキラした感じとはまた違うけれど
面白かったです。
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ダラダラ読んでしまったので、前半の印象がうっすらとしか覚えてない(笑)
けど、読み続けたのはやっぱり面白いから。
日常に潜む本当の幸せにうるっとなった。
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森絵都の新たな一面を見る。
釜ヶ崎が出てくるとは夢にも思わず、ベタベタの関西弁は読みなじみよく(たまにウザったいけど)、彼らをまるで知っているように感じる近さ(ちょっと引くくらい)。
そして迎える1995年、あの日。
むしろ前向きに。
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レビューがよかったので購入してみた。
期待しすぎてしまったのか評価は星3つかな。
釜ケ崎でその日暮らしをする青年礼司が
ひょんなことで出会った大学生からある人物の
小説を書いてひと儲けしないかという話を
持ちかけられて、ある人物である結子と出会い
紡がれていく小説と釜ケ崎の未来をかけたストーリー。
礼司がなぜ釜ケ崎にたどりついたのか、
結子はなぜ嘘ばかり話すのか、なぜ小説を書かせるのか
釜ケ崎に何が起こるのかその謎を含めながら物語は
進んでいく。
結子はとても良かった。悲しい過去もものともせず
ちゃらんぽらんのようでいて、一本筋がとおっていて
前向きに生きようとしている。
礼司は悲壮感が強すぎる、ただものでない男って感じで
書かれているけれど、そうでもないなって思ってしまう。
結子の弟分の敦の方が意外性があって物語の登場人物
として面白かった。
小説は書きあがるのか、釜ケ崎はどうなるのか、
少しだけハラハラしたけれど、途中小説が必要と
されなくなってからは惰性で読み進めてしまった。
最後に阪神大震災がおこり物語は終わってしまうの
だけど、うーん期待しすぎて、、ふーんそれでって
読後感だった。残念。
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新幹線の車内でほぼ一気に読んだ。大阪に住んでると舞台がリアルにイメージできて、親近感があった。それでいて自分の知らない世界の話でもあって、己の無知に心苦しくもなった。
「小説後」はみんなどうなったんだろう。「当日」何があったんだろう。続きが気になる。
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時は、阪神淡路大震災の2日前まで。
舞台は、釜ヶ崎と神戸がメイン。
あの瞬間を知っている、関西の人間にとっては、何とも言えない気持ちになるラストシーン。
得体の知れない女だった結子が、徐々に実体を伴い、血と肉を備えた、生きた人間として描かれて行くにつれて、彼女の持つ圧倒的な魅力にひきこまれて行きます。
ただ、一つ気になったのは、やはり、登場人物たちの話す関西弁ですね・・・。
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資産家の奥さんの話を小説に書けば300万円がもらえる.そんな怪しげな依頼に乗った日雇い労働者の青年.渦巻く謎に揉まれながら青年は少しずつ,彼女の真実を知っていく.ほのぼのとしたハートフルな作風の森さんが,こういう作品も書くんだと新鮮でした.不思議でちょっと切ないところは,森さんらしさが出てて良かったかな.
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関西弁の会話と、淡々とした語、なにげに笑いを誘う場面もあり全体的にとても読みやすかったです。
どや街を題材にひとの絆と幸せの在り方を模索するような話。人並みでない失望と苦労に生きた人たちが描かれるけど、かといって暗く重すぎない、カラッとした雰囲気が好みでした。
彼らの未来について、読者が見たのはほんの途中までで、最後まで読み進んでも光も闇も確かめることができなかった。でも垣間見えるほんの少しの希望もあって、それだけで十分という気持ちにもなる、そんな読後感のよいつくり。
彼らの未来がそれでも続いていることを祈るばかりだけど、この物語に続きは必要ないんだと思えるような独特の作品。
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すごい始まり方だなーって思った。
どんな風に終わるんだ、って読んでるうちにすごく気になった。
誰が探してたのか、暴力団との間に何があったのか、震災によってどうなったのか、何も書かれてなくてもやもや。
私の理解力のせいなのか伏線を回収しきれない!!
面白かったけど、すっきりしない感じ!
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単純なストーリーとしてだけ見れば、すっきりしない終わり方だなとは思う。
でも、この後に大震災が起きること、地下鉄サリン事件が起こることを知ってて読んでいるから、胸が痛くなる。
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釜ヶ崎(大阪あいりん地区)に住む青年が、神戸の金持ちの奥さんの事を小説に書けとの依頼を受ける。報酬は3百万円。
時は1994年の春から'95年1月15日まで。
冒頭のとある大学教授から元教え子に宛てた手紙により、物語は決して大団円を迎える事はないと予測できます。
最初は身の上話もデタラメばかりという奥様、結子がページを進めるにつれて人としての魅力を発揮してきました。
小説の書き手である礼司が彼女と前向きな将来を歩もうとしているところ、あの大震災が起きる2日前で物語はぷっつりと終わり……。
欲を言えば地震発生直前ギリギリまでの彼らが見たかったです。
冒頭の教授の書簡にもあったように、あの震災さえなければ彼らはどうしていただろうかと想像が止まりません。
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冒頭にあの手紙があることで、読者はずっしりした重石を背負って読み進めていくことになる。
「人生、いろいろやなぁ。」
「はあ?なんや、えらい大雑把に言うてくれるな」
って部分があったけど、こんな大雑把なまとめ方だからこそ、共感できる部分があった。
礼司は大輔を救えんかったって悩んでたけど、私にもやっぱり友達救えんかったなと後悔していることがある。
でも、その友達にとって何が良かったかなんて、周りはもちろん本人やって分からんのやし、友達を救うって、そんな一方的で大それたこと、私が勝手に思うのはおこがましんかなと思ったりもする。
物事が明るく転じていきそうな場面でプッツリ終わるのが、何とも言えない後味。
でもこれが、大地震の虚しさ。
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登場人物の生命力を感じて、元気がでた!
本全体から作者の個性を感じた。どの本もそれぞれ素敵で、どれもこの人が書いたんだよなと分かる空気感。森絵都のは、いつも前向きでパワフル。
#bookoff
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あっさりとし過ぎてる最期の章だけど、それが余計に考えさせられるし、礼司らしい終わり方ですごくよかった!
結子の生き方、考え方が礼司をいつの間にか前向きな考え方にして、いつの間にか慰められてる。他人同士がどこまで続いて行くのか、ということに対して、それはもしかしたら恋し合うよりも、愛し合うよりも固い絆なのかもしれないね。
いろんなモヤモヤを残したまま終わる作品は、結子と礼司のやりとりで何と無くどんな結末になるのか想像できる。その位、登場人物たちには個性がある。と、同時に社会的にもセンセーショナルな事件の直前で終わってるところが、更に奥行きを作るから話に深みがある。私は個人的にすごく面白かった。
それこそ、結子の言葉じゃないけど色々だからね!