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「死にたい」と思う気持ちと、自死を選ぶまでの距離が、うんと離れていますように…と願う。私にも、どの人にも。
疑似家族ゆえの調和に、深く納得する反面で切なくなった。
してほしかったこと、したかったこと。
他の誰かじゃなく、かけがえのない相手に伝えられるといいな。
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生れ落ちた環境の中でがんぱって生きてきた。けれど、どんなにがんばっても、うまくいかない。窪さんはそんな人生を描くのが上手い。いろいろな人生があっていろいろな苦しみがある。もう生きるのはいやだと思った時、もっと違う世界があると知れば救われるのかもしれない。
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社長と社員と女子高生がクジラを見に行く話。
迷っても悩んでも苦しくても
失敗しても失恋しても後悔しても
生きていたほうがいいのかな。
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人は色んな悩みを持って生きている。絶望からの脱却。生きてるだけでいい、死ぬ気になればなんだってできるし、自分以上の悩みを持つ人だってたくさんいる。クジラを見て自分を見て空を見て、未来を見る。自分と照らし合わせられる、わかりやすくいい本だった
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本って、本当に良いものだなと思った。
本を読んでいると、この主人公のような体験をしてみたいと思うことがある。
遊園地や水族館、花火大会、旅行、スカイダイビング・・・。
本の中の世界に、良い意味で影響されることで、世界が広がってゆく。
でも、時には、あまり体験したくない出来事が書かれていることもある。
人は、簡単に壊れてしまう。死んでしまう。
この本を読んで、改めて教えてもらった。
大切な人の全てを受け入れて、何かを求めるんじゃなくて、ただ、自分の傍にいてくれる。それだけの事が、とてつもなく幸せなことなんだと。
悲しい思いをするために生まれてくる人なんて一人もいない。みんな、幸せになって良いんだよと言っているような気がした、心が暖かくなる小説でした。
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このお話の主要キャラの3人、皆それぞれ死にたいなって追いつめられているのですが、
自殺考えている割には自分ではない誰かが自殺しようを考えているのを目の当たりにすると「死んだらだめ」って思うところが矛盾しているというか、人間くさいというかなんか好きでした。
後は3人がくじらを見に行った先で出会ったばあちゃんが死について語っているとこが好きでした。
亡くなった大切な人の代わりにやりたいことをなんでもやってやろうと思った事や、
実は亡くなった後もそばにいるような気がして、何かにつけて心の中で話しかけていた事。
大切な人を失って「自分だけ幸せになっていいのか?」って思ってしまいそうなところを「その人の代わりにやりたいことやって幸せになってやる!」ってところがステキ。
失って悲しい気持ちを忘れることで吹っ切るのではなく、その人を忘れずにいて、前向きに生きていく。
かっこいいばあちゃん!
読んでいて驚きとかハラハラとかある感じではないけど、登場人物達それぞれの悩みや辛さ、それを乗り越えていく様を見守りたくなるようなお話でした。
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誰しも色々と悩みを抱えているものだなと、改めて思います。
それでも、生きないとですね。
生きてさえいればって素晴らしく思いました。
ただそれだけで、きっといつか良いこともありましょう‼︎
無ければ無いで、死ぬときに後悔すればそれで良いですね。
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2013年本屋大賞6位
「死にたい」と思った3人が出会い、湾に迷い込んだクジラを見に行く話。
本の4分の3が三者三様の「死にたい」と思うまでの生い立ち。
かといって取り立てて感情移入するほどでもなく、逆に腹立たしく、憂鬱になってくる。
でも、そんな「負」の状態が、3人が出会ってからの最後の4分の1は…
マイナス×マイナスはプラス?
それとも
毒を以て毒を制す、ってこと?
いつの間にか泣いてもーたぁ。
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過労と失恋のダブルパンチで鬱になった青年由人、暗い過去を捨て起業するもあっけなく会社を倒産させてしまい自殺を考える女社長野乃花、過保護な母に育てられ精神を病んでしまった高校生正子。死を考えた3人が、それぞれの想いを引きずりながら、湾に迷い込んだクジラを見に旅をする。3人や周りの人々の抱えるつらい過去や現在に気が重くなりつつも、最後にはそれでも生きていく希望が湧いてくる。自分がどれだけ恵まれているか思い知る。
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14/07/20読了
素敵な話だった。
母親と離れろと言われ、田舎を出てデザイン会社に勤めるものの彼女にフられうつになった由人。
貧しい家庭から妊娠して"玉の輿"になったものの子どもをおいて上京し、おこしたデザイン会社を潰すことになった野乃花。幼くして亡くなった姉を通じた母親との関係に苦しみ、初めての友人を亡くして逃げだした正子。
3人が、迷い込んだクジラを見に行くものがたり。
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独りは淋しくて何かココロにひずみが生じるのかもしれないけれど、親子の確執というのもまた、ココロの基本になってしまうのね。切なく哀しい、だけど前を向ける、そんな小説。ばあちゃん、半端ない。泣ける。
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初窪美澄作品。
ばきゅーん。心を射抜かれる。
絶望の淵で、ふと伸ばしたら指先に手掛かりがあった時のような読後感。
「言わなくちゃ。死んでしまったら、何も話せないから。」
言ったことを後悔するより、言わなかったことを後悔したい。
迷いに迷い、惑いに惑い、ダメダメ自分。ちゃんと向き合えるかな。
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「ふがいない僕は空を見た」に続き、連続して2作目。
前作から続く章の展開の仕方だったから、ソーダアイスの夏休みに出てくる正子が誰なのかしばらく懸命に考えてしまった。笑
まー、今作も登場人物たちはかなり絶望的な状況にいる。
そして、別にその状況の解決を見るわけでもない。
ただ、光が見えなくて自殺しようとしている3人が、
クジラ見物を通して、前を向いて生きていこうとする。
それはそれは大きな変化。
前作に続き、エネルギーがあふれている作品。
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誰もが迷いながら、ひりつく思いを時に抱えながら、それでも生きて行くのだと、しみじみ思う。決して人それぞれが抱える人生のしんどさを、他人は同じようにわかることができないのだから、やっぱり、自分で解決するしかない。自分しか答えは見つけられないのだと、改めて思う。
主人公たちの日々(気持ち!)を丹念に描いていて、
「ふがいない~」同様、人物描写がすっごくうまいので、心を添わせて読んでいたから、時々本当に苦しくなった。
それでも、もがきながら生きていくうちに、必ず光はみえてくるんじゃないかな、と希望が見えて救われる思いがした。
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自殺を考えている性別も年齢も異なる3人が、ひょんなことから出会い、共に、ある湾に迷い込んだクジラを見に行くことになる…
自殺を考えるようになるまでのそれぞれの経歴が章毎に詳しく描かれるが、それぞれの家族、夫婦、親子、仕事、恋愛等の問題が身近に感じられて息詰まるような苦しさを感じ、読んでいても辛い。
後書きにあるように、この本の登場人物と同じような苦しみや絶望を抱えた人に勧めたい。読んで救われるかどうかはわからないけれど、でもとにかく、作者の強いメッセージは伝わると思う。