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今年22冊目。「言わなくちゃ。死んでしまったら、何も話せないから。」
帯に惹かれて読むことにしたのだけど、まさかの一気読みでした。
誰もが、誰にも言えない絶望を抱えて生きていて、それでも、みんな何もないかのようにしてて。
ふとしたきっかけでその絶望が溢れ出すのかもしれない。
絶望の向こうに、光り輝く希望なんか、なかなか見つけられないけど。
迷って苦しんで、それでも生きなくちゃ、言わなくちゃ、自分の人生を精一杯生きなくちゃ、と思いました。
重いけど、素敵な小説でした。
母の愛の在り方にも、いろんなかたちがあるなあ、というのも感想のひとつ。
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ふがいない僕は、がなかなかよかったので読んでみた
いやぁ予想以上によかった。
なんともいえない複合的な題材とちょっと強引とも思える展開、結構好みですね。「ふがいない僕は、」より2段階ぐらいよかった。
最終章のクジラがやっぱある意味決め手かもな
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生きていくことが辛い状況に置かれている3人…
社長の事がわかるなー。
私は、リンクして三人が出会うまで退屈。
三人がで出会ってから止まらない!
絶望を抱えて生きていて、ふとしたきっかけでその絶望が溢れ出す。
迷い苦しんで、それでも生きる、自分の人生を精一杯生きなきゃいかんのですよ。
生きるも死ぬも考えるのは当り前だが...
命ってなんだろうって….考えたわ。
目的なく他人任せに生きることは簡単、自らの存在意義を生きてきた証として残すことの難しさ。仕事でもいいし、誰かの心に残る存在であれば、生きて来た証になるのだろうと思う。大なり小なり、そうなっていくように頑張っているつもりなんだけど...笑
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由人は母親から愛されていた実感のない子供、野乃花は子供を捨てた母親、正子は母親の過干渉を受けている子供、三者三様の過去があり、悩みがあって、人生の迷宮に入り込んだようで、特に自分と同じ性別である野乃花と正子に関しては息苦しさを感じた。
死にたくなった3人が浅瀬に迷い込んだクジラを見に行き、それぞれ心の整理をつけ、最後には明るい兆しが見えて読み終わった後は心底ほっとした。
3人を家に泊めてくれたおばあちゃんが実にいい味を出していた。
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読んでるときはホントに苦しかったけど、やっぱり読んで良かったと思います。
どんなに苦しくても、生きていたら絶対何かが起こったり、誰かに出会ったりしていつの間にか救われていくんだなって思えました。
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生きていくことがつらい状況に置かれている、48歳の野乃花、24歳の由人、16歳の正子。苦難な過去、深刻な現在、希望なき未来、「死」を選択するしかない三人に、湾に迷い込んだクジラから声なきメッセージを得ようとする。
解説の白石一文氏の言葉どおり、生きることや死ぬということだけでなく、命とは何かを問う物語である。目的なく生きることは簡単だが、自らの存在意義を生きてきた証として残すことの難しさ。仕事でもいい、家族でも、親友でもいい。誰かの心に残る存在であれば、この生命は確かなものである。
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デザイン会社の女社長と激務でうつ病を発症した若手社員、偶々出会ったどこか危うい女子高生。奇妙なメンツで湾に迷いこんだクジラを見に行く。
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登場人物3人の苦しさ、辛さ、救いようのなさに、何度も読む手を止めていたけど、ようやく読了。迷い込んだクジラ、3人の行方、すかっとした晴天のような読後感ではないけど、曇天の中で少し光が差してたような少しだけ温もりを感じる終わり。窪さんはいま自分の中で新作は必ず買う作家になった。
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『ふがいない僕は空を見た』で抱いた期待を
そのまま持ち込むのは酷だったのかもしれない。
登場人物3人の出生の不幸の大枠が、
どうもステレオタイプに思えて、
序盤からいまいち乗り切れなかった。
だからといって終盤が、
グンと盛り上がるわけでもないし。
だけどそれでも読めてしまうのは、
文章自体が流れるようにスムーズだし、
ディテールの記述がうまいから。
最後の終わり方も、ちょっと好きだった。
映画にしたらどんな風になるんだろうと
勝手な妄想が湧く。
由人は窪田正孝だなーやっぱり。
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最後はじんわり泣いてしまった。
誰でもうつになる可能性は秘めてるから、由人がはやい段階で立ち止まってくれて良かった。
野乃花の人生も、正子の人生、全て希望が持てるのでよかった。
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短編のようでつながっていた。
主に親子関係のもつれや、親の愛情の影響について考えさせられました。
心を病んだ3人が死を選ぶ前に湾に迷い込んだクジラを見に行く話。
最終的には生きることを選ぶのだけど、それまでのつらさとか切なさがリアルに描かれています。
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さまざまな理由で人生に絶望した人たちが登場する物語なので、ちょうど心が弱っているタイミングに読むにはキツかった。
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身勝手で自己中なやさしさや勝手な思いやりに翻弄された人たちが、折れた心を癒してまた人生をやり直す物語です。
3人の気持ち(特にきつかったのは野乃花でしょうか?)がとてもよくわかります。誰かに自分を投影してエールを送りたい1冊です。
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自ら死のうとしていた性別も年齢もバラバラの男女三人が出逢い、ひょんなことからある島の入り江に迷い込んだクジラを見に向かうという物語。
三人はそれぞれ、いわゆる“毒親”の元に育ち、その影響もあって間違いを犯したり失敗したりして傷つき、ぼろぼろの状態で死のうとしていた。
一人ずつのエピソード、そして三人が出逢った最終章。
絶望から始まった物語に、光は見えるのか。
それぞれのエピソードの章は胸が痛かったし、解る、と思うところがいくつかあった。
きっとどんな人が読んでもそう思う瞬間があるのではないかと思う。
窪さんの小説は、とても温かい。
駄目でも、いろんなことがうまくいかない人生でも、「それでいいんだよ、あなたは悪くない」と言われてるような気持ちになる。
そうして自分自身も、大切な人が苦しんでいるときに、理屈じゃなく「ただ生きていて欲しい」と言える強さを持ちたいと願う。
けっこう何でも読むわりに「好きな作家は?」と訊かれると言葉に窮するかも、と最近なんとなく感じていて、でも今もし同じ質問をされたら窪美澄さんって答えると思う。他の既刊の小説をもっと読みたい。
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「ふがいない僕は空を見た」が思いがけなく良かったので期待しすぎた感があり。ある人の読メの感想で読みながら嗚咽したとあったので響く人にはかなりの衝撃みたい。深い傷を負って死を考えた3人が迷い込んだクジラを見物に出かける。瀕死のクジラもこの3人と重なってるから雄叫びをあげながら沖に出たのはそれぞれの再出発だ。最後は由人の恋人が戻ってくると思ってた。でも彼にとってはきっぱりミカと別れることが始まりだったんだ。