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竜崎署長はやはりただものではない
2018/12/05 08:05
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『宰領(隠蔽捜査5)』では、元警察庁キャリアで政治家秘書に転身した人から伊丹刑事部長のもとにその衆議院議員・牛丸真造が行方不明になっているので秘密裏に捜索をしてくれるように依頼が入り、羽田空港に到着する筈だったため、所轄の大森署署長竜崎にその話が持ち込まれます。やがて、大森署管内で牛丸の運転手の他殺体が発見され、牛丸を誘拐したと警察に入電があります。発信地が神奈川県内という理由で、警視庁・神奈川県警の合同捜査が決定。伊丹に指揮を命じられたのは(当然ですが)竜崎伸也だった。『転迷(隠蔽捜査4)』では、省庁間の反目・縄張り意識が障害となっていましたが、『宰領(隠蔽捜査5)』では、警視庁対神奈川県警の因縁深い対立が障害となっています。巨大組織には弊害がつきものですが、そういう理不尽なものによって本来の組織の目的達成が阻害されるというのはなんとも歯がゆいことですね。特にそういう環境の中で真っ当な仕事をしようとする者にとっては。そういう逆境にあっても事件解決のために利用できるものは何でも利用し、任せるべき人選を誤らない竜崎署長はやはりただものではない、と言う話です。
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「隠蔽捜査」シリーズの6冊目。別の本を買いに寄った本屋で見つけて、目当ての本を買わずにこちらを購入。
今回は、大森署管内で起こった国会議員の失踪に端を発し、事件の舞台が横須賀になったため、警視庁から神奈川県警の前線本部に派遣された竜崎の行動を描く。
この竜崎、唐変朴ぶりは相変わらずも、シリーズ初期の頃からすると前作辺りからかなり常識にかかってきており、段々普通の出来る警察官僚になってきた感は否めず。
別にそれで面白さが無くなったわけではなく、私には却って読み易く、相変わらず是々否々でことを進める様は物語の展開にスピード感を加え、今回も一気呵成に読み終えた。
表題の「宰領」とは監督する、統治するといった意味らしく、竜崎がアウエーの神奈川県警でも自らの信念に従い行動し、監督・統治出来るのかというところが肝。
常識にかかってきたと書いたけど、人を動かすポイントを掴んできたという感じかもしれず、この本はその辺りを楽しむところかも。
相変わらず奥さんが立派な方で、ダメ息子も今回は意地を見せ、本筋と関係なさそうな家族の話がスパイスになっているところもニクイ。
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息子の邦彦君への態度など、竜崎さんも少し丸くなったというか、表現できるようになってきましたねえ。
真相部分があっさりスルーされるのもこのシリーズらしい。
最後の伊丹さんの態度とか、もしかして、5.5巻で取り上げられていないかなあ。早く、文庫になってほしい。
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国会議員の誘拐事件
警視庁と神奈川県警との合同捜査で、反目する神奈川県警の前線本部での指揮を命じられた竜崎が、自らの信念に従って行動することで、神奈川県警の刑事、幹部達を動かすところがこの巻の主題だ。
相変わらず、気をそらさず読ませてくれる。
しかし、竜崎の奥様は立派な奥様ですよね。きっとつらいことは、いっぱいあると思うのに。。。一度、この奥様を中心に据えて、物語を展開して欲しいね。
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やっぱり面白くて一気読みした。
解説が池上彰だった。
パターンとしてはいつもの。
事件発生して伊丹が竜崎に頼り、プライベートのいざこざが入ったり仲間に反抗されるも見事事件解決!みたいな。
池上彰が解説で書いてたが、まさに水戸黄門パターン。なるほどとおもった。
話の展開にスピード感と緊張感があってついつい読み進めちゃう。でも不安はない。だって竜崎さんだから!という安心感がある。
分かりやすい内容と文章で読みやすい。
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テンポと歯切れのよい文章。
登場人物にも愛嬌あり。
息子の話は今後の展開にどう広がるか
次回作も楽しみだ。
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ワクワクした!ドキドキした!そしてホッとした^^
竜崎さんの下で働きたい!上司には絶対なりたくないけど!?(笑)
そして、ラストの伊丹さんがかわいい(*^_^*)
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やっぱりおもしろい。
ぐいぐい読んでしまう。
どんどんスーパーマンになる主人公に若干違和感はありますが、素敵です。
魅力的な登場人物たち。
続きものというわけでもないのに次が読みたい作品。
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201603/安定の面白さ。主人公の超人ぶりが増してるものの、脇を固める登場人物らの男気や、かいま見せる表情や台詞もイイ。
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好調『隠蔽捜査』シリーズの長編第5作。今回、竜崎は神奈川県警に赴くことになる。実際のところどうなのか知らないが、警視庁と神奈川県警の仲が悪いとは、よく聞く話である。完全アウェイに単身乗り込む竜崎。
衆院議員の牛丸が、地元から羽田に到着後、消息を絶った。やがて、大森署管内で車と運転手の死体が発見される。ところが、牛丸を誘拐したという電話の発信地は、神奈川だった。神奈川県警との合同捜査が決定し、横須賀署に置かれた前線本部に、竜崎が派遣されることになったのだが…。
竜崎が横須賀署に到着した時点で、逃走ルートや手段は、ほぼ目星がついていたが、肝心の前線本部がさっぱり整っていない。相手が神奈川県警だろうと、言うことは言う竜崎だが、今一つ動きは鈍く、叩き上げの捜査一課長は対抗意識を剥き出しにする。時間はない。さすがの竜崎も、手を焼くか…。
超合理主義の竜崎だが、人の心の機微は読み取れる。誘拐現場は都内だが、監禁場所は神奈川県内。主導権を巡りせめぎ合うが、無駄に相手を刺激せずに動かそうとするのは、さすがの手腕だ。何しろ戸高を使いこなすのだから。ザ・警察官僚だった竜崎だが、いつの間にやら推理力も備わっているし。
『果断 隠蔽捜査2』で活躍したSITが再登場するが、竜崎とは信頼関係ができており、連携はばっちりである。神奈川県警をなだめすかしつつ、仕入れた情報を分析し、惜しみなく展開する。やっぱりスーパーマンだよあなた。着々と包囲網は狭まっていく。
いよいよクライマックス。神奈川県警のSTSが現場で待機する。ところが、伊丹は警視庁のSITの到着を待てと言う。そして、確保した被疑者を巡る綱引き。終わってみれば、神奈川県警の面々も、竜崎に心酔していたのでした。決して竜崎になびかない、第二方面本部の野間崎は、ある意味骨がある人物かもしれない。
今回、恒例の家族事情は不要だった気もするが、竜崎も人の子である。色々あった息子のことは気にかかる。すっかり現場主義が定着したこのシリーズ、今では第1作だけが例外になったが、まだまだ続くのだろうか。
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311
主人公竜崎は、階級は警視長だが、警察庁からの降格人事により、大森署の署長の職にある。頭が堅く合理主義だが、毎回、難事件を解決していく。
今回は行方不明となった衆議院議員が、誘拐殺人事件に遭った可能性があり、神奈川県警と合同捜査をする事になる。犬猿の仲である警視庁と神奈川県警。その間を取り持ち、事件の解決に向けて指揮を執る。
毎度のごとく後半に向けて事件解決に向けて一気に進む。爽快です。
同著者、読了8作目
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スピード感ある展開で、アッという間に読み終えました。
このシリーズは、登場人物個々の仕事に対する熱、熱さを感じることができ、好きなシリーズです。
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傑作シリーズ「隠蔽捜査」の5巻目です。高圧的なキャリア官僚を絵に描いたような、四角四面だと思われた竜崎が、実は公務員としての義務を最大限果たすべく、原理原則を貫き続ける男だったという所からスタートしたこのシリーズ。ある意味水戸黄門的な流れが出来つつあるのですが、痛快な事には変わりなく上手いなという印象です。毎回必ず家庭のトラブルも盛り込まれていますが、今回は1巻で竜崎の降格人事の原因となった息子が東大受験をするのと、議員誘拐事件が重なり内心苦悩する辺りが人間臭さ醸し出しポイントでした。やはり隠蔽捜査シリーズは好きです。
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再読。とにかく安定感のある面白さ。今回転がされるのは神奈川県警の面々。前回までより転がす相手のスケールが小さくなった?と思わせておいて、警視庁と確執の深いお隣さんということで、結構大変な相手です。神奈川県警のSTSを動かすあたり、かっこよかったなあ。伊丹の竜崎に対する一方的な好意の表し方が子供っぽくって微笑ましい。最後の最後で意外な真相にびっくり。
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いつもながらの竜崎節が炸裂。伊丹部長とのかけあいも絶好調。
警察の厳しい上下関係では、このような態度はありえないが、そこは現代のお伽話ということで。