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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.4 37件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2010/11/25
  • 出版社: 角川書店
  • レーベル: 角川文庫
  • サイズ:15cm/208p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-04-382905-7
文庫

紙の本

贋作『坊っちゃん』殺人事件 (角川文庫)

著者 柳 広司 (著)

四国から東京に戻った「おれ」—坊っちゃんは元同僚の山嵐と再会し、教頭の赤シャツが自殺したことを知らされる。無人島“ターナー島”で首を吊ったらしいのだが、山嵐は「誰かに殺さ...

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贋作『坊っちゃん』殺人事件 (角川文庫)

税込 565 5pt

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商品説明

四国から東京に戻った「おれ」—坊っちゃんは元同僚の山嵐と再会し、教頭の赤シャツが自殺したことを知らされる。無人島“ターナー島”で首を吊ったらしいのだが、山嵐は「誰かに殺されたのでは」と疑っている。坊っちゃんはその死の真相を探るため、四国を再訪する。調査を始めたふたりを待つ驚愕の事実とは?『坊っちゃん』の裏に浮かび上がるもう一つの物語。名品パスティーシュにして傑作ミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】

【朝日新人文学賞(第12回)】〔集英社文庫 2005年刊の加筆訂正〕【「TRC MARC」の商品解説】

松山から東京に戻った3年後、山嵐と再会した坊っちゃん。山嵐は「教頭の赤シャツが自殺した」といい、坊っちゃんはその自殺の真相を探るために再び松山を訪れ……傑作パスティーシュ登場!【商品解説】

著者紹介

柳 広司

略歴
1967年生まれ。2001年『黄金の灰』でデビュー。2001年『ジョーカー・ゲーム』で日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞をダブル受賞。他著に『新世界』『トーキョー・プリズン』『ダブル・ジョーカー』など。

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評価内訳

紙の本

坊っちゃんファンは必読

2017/08/12 21:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

「坊っちゃん」の3年後、ある事件の真相を探るべく、山嵐とともに再び松山へ。
 お馴染みの人物が総登場し、物語は展開。「全ての現実が裏返る」と坊ちゃんは語りますが、あの牧歌的な物語の裏側を見事に描きます。時代背景も書き込み、その緻密な構成に脱帽です。
 とにかく「坊っちゃん」の続編として読んでも、全く違和感はないほど空気感や時代感を再現しています。「坊っちゃん」は青春活劇の最高傑作と私は思いますが、その続編がまさかのミステリー。
 坊っちゃんファンは必読。坊っちゃんを読んでいない方は、是非セットで読むことを勧めします。

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紙の本

祝・復刊!『 贋作『坊っちゃん』殺人事件』

2011/01/23 17:39

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ずっと読みたかった本書。集英社文庫でずっと絶版になっていたのだけれど、この度めでたく角川文庫から復刊となった。角川書店から出版された『ジョーカー・ゲーム』シリーズが好調なお陰だろう。スパイ小説は好きではないので(心臓に悪い)読む予定はなにけれど、そのお陰で読みたかった本が読めるのだから、喜ばしい。

柳さんを読むのはこれが『吾輩はシャーロックホームズである』に続き二作目。『吾輩はシャーロックホームズである』では、著者のホームズと漱石に対する深い愛情を感じたのだけれど、本書でも漱石に対する思い入れががんがん伝わってきた。

本書の始まりはこうだ。
  親譲りの無鉄砲で小共の時から損ばかりしている。
 小学校に居る時分、学校の二階から飛び降りて一週間程度腰を抜かした。よく光る西洋ナイフを日に翳していたばかりに、危く自分で自分の指を切り落としかけたこともある。
 この外にも無茶は大分やった。いずれも別段深い理由があるわけではない。みんな親譲りの無鉄砲からきら失策である。


ちなみに元祖『坊ちゃん』(角川文庫)の書き出しはこう。
親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かしたことがある。なぜそんなむやみをしたと聞く人があるかもしれぬ。べつだん深い理由でもない。(略)


著者は漱石の文章の特徴をつかみ、漱石らしい「雰囲気」で本書を仕上げている。殺人事件だから、原作とは内容は似ても似つかないのだけれど、それでも大まかな雰囲気だけを見れば、「漱石が書いた殺人事件」という体をなしている。

内容に関して言えば――ひとことでいうと――意外、だった。赤シャツの正体も、何もかも。しかし時代背景を考えるとそれほど不思議でもないのかも…と浅はかな知識ではそう思ったり。

漱石を踏襲するだけでなく、著者のオリジナリティをふんだんに盛り込んでいる。それでいて、漱石の雰囲気を壊していないのだから恐ろしい。

著者の漱石への畏敬と愛が溢れる一冊だった。

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2010/12/31 14:08

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2011/01/07 00:18

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2011/09/15 08:04

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2011/02/21 19:24

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2011/02/21 00:54

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2011/03/28 21:16

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2011/04/21 23:11

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2011/07/14 22:55

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2010/12/23 09:26

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2013/02/11 18:24

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2013/02/16 01:35

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