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「坊ちゃん」を読んだことがありません…^^;
読んでなくても楽しめる作品。
「ジョーカーゲーム」や「トーキョープリズン」とかとは違った面白さでした。
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原作の番外編のようで、まったく違う物語でもある。まさに本歌取り。
私は原作の「坊っちゃん」自体の細部がうろ覚えだったけど、おそらくミステリでもなんでもない原作をよくこう仕立て上げたなあ。
この本は原作を読んでいてもいなくても、といわれるものの、私は先に読んでおくのをお勧めします。原作の事柄がでてきたときに「あ、そうだったっけ?」ってなるから。
「坊っちゃん」の模倣作、というよりも割り切って「坊っちゃん2」、というスタンスで取り掛かったほうが楽しめます。きっと。
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自分は原作を読んでからこちらを読んだ。
時代背景と共に、坊ちゃん自信を作者が良く細部まで読めているのだろうなと感心した。原作と比べて、裏側ではこんなことがなされていたのかとついつい思ってしまう。非常に面白い作品だった
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「坊ちゃん」を読んだ事がないので、この本を読んで読んでみたくなった。内容的にはおもしろかったが、思想の話が後半は続いていて難しかった。
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夏目漱石の「坊ちゃん」といえば、近代小説の定番名作。
ということで学生時代にサラっと読んだっきり、だいぶ内容を忘れていたんですが、
この小説を読んで、明治時代の社会情勢を重ね合わせると、こんなに深読みできるのか!
と感心しきりで、(解説の方の言うとおり)「坊ちゃん」を読み直したくなりました。
無鉄砲な坊ちゃんは、気持ち良いくらい真っ直ぐな心の持ち主。
そんな坊ちゃんの視点から見る、明治の人々に、現代の日本人にも通じるところを感じ、
明治から現在にいたるまで、日本の社会とか、日本人の心ってのは、とんでもなくひねくれてこんがらがってめんどくさくなってしまっているんだな~と思いました。
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またしても柳広司。夏目漱石の「坊ちゃん」が大好きなので、読まずにはいられなかった。
読んでいて、違和感がなく「夏目坊ちゃん」の続きを読んでいるかのようで楽しかった・・・、けれど中盤あたりから飽きてしまった。やっぱり夏目とは別モンでした。
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3年ぶりに再開した山嵐から、赤シャツの自殺を知らされた坊っちゃん。しかし山嵐は赤シャツは誰かに殺されたと疑っていてーー夏目漱石『坊っちゃん』から3年後を舞台に据え、大胆な新解釈と二次創作を加えた作品。
とかく、この人の試みは応援してる。ホームズやら漱石やら中野学校やら、実際に確立した物語を再構築して新たな物語を作ろうって、あなたそれどんな同人スピリットよと突っ込みたくなるけど......そういう作風がまた、ツボ。
この人の作品には、緻密な伏線が絡み合った末に創作が公式を塗り替える瞬間があって、その一瞬がもう、鳥肌モノなんです。
惜しむらくはいっつもラストが弱い。
途中あれだけゾクゾクさせるのにっああもう!と、憚りながら取り乱しそうになる。本作も然り。
よくも悪くも、一瞬の強烈なアドレナリンを出させる。そんな作品。
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高校生の読書感想文で『坊っちゃん』を読んだ。20余年たって、大人になって読んでみると、その猪突猛進ぶりが楽しかった。
この作品は、ぼっちゃんが江戸にもどって3年、教頭が亡くなったということを聞く。よくよく聞けば、自分がぼこぼこに殴った日に自殺していたのである。
その真相をつきとめようと、松山に戻ると、あの時には知らなかった事実が次々とでてきて・・・
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「虎と月」は印象悪かった。山月記がそれ程、名作とは思わない。だけど、ひどく現実的な話に解釈して何の得るところがあるのだろうか。
さて、本作。面白かった。坊っちゃんのエピソードを材料に、オリジナルとまったく違うミステリーの世界を作り出している。あの話がそういう裏があったという再構築は、驚きの連続。でも坊っちゃんはこんなに行動的な人間じゃないと思うけれど。
ちゃんと、坊っちゃんを読みなおそうかな。
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夏目漱石「坊ちゃん」のパスティーシュ。漱石の文体がそのまま蘇ったかのようなテクニックは見事!時代背景的に、社会主義がどうの、自由民権運動がどうのと忘れかけていた事柄が出て来るが、それもまた楽しい。
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『ジョーカー・ゲーム』シリーズも気になりつつも、パスティーシュシリーズの文庫表紙が鈴木康士で、これまた気になっており、悩んだ挙句『坊ちゃん』のパスティーシュ作品であるこれを手に取ってみた。
パスティーシュのシリーズはあと『吾輩は猫である』のと『シャーロック・ホームズの冒険』のがあるんですが、思えばホームズが一番よくわかるからそっちにすればよかったかしらと今更思ったり。
でもまぁ解説者曰く、原典を知らないで読んでも面白いとしていたのでまぁいっか。
オマージュ的なものはアンソロジーなんかでもよくありますが、この本はかなり原典をしっかり絡めた作りのようで、原典の時間軸から三年後とはいえ、登場人物から何からすべて同一。むしろもう一つの物語として解釈もできるくらいの緻密さらしい。とはいえ自分は原典知識が教科書のあらすじ程度なので、通常の殺人事件のミステリーとして読んだわけですが。まずしっかり文体模写なので、ちょっと古めのリズムで、謎が謎のまま進んでいくとちょっとついていくのが大変。
それでもそんなに長い話ではないので、どうにか終着点へ。時代背景だとか思想だとかが絡んで、最終的にはちょっとうやむやな終わり方だったので、読後感はちょっと歯切れが悪い印象。
清さんのくだりの部分だけは、思想とは関係ない心情の動きだったので、共感できた。やっぱり原典ちゃんとわかってから読んだ方が楽しめそうな気がするので、次に読む本無くなったときはホームズを選ぼう。
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巧みだ。
夏目漱石の『坊っちゃん』の3年後を柳広司が勝手に描いた本作。
パスティーシュ(文体模写)と言うらしいが、元ネタの『坊っちゃん』の登場人物や設定、物語だけでなく、夏目漱石の文体まで似せられていて、本物の続編かのように読めた。
と、同時にミステリーとしても面白かった。
なぜか『坊っちゃん』で引かれた伏線を回収していくようなストーリー展開。
『坊っちゃん』で起きた出来事が「実はそういう意味だったのか」と附に落ちていく(本当は違うはずだが)
パスティーシュというものを初めた読んだが、なんとも巧みだな、と。
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うーん、今いち。原作「坊ちゃん」に絡めて、ミステリーのストーリーを展開する構想はうまいなぁと思ったのだけど、全体にあまり面白みのある内容ではなかった。
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名作「坊ちゃん」の三年後を勝手に描いた作品。”文体模写”所謂オリジナルの文体を模写する事で、漱石自身が描いたかのように見せる。主人公坊ちゃんは三年後同僚の教師だった”山嵐”と偶然東京で再会。そして天敵だった教頭”赤シャツ”の自殺を知ることに。山嵐に誘われ自殺の真相を究明するために再び松山の地へ。そこで待ち受けた真実とは!?特徴としてオリジナル坊ちゃんに描かれている事実を伏線として張り巡らせ、作品に込められた漱石の真意を赤シャツの自殺の真相に絡めて伏線を回収する。時代背景を的確に捉えた驚愕の展開にビックリです!坊ちゃんも同時に読んだ気になりお得感二倍です。
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夏目漱石の『坊っちゃん』になぞられているミステリーで、『坊っちゃん』と似た主人公、似た登場人物、似たエピソードですが、違う話になっています。
『坊っちゃん』のその後、未来の話であり、過去の裏側が明かされる話にもなっており、山嵐に再会することから物語は始まります。
全く違う話なのに、ついつい、「そうだったのか」って思ってしまいました。