ブックキュレーター写真家・ノンフィクションライター 宇都宮徹壱
宇都宮徹壱がオススメするワールドカップの前でも後でも楽しめるサッカー本
4年に一度、開催されるワールドカップ。「特需」を見込んで、毎回多くのサッカー本が出版されるが、われわれサッカーファンは4年に一度だけ満足したいわけではない。ワールドカップ前はもちろん、大会後もじっくり読み返せるような作品を5つ選んでみた。
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尊敬止まない書き手の大先輩であり、インタビュアーとしての心の師匠であり、サッカーのみならず幅広い視野を持った批評家でもある佐山一郎さん。残念なことに、サッカーに関する著書は「これが最後」なのだそうだ。日本サッカーの歴史を100年というタームで俯瞰した歴史の旅は、辛い航海に似たものであったという。その理由を心して読むべし!
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サムライブルーの料理人3・11後の福島から
西 芳照(著)
ワールドカップ・ロシア大会に参加することが、どの選手やスタッフよりも早く決まっていたのが「サムライブルーの料理人」こと西芳照さんである。歴代の日本代表監督と選手の誰もが、その腕前と細やかな配慮を絶賛し、故国の味を噛み締めながら世界に挑んできた。震災で被災した故郷の福島のこと、料理のこと、そして代表のことも読めるお得な内容。
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著者は現役フットボーラであり、ワールドカップ出場経験もある元日本代表で、鹿島アントラーズの守備の要として3回もJリーグベスト11に選ばれている。ゴーストライターに書いてもらうのではなく、自ら言葉を紡ぎながら一冊の書籍を書き上げたこと、そしてピッチ上でしか分からない現象について当事者が書き記したことで極めて貴重な一冊である。
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ワールドカップが終われば、また日常のフットボールが始まる。だが、日本代表やJ1だけが日本サッカーではない。近所で行われているJ2やJ3(さらにはその下のカテゴリー)でも、スリリングで感動的な試合はいくらでもあるからだ。そしてその背景には、さまざまなドラマや人間模様や歴史がある。フットボールがある日常の大切さを伝える作品。
ブックキュレーター
写真家・ノンフィクションライター 宇都宮徹壱1966年生まれ。東京出身。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、TV制作会社勤務を経て、97年にベオグラードで「写真家宣言」。以後、国内外で「文化としてのフットボール」をカメラで切り取る活動を展開中。旅先でのフットボールと酒をこよなく愛する。『ディナモ・フットボール』(みすず書房)、『股旅フットボール』(東邦出版)、『松本山雅劇場 松田直樹がいたシーズン』(カンゼン)など著書多数。『フットボールの犬 欧羅巴 1999−2009』(東邦出版)で第20回ミズノスポーツライター賞最優秀賞、『サッカーおくのほそ道』(カンゼン)でサッカー本大賞2017を受賞。
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