ブックキュレーター画家・版画家 白須純
空のように広い想像力を培う
大地と宇宙。この二つをつなげるものは言葉なのだろうか。言葉は人と人との間に介在するだけでなく、神話や御伽噺を生み出しました。読む者の想像力を解放し、ときには太古、そして未来へと誘ってくれます。自由を愛し、たくましい想像力を持ったあの人へ贈りたい五冊の本を選びました。
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ヒトが自分の気持ちを伝えようとして、最初に発した言葉はなんだったのでしょうか。そしてそのとき、目の前にはどんな風景が広がっていたのでしょうか。この本では人類の進化から言語、芸術、葬儀の発生についてわかりやすく解説しています。海外生活で私が発した英語の第一声はまるで嗚咽でした。読むたびにそれを思い出します。
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学生時代に長野県の南信州で一年間山暮らしをし、鋤や鍬を脇に抱えて読んでいた私的バイブルです。素朴なイラストとともに種のまき方から肥料のあげ方、収穫などについて丁寧にわかりやすく書かれています。特にワラと納豆菌を活かした堆肥作りが気に入っています。家庭菜園にも役立つ実用書です。
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時間と時間がぶつかる!?人類と未来から来るエイリアン文明が地球上で衝突する話です。日々新しくなる遺跡、タイムマシン、秒読みの最終戦争。宇宙の住人チンクの上層階級が飲む緑茶に憧れつつ、下層階級の発泡性ミネラルウォーターに同情。時空理論とハラハラドキドキ感を楽しみたい人に。大人になっても忘れられないSF小説です。
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田園を走る列車の窓から風景を眺めているような気分に浸れます。魔法つかいや郵便局の小人、プラハの川カッパ、犬やカラスたちがそれぞれに自分たちの世界の世間話を聞かせてくれる可愛らしいお話です。私はかつてチェコで版画の講師を勤めていたことがあり、街や村のあちこちには彼らが隠れているような気配がしました。
ブックキュレーター
画家・版画家 白須純画家、版画家。東京都出身。美術大学を卒業後、ロンドン大学UCLスレード美術学校に留学。その後チェコ、パラツキー大学で講師をつとめるなど海外で活動、発表を続ける。2011年第一回「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」を受賞(ポルトガル大使館・カモンエス院)。2017年にはリスボンのオリエント美術館で個展を開催。代表作の「三庭園」はポルトガル・パルメラ駅に設置されている。最近の趣味は土いじり。現在のテーマは「農とともにある暮らし」について。
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