ブックキュレーター國學院大學教授 田村学
これからの教育がよくわかる5冊
教育課程の基準である「学習指導要領」の改訂や、「大学入学共通テスト」の開始など、日本の教育の在り方の変化に注目が集まっている。これからの学校教育は具体的にどのように変わっていくのか、社会的背景と共に理解できる5冊を選んだ。
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SDGs時代の教育 すべての人に質の高い学びの機会を
北村 友人(編著) , 佐藤 真久(編著) , 佐藤 学(編著)
持続可能な社会の創り手を育成することは、これからの教育にとっても、社会全体にとっても欠かすことのできない重要なミッションである。教育の全ての領域を「持続可能性」という理念で捉え直し、幅広い視点から議論を展開している。
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脳科学の進展は、私たちの学習方法についても新しい知見を提供してくれている。これまで当たり前だと考えていた学習法が、案外と間違いであることに気付いていない私たちがいる。「学習科学」の知見を参考にすることで、本来の学習の在り方を私たちに気付かせてくれる。
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社会に生きる個性 自己と他者・拡張的パーソナリティ・エージェンシー
溝上 慎一(著)
教育において他者の存在がなぜ必要なのかを考えることができる。「対話的な学び」「協働的な学び」などとして教育界に頻出するキーワードが、未来社会を創造する主体を確かに育んでいくために欠かせないものであることを考えることができる。
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テストで測定できる認知能力に対して、テストでは測定しにくい非認知能力を育成することが、一人一人の子供の将来にとって大切であることが明らかになってきた。社会情動的スキルなどとして示されている非認知能力の内実を知り、どのようにして育てていくのかを考えることができる。
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学習評価
田村 学(著)
学習指導要領の改訂において育成を目指す資質・能力を三つの柱に整理したことは、学習評価にも大きな変化をもたらした。これまで曖昧になりがちであった「評価観」を明らかにし、「いつでも、どこでも、だれでもできる」具体の評価方法を提案することを目指し、本書を執筆した。
ブックキュレーター
國學院大學教授 田村学國學院大學人間開発学部初等教育学科教授。新潟大学教育学部卒業後、昭和61年4月より新潟県公立小学校教諭、新潟県上越市立大手町小学校教諭、上越教育大学附属小学校教諭、新潟県柏崎市教育委員会指導主事を経て、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官。文部科学省初等中等教育局視学官として学習指導要領作成に携わる。平成29年4月より現職。主著に、『「探究」を探究する』(学事出版)、『深い学びを実現するカリキュラム・マネジメント』(文溪堂)、『問い、対話、振り返りによる中学校の授業改革』(小学館)、『授業を磨く』『深い学び』(いずれも東洋館出版社)など。
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