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大河ドラマの印象が強かったので、篤姫は外の情勢に詳しく、政治的な判断を何か下していたのかと思っていた。
でも恐らくその実態は、この小説で描かれているように外の情報が入ってくる事も少なく、彼女の徳川での活動のほとんどは大奥内でのいざこざに終始したのだろうと思った。
そういう意味では、正直がっかりした感はある。
しかしながら、作者の「日本の歴史から女性が無視されてきた」という最後のコメントから伺えるように、当時の女性が公の場で影響力を持つ事は非常に難しかったのだろう。だとするなら、大奥の長になることが、この時代に女性としての最高の出世であると思うし、そこを統率し続けた篤姫はやっぱりそれに値する女性だったのだと思った。
「於一は男に生まれたらよかった」と、自分も思わずにはいられなかったけど。
明治になってから、色々といざこざのあった和宮と篤姫がわかりあうところは、何か心がほっこりしてとてもいい。
時代に翻弄され続けて、奇しくも幕末に徳川大奥で出逢った二人の女性。
互いに立場あってすれ違いが大きかった分、振り返っみると二人にしかわからないこともたくさんあるのだろうと思った。
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大河ドラマ篤姫のあらすじや人物相関などをネットで調べてから読んだら、断然面白くなってきた。幕末の世を生きた篤姫、戦国の世を生きた江。続けて読むと、自分も強く、自分らしく生きなきゃと感じる。本当は和宮の半生の方が興味があるんだけど…
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・皇女というのは古来、縁組に恵まれぬ運命で、江戸時代の後水尾天皇から光格天皇に至るまで、女帝を除く十代の天皇の皇女は全部で72人、そのうちめでたく結婚されたひとは11人にしか過ぎず、あとは大抵尼僧となって門跡寺院を相続されるのが慣わしだったという。
・官軍における江戸城総攻撃直前に、万が一総攻撃となった際に篤姫を始めとする大奥3千人の女中たちを、どこへ移すかの指示を表方の責任者へ仰いだが、混乱の最中確認できず、ようやく得た命令は、「宮と三院の方々は紅葉山へご参集を」という、まるで砲撃に身をさらすに等しい場所の指定で、大奥女中責任者はそれを受けた途端、危うく気絶するほどに腹を立てたという話。
・天璋院篤姫は稀な例だが、歴代御台所について書かれたものが徳川家には一般にはない。
・第16代徳川家達の娘の話。天璋院篤姫のお話として、「うちの家訓は代々家茂が毒殺されたということを後々子々孫々まで伝えよ」大変堅く言い伝えたという。
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篤姫が姑として苦悩や嫉妬する姿には人間らしくて好感を持てました。ただの聖人君子よりも人として魅力を感じました。滝山も幾島もやっぱり素敵で、どろどろとした女の世界で登りつめる人とは、強く広くなくてはならないんだなぁ~と改めて思いました。
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260年続いた徳川幕府の終わり。
幕府が衰退する中、しっかりとした信念で大奥を統率している中での、苦悩が描かれている。
それにしても、特に幕末は暗殺や毒殺が多すぎる。
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読みきった! 正直、上巻でもコメントした通り読みにくかった。
上巻でも記載したが、この本で学べることは人の上に立つ人の
考え方の大切さを知った気がする。
会社の社長や、統括部長クラスの人の発言は、独り言ではすまない。
その一言の為に大勢の人が動く。
この自覚のない人が人の上に立つから、その下の人は外を見て仕事
をするよりも内を見て仕事をする。
自分の発言で、どれだけの人が動くか自覚がないか、その一言で
大勢の人が動くことを楽しんでいるのか?
もし、人の上に立つこと、いや、人の上とまで行かなくても、
リーダーの立場になったときには、自分の一言を軽はずみで
言うのではなく、発言の前に一度考えて、この発言が、どの様に
周りに影響を与えるか考えてから発言をし、否定的な言葉よりも
創造的な発言を心がけるようにしようと思う。
私は、言霊は信じている。
つらいとき、しんどいとき、人が信用できず寂しいとき、悲しいときも
前を向いて進みたい!
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一本芯の通った女、というのがよく表されていると思う。
あの時代の、自分の感情だけでなく立場とか周囲を考えて生きねばならなかった苦悩は現代人には分からないけど、それ故に天璋院の良さが光っている。
多少堅苦しくはあったが天璋院について知りたいなら一度読んでおくといいかもしれない。
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漢字が難しかったけど(笑)面白かった。
時代小説はあまり読みなれないけれど、いいものだな。幕末で、今度は別の立場からの本を読みたい。
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上巻では、政争の道具とされた養父斉彬への不信感や体の弱い夫家定に対する不安、また徳川の女になりきらない嫁・和宮への苛立ちなど、篤姫の苦悩ばかりが前面に出されていましたが、下巻の余生では和宮と和解し、家達の養育に尽力をつくす様は爽やかな読後感に導いてくれました。徳川家の繁栄のために尽くした篤姫の半生は、潔い侠気に満ちていた様に思えます。
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歴史もの
篤姫の生涯を書いた一冊。長編で読んでいるのが苦痛な上下巻でしたが、終盤で今までの自分の認識とは違う視点からの江戸城無血開城であったり、大政奉還であったりととても新鮮でした。最終章は読んで良かった!と思える終了。
しんどいけど読了の価値ありの一冊です
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読んでいると宮崎あおいの顔がチラチラします。
滝山役は稲森いずみさんでしたが、本のイメージとは違いますね…
田渕シナリオとNHKキャストに少し疑問を感じましたが、わかりやすい本ですね。
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いや~~長かったです。
でもけっこうおもしろかったですよ。マリーアントワネットよりは。
そもそも歴史って苦手なんです。
時代背景も言葉も読み方もわかりにくくって理解しがたい。
で、この天璋院篤姫さんは来年2008の大河ドラマなんです。
宮崎あおいが主演だそうで。
この篤姫さんは比較的現代に近い実在の人物らしき人で、この小説を書いた宮尾登美子さんは念入りな取材、準備を当然行って書かれたわけなんですが、小説は小説。
もちろん、本人が生きてない以上、事実のことなんて実際にはわかりえないわけですもんね。
ってことで、これはあくまでも歴史『小説』ってわけ。
歴史に疎いワタシは、当然篤姫なんて知らなかったし、篤姫さんに相対して天皇家の血筋の和宮さんがいらっしゃるわけなんですが、もちろんその辺の事情すらたぶん習ったのだとは思いますが知識としてはありませんでした。。。
で、この物語は大奥を中心としておハナシが進んでいきます。
大奥といえば!
そう。あの大奥です。
御代所、実成院、滝山・・・などなどなじみのある言葉がそれはそれは出てくるんです。
なのでこの小説を読んでると、大奥のドラマをまた見たくなりました~~(;´∀`)
で、もちろん主役は篤姫さんなんですが、最初のほうからこの篤姫さんは格別の扱いからはじまります。
もちろん主人公なんでそれはいいんですけど、そうすると、イチ読者としてはものすっごい期待するわけなんですよ。
ああ、この篤姫さんはきっとものすごい活躍をするんだろうな。((ワクワク、ワクワク))
この期待の中読みすすめて行けども行けども。
ちっとも期待通りの活躍の場面て出てこない。。。
(小さい場面場面でのプチ活躍みたいなのはあったけど)
大河ってそうなんですよね。
仲間ゆきえちゃんの功名が辻もしかり。
実際の人生の中で考えるとすごいのかもしれませんが、ドラマですよ。ドラマ。
もっともっと大げさに活躍してもいいじゃないですか((((;゚Д゚)))・・・・!!
見ててイライラしました。
なのでこの篤姫さんも同じようになるのかなと。
期待しすぎはいけません。
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大河ドラマのDVDと合わせて読んでいたけれど、本の方が詳しくて面白かったので、DVDより先に読み終えてしまいました。う〜ん、女性は強い!笑 「草食男子」の流行っている(?)今に通じるものを感じました。
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下巻は、14代将軍の御台所として京から大勢の女中を連れ江戸城に入った和宮との嫁姑の確執に徳川幕府の末期の雰囲気が加わり、この姫は幸せだったのかと思わずにはいられない。しかし、大奥という組織を良く統べた姫であることは間違いないと思う。
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2
大奥から激動の日本が移り行く様を切り取る視点は斬新。いや、私が知らないだけか。
重厚な読み応えにも関わらず、一気に読んでしまった。
初めての宮尾作品だっだが、別著も読んでみたいと思った。