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インターネットの黎明期。深夜になるとアナログ回線につないで、チャットしていた毎日。革新的な技術とそこにある世界は、不思議な空間だった。とにかく毎日、夜が待ち遠しくて仕方なかった。今自分がいる現実世界の煩わしさや汚さが完全にフィルターで濾過されたキラキラした世界。名前も姿も知らない人々と本心で話すことができると信じていたあの日。明け方までディスプレーとにらめっこしつつ、キーボードを叩いていたなあ。意味のない言葉を交わすことが訳も無く楽しかった。次第にそれが空虚で無駄な時間を費やしているということに気づいていき、離れてしまったけれど。
この物語はあの頃の楽しさを思い起こした。扉の奥にはもう一つ別の世界があると本気で信じていた当時。完全な現実逃避だった。
この物語の主人公も大学受験に失敗し、三浪中の男の子だ。この物語の主人公にぴったりの造形だ。インターネット以前のパソコン通信の電子会議が舞台ではあるけれど。今やネットの交流はSNSやブログが主流で、ネットと現実世界での人格の乖離というものは、当時と比べてなくなってきたけれど、これはこれで面白みに欠けているとも思う。
そんなパソコン通信を舞台にして起こる連続殺人事件。その事件にはからずも巻き込まれてしまう主人公。そして事件を通して人間を見つめることの大切さに気づき、一つずつ大人の世界を登っていく青春物語。最後には温かい風が吹いてくるのであった。
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◆あらすじ◆
一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。
深夜のパソコン通信に嵌る小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。
それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い……。
オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。
(『パソコン通信殺人事件』改題)
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一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。
深夜のパソコン通信に嵌る小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。
それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い……。
オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。
(『パソコン通信殺人事件』改題)
10年以上も前の作品。その時代に読めば感想が違うかもしれないが、今読んで移入するのは難しい。
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インターネットのチャットで人気者の女性、KAHORUは実は男の浪人生。
現実で待ち合わせた男性が殺されて・・・
これは文章が少し読み辛かった
ラストは、少し希望のある感じで終わったから救われたかな
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チャットルームのアイドルKahoru。言葉だけのやり取りなのに、彼女に恋しちゃう人が続出。
ちょーっとチャットルームっていうところがすでに時代を感じさせる内容だった。モデム付きのワープロが出てきた頃。って私の大学生時代か?!
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主人公・小田切薫。
オンライン通信・チャット。
薫と関わった人が次々と殺害される。
今は当たり前のようにPCが普及してオンライン通信とか日常的になって便利な社会になったけど、様々なトラブルが起こっているのも事実だね。
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パソコン通信時代の話。
昔は画面の向こう側とは電話線でつながっている感じが強かったけど、今は無線LANになってラインという感じは薄くなったかも。
現実生活とパソコンの中の仮想生活のはざまで揺れる三浪生の話。
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ネット社会に馴れ親しんだ若者たちに警鐘を促すような殺人事件。
オンライン上、向こう側にいる人は実はあなたの隣人かもしれないし、殺人犯かもしれない。
ネット上の女に群がる男たちを殺したのは、いったい誰?
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1997年と言えばフランスワールドカップの1年前・・・まだ自分がパソコンの存在すら知らないときですね。
チャットにはまる暇な青年の周りで起こる殺人事件・・・って言う、今ではありふれた題材です。
当時は衝撃的だったのかなぁ?
個人的に共通するものがないので、余りのめりこまなかったけど、自分がNEETの時に読んでたらたぶん、「やばい!仕事をしなければ!」ってなったかもですね(笑)
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パソコン通信でのチャットにハマった浪人生の話。
ごく一部の人間だけで流行ったパソコン通信の時代から
今では老若男女誰もがネットやメールを使いこなすようになったが
その危険性はなお変わらないどころか
ますます多岐に渡っている。
コトバのやり取りの難しさを痛感する今にピッタリな題材だったかも。
ミステリーとしては収束が少々呆気なかったかな。
【蔵書・再読・4/25読了】
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KAHORU姫として、ネットのチャットで大もての浪人生薫。オフで会う約束をした男性が2人立て続けに殺され…なんだか既視感のあるストーリー。これ、絶対、以前に読んだことあるなぁ。。
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最も愛するどんでん返し小説の極みですな。
もっと有名になってもいい。
いい。
うん、いい。
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愛宕のホテルで一気読み。といってもむちゃくちゃ面白かったわけではないが。なんとなく軽い感じ。井上夢人のパワーオフを連想させる。
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『パソコン通信殺人事件』改題。
最終的にもっと捻ったりするのかとおもいきや、なんか期待ハズレの感じ。
でも乃南さんの文章は抵抗なく読めてやっぱり落ち着くな。
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やっぱりだいぶ古い気がするけれど当時を思えば
斬新だったのかもしれない。
チャットでのやりとりがものすごく馬鹿っぽく見えるけれど
実際あんな感じだったりもするのである意味リアルだと思う。
ところどころに出てくる伏線で犯人の検討がついた。
けっこう一気に読めておもしろかった。