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伝説の男ジョージ・マロリーはエベレストの登頂を極めたのか? 本能に衝き動かされる山男と、歴史の謎が交錯する。
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人はなぜ、誰も到達したことのない未知の領域に憧れ、辿り着こうとするのだろう。選ばれし者としての挑戦なのか、或いは生きることへの挑戦なのであろうか。やがて、この本を読み進むうちに気付くだろう。人間の根源的な欲求の前に、理屈など通用しないという事を。しかし、自然は人間を受け入れようなどとは思ってはいない。そこは聖域であり、君臨するのは人間などではない。神々の領域に最も近い場所、世界最高峰の山エベレスト。なぜ、山に登るのかという狂おしい問いに、山の頂は何も答えない。これほど凄まじい狂気の情熱と執念を、私は他に知らない。
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カトマンズで偶然、マロリー卿の遺品と思しきカメラを見つけてしまった男、エベレスト登山史を塗り替える発見か、世界最高峰を巡る人々の壮大な物語
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登山家マロリーのカメラから始まる物語。登場人物の持つ山への真っ直ぐな思いや内面の葛藤が熱く描かれている。超ハードボイルド!北方以外でここまで熱い作品は初めてかも。京都へ向かう電車内で一気に読破してしまった。
じっとしていても体力を消耗し死に至る高度。想像を絶する環境であるエベレストの描写も見事。山登りに憧れてしまう一冊です。
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読んだら、山好きじゃなくても、山に行きたくなるでしょう。夢枕獏さんは自分の世界に人を引き込む力があります。
是非、はまってください。
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夢枕獏渾身の傑作。
息苦しくなる登山描写。
ただ山を登ることに生甲斐を見出してしまった男、羽生。
そして彼を追うカメラマン深町。
深町がインドでマロリーのカメラを見つけ、そこからのミステリー風に始まるのだが、それを遥かに超越した話になっていく。
しかし話は極めてシンプルだ。
「山に登る」それだけなのである。
シンプルとは複雑なもの全てを包含しているもの。
この作家は文体に特徴があるが、それが稀にダメだという人がいる。その人たち以外には大傑作となりえるだろう。
「人はなんで山に登るかわかるか?」の答えに震撼。
「地球を踏んだ」のスケールに震撼。
谷口ジローのマンガ版もオススメ。
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エベレスト登山に人生をかける男達の話。面白くって一気読みでした。どうしてそこまでして。。て思ってしまうのはロマンがないかしら。北側からアタック、、とか訳もわからず日常で使いたくなりました。
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生きる。
つまらない意味ではなく、自分の全てを賭けて生きる。
上巻での微妙さに投げ出さず、下巻のラストまで是非読み通してほしい。
苦しみに耐えてまで生きるということの意味を考えられる。
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【カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。 】
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山というものに挑む人たちの心と凄まじいまでの情熱を描いた山岳小説。21世紀になってこれより興奮した小説にまだであってません。
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山岳、ミステリ、恋愛、歴史、青春、等々の多くの側面を持った小説だが、その中でも特に陳腐なエピソードだと感じた恋愛部分に関しては、エンディングで主人公が達する領域においてはほとんど意味をなさないテーマであるがために、作者はわざとそのように書いていたとおもいたい。
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読み終わった後、これほど心震わさせられる作品はめったにないです。読書が好きな人ならぜーったいに外してはいけない一作。
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この本を読んでエベレストがどうしても見たくなりました。
07年5月にエベレストを見るためにチベットへ入るが・・・。
山へ駆り立ててくれる一冊。
しびれます。
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陰陽師のイメージが強すぎて、手を出しかねていた本に遂に到達。
きっかけはマロリーのカメラ。
そこから一人の伝説的単独登攀者の人生が浮かび上がる。
そして二人の男が冬のエヴェレストに入る。
作者も言うように、至ってシンプルな話。
「人間は、両手に荷物を抱えていたら、もうそれ以上の荷物は持てない。いったん両手の荷物を捨てなければ、次の荷物は抱えられないからね」
「軽々しく、人の人生に価値などつけられるものではありませんが、その人が死んだ時、いったい何の途上であったのか、たぶんそのことこそが重要なのだと思います。」
シンプルなんだけど、濃厚な話。静かに熱い。
完成後にマロリーが発見されたと言うのも運命的。
話の中に出てくる、『星の海の中』にいる感覚を味わってみたい。
宇宙の全てが目の前にさらされる。うーん、一生のうちに一度は経験したいものだ。
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格好ヨイ!!
「そこに山があるから登るんじゃない、ここに俺がいるから登るんだ。」
なかなか骨太な作品でした。