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烏兎の庭 第一部 書評 11.24.02
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/nikkiy.html
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詩人、荒川洋治のエッセイ集。タイトルが『日記をつける』だけれど、別に日記の書き方云々という話ではない。いろんなひとの日記をちょこちょこ引用しながら、荒川さんがぽつぽつと語る。これはそういった本である。
それにしても世の中には様々な日記があるようだ。たとえばある著名な文学者は、「…姪を犯そうと思ったんだけどあの野郎逃げやがった強引に押し倒せばよかったぜ…」なんてことを赤裸々に書いていて、極悪非道ぶりが伝わってきて楽しい。(ちなみにこの日記はあんまりにも酷すぎるため、遺族が「公開しないでくれ」と頼みこんでいたはずである)またある作家は、ひそやかに家族のことを書いている。時々その中には娘が書いたコメントもはさまっていたりして、とても心が和む。日記という個人的な記述なのに、そこにはいつも家族の匂いがあった。一方ゲーテはたいへん難解で抽象的な日記をつけていた。引用するのもやっかいである。ゲーテはやはりむつかしい。
とまあ、こんな風にいろんな日記をながめてきたわけだが自らが「日記をつけよう」という気には全くならなかった。でも他人の日記を読むのはやっぱり楽しいなあ、と思った次第です。(けー)
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日記の書き方…ではなくて、色々な日記の事例を抽出して、著者が紹介していく一冊。シンプルイズザベスト。
中でも特に惹かれたのが、竹内百合子「富士日記」。
読んでみたい。
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[ 内容 ]
絵日記、交換日記、旅日記…人はどんな日記をつけてきたか。
日付、天気、あとは何を書くのも自由。
あとで忘れてしまうことを記しておく。
書きたくないとき、続けられないとき。
日記から文学が生まれる。
[ 目次 ]
1 日記いろいろ(絵日記;日記へ ほか)
2 日記はつけるもの(「書く」と「つける」;日付と曜日 ほか)
3 日記のことば(手書きの文字;はじめての日記 ほか)
4 日記からはじまる(まず、つけてみる;夕立の二人 ほか)
5 あなたが残る日記(一〇大ニュースを決める;東京の日々 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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日記のいろいろが紹介されています。本文のまず始めのページには、イタリアの働く子供の日記の手書きのページが紹介されていて、それだけでもう、やられた!という気分になりました。
筆者が小学生のときの日記に書かれた担任の先生の、気の利いた優しく鋭い赤インクのコメントを読んでは、「担任の先生ってえらいなあ・・・」と思う。
名作に登場する日記の記述。それも日本だけではなく海外の作品からも紹介されています。また、文豪が実際に綴った日記も。
日記というものが、こんなにもさまざまな形、ありとあらゆる重さで書かれている事実も興味深く、そして、自分のために書いたものであっても、時を経て他人に読まれるものであるということをあらためて知り、とても不思議な気分になりました。
文中にはいろんな日記文学が紹介されているので、読書ガイドとしても見逃せない1冊です。ここに出てくるもの全てを読みつくしたい気持ちになっています。
また、日記に対する心構えも記されています。
とはいっても、「こう書くべし」なんて重い気持ちにさせるのではなく、「結局、したいようにすればいいのだ」と最後はまとめてくれる、そんな背中押しの1冊となっています。
日付と曜日、天気など、ささいなことでも単なる記録を超え、すべての事が大切な要素。
そして、取るに足らないように感じる、いつも同じように思える出来事でも、書いておけばそれは大切なドラマになりえるんだなあ。。。と、あらためて、自分の日記を楽しんでつけたいな、と思い直すきっかけになる素敵な本でした。
10年日記に日常を綴って3年目ですが、なんでも素直に書いておこう!とあらためて思いました。
【2011.2.3 Blogより】
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読めば日記をつけたくなる。日記は書くものじゃなくてつけるもの。手書きがいいね。
老若男女の日記文学が紹介されていてよかった。
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公開するつもりなく書かれた文章。
やはり面白いものもあった。
幸田文さんの日記は整いすぎている感もあるけれど、他の人があまり気に留めないこともよく観察して書き込まれていて、やはり作家さんは違うなと思った。機会があったら幸田さんの文章をまとめて読んでみたい。
一年間の日記をつけ終えた後での、自分の十大ニュースというのを考えてみるのもなかなかよさそうである。
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前にタイトルだけは知っていた本。
日記のつけ方からさまざまな日記文学につながっていく。ここでも、日本人独特の天気を記す日記が指摘されていた。
高見順の日記にほれぼれし、日記文学に触れては読みたいと思う。
そして、日記をつけたくなる本。
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日記を題材としたエッセイ集。著者の日記愛が感じられて、読んでいてほっこりした気分になる。
毎年11月にはワクワクしながら来年の日記帳を選び、1月から勢い込んで書いていくのだが、花粉で鼻水が走る頃になると途絶えがちになる。そうかと言えばGWでまたぞろ日記を書き始め、なんてことを繰り返す。かくして粗密のある日記帳が毎年1冊ずつ増えていく。
このエッセイを読むと、『それでいいのだ』と思えてくる。でも著者のように毎日の終わりに日記を書く、そのこと自体が至福の時になるなんて素敵だな、と思う。
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日記をつけることとは何か、自分にどんな影響を及ぼすのか、日記はどういうふうにつけられているのか、そういった内容を、作家たちがつけた日記を紹介しながら語られる。
愛人や妻との情事を「宝」と表現した山田美妙の日記などがとても興味深い。簡潔な文章のなかに生があって、エロチック。
日記は、人の一生、そのものだ。
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人の日記を読むというのはその人の人生を少し味わえるような気がしてとても面白い。
初めて作者にファンレターを書いた本。
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好きなテンション。ものすごく教訓があるわけではないけどところどころさりげなく真理も書いてあって、でも何より楽しい。他の本も読んでみたい。