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ランニングによる度重なる脚の故障に悩まされた著者が、
過酷な超長距離マラソンで驚異的な成績を残した伝説の部族、
タラウマラ族との出会いを求めてメキシコの奥地へ向かう。
彼らとの接触と、その走法の研究を通じて
現代のランニングにおける重大な欠陥を発見する。
ナイキがワッフルトレーナーと呼ばれるクッション付きのスニーカーを
発売してから、人類は間違った走り方を始めたという大胆な仮説は、
タラウマラ族がほとんど裸足に近い、ごく薄いソールのサンダルで
信じられない速さで荒野を走り抜けることで実証される。
しかもこの説が、近年ナイキ自身がナイキフリーという
素足に近い感触のスニーカーを発売したことにより、
信憑性を増しているのは皮肉な事である。
更に著者は、人類の起源をマラソンマン〜持久走に長けた
生物として進化してきたと類推する。
確かに現存するいかなる霊長類も、人間のように陸上を走る為には
デザインされていないし、スピードに優れる四本脚の動物たちも、
そのスピードを長い時間維持できるものは希である。
鋭い牙や爪も持たず、強い腕力もなく、瞬発的なスピードにも劣る上、
まだ石器などの武器さえも持たない初期の人類が今日まで
生き延びてきた理由が、長距離を走り続けられる能力にあった
という仮説は実に面白い。
最終章では著者を含めた白人のアスリート達とタラウマラ族との
奇跡のようなトレッキングレース。
長距離を走るた為に本当に必要な教えがたくさん詰まった良書。
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人間の走る理由。進化した姿が走ることだなんて、とても面白く意外性が有る内容だった。
これを読むと走るモチベーションがあがるね。
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情報量もてんこ盛りな上、ストーリーにも満腹。
運動生理学、人類学、進化論、冒険譚などなど。
ファイブフィンガーズ、さっそく買おう。
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人間は走れるように進化してきたって話にびっくり!
だってマラソンとか見てても苦しいばっかりでなんで走るんだろって思ってたから。
走ってみると快感がわかるのかしら?
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目からウロコの知識と、奇想天外な物語の融合で、そのどちらも面白い。シューズ買おーっと、アレじゃないのを。
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正直、読みにくい。特に序盤。しかし、それを補って余りある内容。興奮すること間違いなし!タラウマラ族とウルトラランナーとの真剣勝負、ランニングシューズに対する誤解、人間の進化と走ること。
すぐに走り出したくなる内容。
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ぶっちゃけた話、私はマラソンが嫌いである。
「何のために走るの?」「ランナーズ・ハイって明らかにヤバイんじゃ」と思ってすらいる。
そんな私が、「BORN TO RUN-走るために生まれた」を読んだ。
著者はランニングにより足を痛めた記者。
医者はランニングのせいだと説明したが、記者は走りたい、そうして記者が調べていくうちに、最新のナイキのシューズもなく、特別なトレーニングも無しに「100(約160km)マイル以上を楽しんで走る」タラウマラ族がメキシコにいると知る。
タラウマラ族は「獲物を走って追いかけ、疲れ果て蹄が割れて倒れ伏したところを捕らえる」という信じられない狩りをするという。
なぜ彼らは走り続けることが出来るのか?
ランニングすることで痛めた記者の足は、タラウマラ族の走りと出会って変わるのだろうか?
人間はなぜ走るのだろうか?
自然の中を駆けるタラウマラ族は、現代のランナーに勝つことが出来るのだろうか?
文章はまどろっこしいのだが、読みすすめていくうちに、どんどんと惹き込まれていく。
ラスト50ページは「先が気になる」「でも読み終えてしまったらもったい無い」という葛藤だった。
あー面白かった。
明日から走りたくなる本である。オススメ。
走らない私が読むと「ほう」だけど、マラソン走る人が読むとどう思うんだろう?
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翻訳本なのでやや読み辛く、ベアフットランを礼讃しすぎの感もある。でも、岩本能史さんの非常識マラソンメソッドと合わせて読むと、理解が進む気がする。
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すっかり物語に引き込まれてました。走る民族タラウマラ族とウルトラランナーとのレース、個性的で魅力的なランナー達。走りに関する科学的検証。走るって深いなぁ。ますます走ることが好きになりましたっ。
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足は痛めつけられるのが好きなんだな。そしてハイテクシューズに科学的根拠がないことに衝撃。ジョグが楽しくなったので本当に読んでよかった。
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「どうして私の足は走ると痛むのか」。その答えを探すなかで、著者は世界で最も偉大な長距離ランナー、タラウマラ族に行きつく…。NYタイムズで32週連続ランクイン中のベストセラー、遂に邦訳。
部に2冊あります(塩G本 YAJ本)
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表紙の話が気になって購入。
メキシコのシェラネバダ山脈にある秘境とそこに住む謎の“走る民”タラウラマ族。世界最強のスーパーランナーで最も穏やかで平和な民。神秘的でどんどん惹かれた。
特に面白かったのは、なぜ人類が二足歩行に至ったのか?という考察。
人類は呼吸や発汗機能において他の動物よりも遥かに優れた長距離走行能力を獲得していること。今もアフリカの一部で行われている原始的な狩猟から、アニマルトラッキングが獲物の気持ちになって推理する能力を発達させてこと。これはミラーニューロンの獲得につながるのではないかと思う。
なぜ、走る民・タラウラマ族が平和で温厚なのか、なぜ長距離になるほど男女間、年齢による競技成績の差が少なるなるのか言う疑問も解明されていく。
肉体的にも脳の容積から行っても、優れていたはずのネアンデルタール人が滅びて、クロマニヨン人が生き残った理由もここにあった。
登場人物の人生や経緯等を織りまぜながら、最後のレースにいたるまでの物語としてもとても楽しめました。
何万年もかけて環境に適応し、進化してきた人類が、特に食生活と肉体を動かすことにおいての急激な変化に適応しきれていないのがいろいろな病気の大きな原因の一つだと考えてきましたが、より深く考察できました。
同じ自転車乗りの友人が冬の間何度か山歩きをして、春の初乗りでほとんどタイムが落ちなかったのを見て、山歩きこそは持久能力の向上に最適で、人類は長い間、山の中を歩きまわる狩猟採取時代を過ごしてきたのだと思っていましたが、走る能力も備えていたことは新たな発見でした。
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固有名詞が嵐のように繰り出される文体に、最初はなじめず苦労したが、後半いっきに面白くなった。事実として素直に驚く。そして走りたくなる。ところで、高級スニーカー批判がなされているのに、読んで別種のスニーカーが欲しくなった。己の物欲の救いがたさに自らあきれる。
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(2010.07.08読了)(2010.06.29借入)
「この本を読むと走りたくなる」というので、読んでみました。
これは、スポーツの本? 限りなく走り続けるタラウマラ族の秘密を探る本? 運動靴をはいて走ると足を痛めるので、はだしで走るのが一番いい? 一番いい運動靴は、はだし感覚で走れる靴? 人間は道具を使うことで生き延びてきたのではなく長距離を走り続けることができるようになったので生き延びることが出来た?
結構驚きに満ちた本です。でも、100頁ぐらいまでは、話題があちこちに飛ぶことに翻弄されて、いったいこの本は何だ?とあきらめかけて読み進んでゆくと突然面白い話題になり、又混乱の中で終わります。
ぜひ皆さんもこの本で翻弄されてみてください。
●走るのは人間の本能?(18頁)
ストレスの緩和や官能的な喜びという点で、ランニングはセックスよりも先に人生で経験するものだ。装置と欲求は工場出荷時にインストールされている。後は欲求のままに装置を動かし、それにうまく乗って行くだけでいい。
●宣教師は死神?(42頁)
善玉は悪玉にも増して死を招く存在だった。イエズス会の宣教師たちは聖書を手に、インフルエンザを肺に抱えて現れ、永遠の命を約束する一方で人々を次々と即死に追いやった。
●走るために生まれた(131頁)
人は食べるために走り、食べられないように走った。走ることは太古の祖先から遺伝子に組み込まれてきた宿命なのだ。我々は走るために生まれた。走るからこそ生まれた。
●足や膝のけがは靴のせい(240頁)
現在われわれを苦しめる足や膝の怪我の多くは、実は靴を履いて走ることに原因があります。靴はわれわれの足を弱くし、オーバープロネーションを招き、膝に問題を生じさせる。
(2010年7月12日・記)
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読み進めると「走ること」ついての思い込みが次々と覆されていった。
人間の体がもともと走るためにできていることを解き明かしていく、そして読み終えると走りたくなる。