紙の本
日常に潜む快楽と恐怖
2003/01/28 18:47
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投稿者:T40 - この投稿者のレビュー一覧を見る
馳さんの短編集を読んだのは初めてでしたが、迫力ありました。
「不夜城」で、まったく感情移入できない主人公を描きましたが、本編でも同様に「何だこいつ?」的な人々が登場します。しかしながら、実はこう言う人たちやこう言う事件は日常的に存在するのではないかと思いました。ただ、自分が知らないだけで……
過激な性描写もさる事ながら、背筋を震わせる恐怖と、胸を締め付けられる切なさが随所から伝わってきます。他人事のように読みながらも、実はそこに登場しているのは自分自身ではないか?と気が付くかもしれません。馳さんの「力」を感じる一冊です。
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馳星周の短編集。セックスドラッグロック…ンロールはないな。殺伐とした気分になりたい時にオススメです。
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直木賞候補になってたから内容知らずに買っちゃった。。帯のとおり、「ほんの些細なきっかけ 誰しも闇を秘めている」「絶望と快楽」が入り混じる話が4つ。
自分が好んで買う本とは違うので、新鮮で刺激にはなったけれど、絶望の色が強すぎて後味悪いって感じる人もいそう。直木賞候補にもこういう作品あるのね。
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猟奇的で、卑猥で、残酷。
ただただ殺伐としている。
週刊誌で取り上げられた残酷な事件を、思わず興味本位で見てしまったような、後ろめたさと罪悪感だけが残った。
そこに得るものは何も無い。
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なんかエロを前面に出しすぎてておもしろくない。官能小説にしたいのならもっと際どく書けばいいのにと。
全体的に「こういうこともあるのかなぁ」的な感じで終わるので、そんなオススメできませんw
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些細なきっかけで異常な性の世界にはまってしまった者たちの苦悩と快楽、そして絶望を残酷なまでに描いた異色短編集。
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今回は一風変わり、ヤクザとかアウトロー系な
人々が落ちていくのとはかわり一般のほんとうに
あなたの側にいる人たちが落ちていくという話。
短編集でなかでも『人形』がお気に入り。
隣りの家のおじさんに慕情を抱く女の子が
おじさんの後を興味本位でつけていくと
デートクラブにでいりしていることをしる。
もしかしたらおじさんが私を見つけてくれるかもしれない
と入った先は真っ暗闇。
欲しいものは、本当に欲しかったのかな。
暗い穴はすぐ横にぽっかりと大口を空けて
まっているのかもしれない。
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ビデオの予告編で「M」という映画の原作が馳星周と知り、どんなのかと思って借りてみました。馳星周と言えば「不夜城」から続く裏社会物。何作か読みましたが、文章は上手いと思いながらも、内容と人物には抵抗がありました。裏社会と離れてるならどうだろうと読みましたが・・まぁ、結局は男性向き・・ただし僕向きじゃない(笑)
義妹に拘る「眩暈」、クラブの売春婦になる「人形」、売春をしていた主婦がヤクザに脅される「声」、SMクラブの女性にはまる「M」・・おそらく映画は「声」がメインでしょう。
まぁ、こういうジャンルは感情移入が出来ないし、後味がザラザラと悪い。あまりに別世界過ぎます。
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義妹に劣情を抱く男
好きな男に抱かれたいがために娼婦になる女
売春の罠にはまる主婦
SMクラブに通い詰める青年
日常に潜む罠と背徳
なかなかリアルです。どれもありそう。。
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映画「M」を観て、その足で入手した一冊。
映画は、あーもーバカバカーッ!!(涙)
‥でも人ってこういうバカな行動して深みにはまっちゃうのよねぇ‥(涙)
ヒロインの美元、清楚な雰囲気とのギャップがたまりませんでした。
ダンナ役の大森南朋、ああいう疲れた役すると最高だね!大好きだー!!
という感じでしたが、さて原作である本書はどういう内容なのかしらんv
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本題『M』を含む4作品からなる短編集。
M、稔のM
M、まゆみのM
M、マゾのM
12歳で父を殺し、20歳で母を強姦した稔。22歳のSMクラブの奴隷まゆみ。
稔の歪んだ愛。歪んだ妄想。荒んだ現実。未知の世界。妄想の世界。現実との交錯。彼の思いが、より世界を屈折させる。
センテンスが短く、かなりの疾走感。夜の街を一人で駆け抜けるような、冷たく乾いた作品集。
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短編4作品、どれもこれも救われないお話だ。日常の中に潜む、ある境界線を踏み外した先に、地獄が口を空けて待っているのだろう。表題作の『M』に至っては、人間の肥大化した大脳皮質が見せる幻覚なのだ、それを鎮めるために払うエネルギーの如何に大きなこと。
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うーん、何が言いたいのか…登場人物がどうにも芝居がかってて、読んでて醒める。いや、SMってそもそもこういうものなのかも。その道に走らざるを得ない人の哀しみがテーマ?わからん。
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この手のSM小説を読む時はどうしても谷崎潤一郎のあの耽美な世界を期待してしまう。そして、人がサド・マゾになっていく過程、またはなってしまった人の切なさのようなものを期待する。
ありきたりな表現だが、美しくも悲しく儚い小説を期待する。
残念ながらこの本からそれは感じられなかった。文章もストーリーも決して悪いとは言わないけど、期待しているものとは違うから、どうしても小説として楽しめなかった。
どの作品もあと一歩登場人物に踏み込んで欲しいな。
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すごい本
しょっぱなから飛ばしてくれます。
まさにM
Mの人へ
決してハッピーな本では有りません。