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昔、守ってあげられなかった友達のことを思い出して、やっぱりホームレス中学生の時みたいに、心を閉ざして読んでしまった。 この内容で、この人物配置をした余裕というか、冷静さ。 作者には壮絶な人生経験があるのかなあとやっぱり思ってしまった。
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7編の短編小説。
表題作の「その日のまえに」「その日」「その日のあと」の三部作以外も全てが「死」について書かれている。
余命を先刻された後「その日」までどう生きていくのか・・・。
泣かないはずがなく、「その日」を迎える夫・子ども達・・・せつない。
死後の手紙のたった一言「忘れていいよ」には嗚咽しました。
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これは本屋に積み上げられていた一冊。
またまた重松さんに感動させられました。
短編集なので、読みやすいし、微妙にリンクしているところが何ともニクイ演出。
最後のほうは電車の中で涙を堪えながら読んでました。
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全体を通して「死」がテーマとなっています。でも、本文中で誰かが死んで盛り上がる、という記述ではないです(一部を除いて)。始まったときにはすでに死んでいるか、終了後にこれから死ぬのか……。どちらにしろ「死」をどう受け入れるのかということに焦点がある気がします。「その日のまえに」というタイトルも、それを暗示していますね。非常に感動させられるお話です。死ぬということについて考えさせられます。
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「文庫版のためのあとがき」より
「生きること」「死ぬこと」「のこされること」「歩き出すこと」が描かれたお話。
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重松さんの著書に、癌と向き合う人々の作品が多いのは何故だろう?そうした時間を経る人々が実際に多いからなのか。病気になった本人は勿論、親も、家族も、友人も、皆乗り越えなければならない悲しさがあるのだ。
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10/26 あとになってから気づく.あとにならなければわからないことが,たくさんある.
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自分自身や自分の愛するひとの生きてきた意味と死んでいく意味を考える.考える,それが答え.
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短編集かと思いきや,「死」というイベントを巡って,それぞれの短編小説が緩やかに繋がっている,連作短編小説。
最初の「ひこうき雲」という短編は正直,重松清にしては珍しくぱっとしない印象。
終わり方がよくわからんかった。
だけど,表題の「その日のまえに」はそれに続く短編がいくつか連なって,一つの中編小説になっている。これはなかなか重いですな。
「潮騒」に出てきた登場人物が,「その日のまえに」にも出てくるが,ここで出てくる方がインパクトが強くて,熱かった。
どの小説にも「死」を巡る苦悩や葛藤が描かれているが,それに影響されてか,自分も身近な人を失ったら一体どうなってしまうんだろうか,身近な人を失ったあの時はどうだったんだろうか,など,いろいろと思いめぐらしたり,振り返ったりして,ちょっぴり寂しい気持ちになってみたり,悲しい気持ちになってみたりした。
それと,たまたまかもしれないけど,近頃,人の死がとても目につく。
こんな小説読んだから,目につきやすくなってるだけかな?
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その日はだれにもやってくる。その日がもうすぐ来る事を知った人たちの物語。連作の短編だが最後に絡みあう。メインの夫婦の話に連作が絡み合う。その日の後も心にしみる。最後に妻和美がその日の3ヶ月後に渡すように看護士に託した手紙、自分ならどう書くだろう、予想外だがその内容に少し涙しそうになった。流れる時間には逆らえない、その日を挟んでその日の前、その日、その日の後はつながっている。どんなに悲しくてもその日はその日の後につながっていく。個人的にはこの本を読了した直後、本当に親しくしていた友人を亡くした。白血病だった。友人の家族のことを考えもう一度読み直そうとした。とても読めない事に気がついた。その日はその日の後も続いている事を少しわかった気がした。
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恐ろしい威力の短編集。短編集と言いながら話に繋がりがある。
本屋での立ち読みや電車など、他に人がいるところで読んではいけないご本。
映画化するらしい。絶対見に行かない。
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身近な家族や友人が死んだとしたら…。
普段私たちはそんなことを考えずに毎日を当たり前のように生きている。
でも、もし次の日にその人がいなくなったら?
重松清氏が書かれた本小説は、「家族」、「友人」、「死」をテーマにした7編からなる短編集。
もっとも、「その日の前に」、「その日」、「その日のあとで」の3編が中心となり展開され、映画化もされている。
不覚にも私は電車の中で涙が流れそうになったほどである。
「死」というものがまるで当たり前のごとく扱われる現代社会にとって今一度、身近な「家族」や「友人」が
いなくなってしまったら、そのとき自分がどうするべきなのかを考えてみたいと思った。
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短編集ではありますがそれぞれの作品が繋がっています。
「 消えゆく命を前にして、いったい何が出来るのか。」それぞれの生と死を通して相手の事、家族の事、そして自分の人生を考え続けていく感慨深い作品です。
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死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。(Amazon)
今度映画になるらしい。人の死について、その時の家族について考えさせられます。
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「その日」は、誰もがいつかは迎える日。
生まれた時から、誰だって「その日」に向かって歩いている。
大切な人、知らない人、私にもあなたにも・・・どこにだって「その日」は散らばっていて、それを取り巻く色んな想いがある。
そんな想い達を描いた、ぎゅっと胸が締め付けられるような、それでいて温かいお話です。
自分のことはよく分からない、だけどせめて大切な人達の「その日」なんて考えたくない。
けれどもいつかは迎える瞬間。だからこそ読んでほしいと思う。
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「その日」は、僕たちが思っていたほど、きれいに、すっぱりと和美を連れ去ってしまうものではなかった。
割り算の余りのような、「その日」の半端なかけらを、僕はずっと持ち歩いて、捨てられないまま、いつか、死ぬ。
それでいいじゃないか、ほんとうに。