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去年、「砂の器」とか、「黒革の手帖」がドラマ化されてたりして、
なんか松本清張の本を読んでみようかなと思って手にした本。
戦後日本で起こった怪事件のいくつかを取り上げ、
その背景に迫り、真相を追究するといったノンフィクション。
下山事件とか昭和電工事件とか、日本史の教科書の年表のところでしか
触れることのなかった昭和史の暗部にせまる。
当時、GHQの影響下にあったり、「独立」直後だったりで、
アメリカの影響下にあった日本。
迷宮入りしてしまった事件の多くがアメリカ・GHQの陰謀では
ないのかという松本清張の推理が続く。
完全に経済大国として自立してからの日本に生まれた俺に
とっては、想像のつかない昔の話であるけれども、
昨今の日米関係を見ていると、「歴史は流転する」では
ないけれども、肝に銘じておくべきポイントは多々あると思います。
この本は上下巻に分かれていて、ちょうど上巻を読み終わったところ。
下巻には帝銀事件、松川事件などについての考察が描かれている。
明日からの3連休。ちょうど飛行機に乗って旅に出るので、
その間に読むことにしよう。
ちょっとヘビーって言えばヘビーな本なんだけど。
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昭和史における未解明事件に焦点を当て、作者一流の推理でその真相に探る一冊である。「下山事件」「二大疑獄事件」のような歴史の教科書に載っている大事件を詳しく分析し、名推理を繰り広げる筆者の力量は誠に頭が下がる思いだ。筆者の主張する通り日本戦後史のキーワードはやはり「GHQ」なのだろうか。良くも悪くもタブーに恐れず切り込んだ力作と言えるだろう。
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日本の戦後における奇妙な歴史と時代を反映した未解決事件のリポート群。いくつかは、聞いたこともなく、いくつかは聞いたことのある事件だったりするのではないでしょうか。
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~内容(「BOOK」データベースより)~
戦後日本で起きた怪事件の数々。その背後には、当時日本を占領していた米国・GHQが陰謀の限りを尽くし暗躍する姿があった。しかし、占領下の日本人には「知る権利」もなく真相を知る術もなかった。抜群の情報収集力と推理力で隠蔽された真相に迫った昭和史に残る名作。名推理として知られる「下山国鉄総裁謀殺論」など。
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推理作家でもある著者が、戦後まもなくに日本で起きた怪事件の真実を描いている。小説的な手法でなく、あくまでも資料や証言を基に、ノンフィクション作品として書かれている。上巻であるこの本は、下山事件や白鳥事件などが掲載されている。
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昭和史に残る事件、それも表面上は解決したように見えながら、真実は全く別のところにあるのではないかという、いわくつきの事件の真相に迫るノン・フィクション。やはり「下山事件」の謎の多さ、釈然としなさに胸が高鳴りました。怖い、という思いと、面白い!という思いとで。「白鳥事件」の書き出しはすごく好みです。
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読破できず。
「下山事件」に関しては非常に興味深く読むことができたが、
他の事件に関しては一切興味が湧かなかった。
知識・情報の欠如もあるのだが、
基本的にGHQのことを語られても、
実感がない。
名著なのかもしれないが、今の俺には必要なかった。
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戦後日本で起きた怪事件の数々。その背後には、当時日本を占領していた米国・GHQが陰謀の限りを尽くし暗躍する姿があった。しかし、占領下の日本人には「知る権利」もなく真相を知る術もなかった。抜群の情報収集力と推理力で隠蔽された真相に迫った昭和史に残る名作。名推理として知られる「下山国鉄総裁謀殺論」など。
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下山総裁事件における清張独自の謎解きはかなり読ませる。しかし読めば読むほどGHQに腹が立つ!占領下における日本の悲哀に涙す…。
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10月30日読了。戦後日本に多発した怪事件、その謎を当時日本を占拠したGHQや、共産党の力関係などから読み解く著者渾身の書。証拠も不十分、関係者の証言も不確かな中で冷徹に事実を推理していく筆致が最高にスリリング!どのようなミステリ小説も及ばぬ面白さだ。事件を解き明かすためには関係者の思考・利害関係を理解せねばならず、そのためには時代背景、組織の関連についても正しく理解していなければならないということか。しかし、GHQの思惑や内紛に左右され、かつ米ソの対立にも翻弄される戦後日本とは、いかに奇怪かつ滑稽な状態の国家であったことだろうか。
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戦後から現在まで日本を覆い続いているだろう闇は、この政権交代で姿を消すだろうか。それとも、どこかで息を潜めて、再びその力を発揮する機会を窺っているのだろうか。戦後日本の真の姿を考えさせられる一冊。
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誕生日に
日本占領下で起きた事件の数々。ってか戦後すぐの日本のことは全然知らなかったのでこの本を読んで知ったことは多い。GHQの込み入ったことも。
それからゾルゲ事件って聞いたことあるけどよく内容のしらない話も軽くだけど触れてるし。
下山国鉄総裁謀殺論、もくせい号遭難事件、二大疑獄事件、白鳥事件、ラストヴォロフ事件、伊藤律の話。
よく調べたなぁ、ジャーナリストの鑑じゃないですか。もう数十年前に出た本なんだけどこれらの事件その後どうなったんだか。
ちょっと思うのはこの松本さんて著者はアカなのかな。アカだからどうってことはないけどそこら辺は計算して読みたい。
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日本の今の政治が作り上げられて間もない頃、日本の中枢に介入していた力による霧のように実態をつかめない事件を追ったルポです。
日本が今の政治に代わってからようやく半世紀。
メディアが生活に浸透し、昔のような粗野な暴力による解決は
消えてきているようですが、国民の見えないところで
様々な輸入ノルマが課せられているなど、干渉は依然として続いています。
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内容(「BOOK」データベースより)
戦後日本で起きた怪事件の数々。その背後には、当時日本を占領していた米国・GHQが陰謀の限りを尽くし暗躍する姿があった。しかし、占領下の日本人には「知る権利」もなく真相を知る術もなかった。抜群の情報収集力と推理力で隠蔽された真相に迫った昭和史に残る名作。名推理として知られる「下山国鉄総裁謀殺論」など。
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松本清張作品の中でも第一級の名品。GHQの内部抗争と占領史・戦後史との関係をケースをきちんと選び抜いて書き、しかも資料をきちんと読者にも追える形で提示している。
ややダイナミックさに欠けるという批判はあり得るだろうが、ノンフィクションとしては、やはりハイレベル。上巻では、やはり下山事件が白眉だろう。