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不思議なタイトルに惹かれて手にとって見た。
時代小説でありながらハードボイルドとミステリの側面を併せ持ち、なんだか格好いい1冊だった。
時代小説を読み慣れていないので、難解な単語が沢山あったけれど、日本語の奥深さも感じられてよかった。
ラストのまとめ方もかっこよかった。
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秘剣「馬の骨」を授けられたのは誰?
1話毎に剣を交え、候補者の腕を試してゆく。
犯人探しのような感じで、こういった作りは珍しいのでは?
とにかくおもしろかった♪
だいぶ前にNHKドラマで放映され、その時も毎週楽しんで観てたなぁ。
で、秘剣を受け継いだ人物は誰だったのか??全く覚えていない。
しかも、本を読んでも確実なところはわからない・・・
ああ、ドラマをもう一度観たいなぁ〜
近藤等則の演奏もかっこよかったなぁ〜
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傑作時代小説。知らずに読んだら、この時代小説には「謎」が仕込まれていた。「謎」とは、秘太刀「馬の骨」を伝授されたのは誰か? というもの。秘太刀「馬の骨」とは、太刀を使う秘中の必殺剣のこと。何も知らない私は、最後まで読めば継承者は明らかになるのだろうと高をくくって読んでいた。ところが、最後まで読みきったもののわかったようで、結局わからない。藤沢ファンの間では論争となっている問題らしい。なんとも頭を悩ませる。巻末の解説に、一応は答えを匂わせるようなことが書かれてはある。しかし、その答えにはどうも納得できない。仕方なくネットでいろいろな方の意見を読んでみたが、これまた悉く完全に納得させてくれるものがない。藤沢先生はなんとも悩ませる問題を遺されたものだ。
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ただでさえ他流試合を行わない流派から秘太刀の継承者を探す話。
ドラマ化されていたようで、映像化されると最後のシーンが勿体なくなりそうですが各弟子たちと戦うところは面白そう
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幕末好きにはたまらない要素、歴史小説のダイナミズム、武士の心がしっかり描かれている。秘太刀の継承者が、思いがけない形で明らかになるのがさすがの一言。また秘太刀の継承者探しと、主人公の夫婦の不仲という2つの軸が同時に進行しているのが物語をリアルに、また読者を退屈させないようにしていると思う。それにしても、武士の心ってどこに行っちゃったんだろうな。日本人として、ほんの少しくらいは持ち合わせていたいもの。自戒をこめつつ。
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北国の藩、筆頭家老暗殺につかわれた幻の剣「馬の骨」。下手人不明のまま六年、闇にうもれた秘太刀探索を下命された半十郎と銀次郎は藩内の剣客ひとりひとりと立合うことになる。やがて秘剣の裏に熾烈な執政をめぐる暗闘がみえてくる。
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藤沢作品は男女の機微の描き方が見事。
秘事の内容はともかく、外見の表現から民乃の幸せが伝わって、年長で老人扱いの半左衛門の印象が立ち合いの後でガラッとカッコよく変わってしまう。
終盤馬の骨の遣い手の正体に一気に迫って加速して読まされた。
解説には賛同しかねるが、ここぞという時に奮う剣こそ秘剣なら、杉江も杉江なりの秘剣で子どもを救い自分の心の苦しみを断ち切ったのだと思う。
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狂気じみて見えた石橋銀次郎が徐々に人間らしい印象になる。「拳割り」では,結構いいやつじゃないと思わせるし,最後も哀れというか,馬鹿というか,案外純情なのかもという気がする。その分,伯父の家老が不気味に。。。
「解説」の解釈は,最後の段を読んだとき,私もちらりと考えたけど,少々無理があるのでは?
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読んだきっかけ:藤沢周平さんです。最近よく読むようになったなぁ。連れが古本屋で買ったみたい。367円。
かかった時間:9/26-10/6(11日くらい)
内容:半十郎と銀次郎が、秘太刀「馬の骨」の使い手を、6人の容疑者?の中から、直接立会いをしながら探す話。
結構面白かった……なるほど、NHKでドラマになるだけはある。というか、テレビでドラマにしやすそうな構成。
最後に、馬の骨の使い手があらわれ、なるほど、こいつが犯人か。と思わせておいて。
最後の「解説」を読んで、違う人が犯人と教えられた。
気づかなかった…。
でも、本当に「解説」が正しいのかなぁ。
そんな犯人ありえるの??
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NHKのドラマ(賛否両論でしたが私は好きでした)を視聴後、「原作とはだいぶ違う」と聞いて購入。
なるほどかなり違う。ドラマはかなり盛って盛って盛りまくったんだなという印象(後半明らかに蝉しぐれ入ってた気もした)。
小説はまた違った趣で楽しめました。
伝承者の正体や、ラストはこちらのほうが好みです。
特にあっけらかんとした〆方がいい。
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矢野仁八郎から幻の剣技「馬の骨」を継承した剣客は誰か?半十郎は個性の強い若者銀次郎に同行し、2人で矢野道場の後継ぎおよび高弟たちと会い、真剣勝負を挑んで行き、追求していく。そして意外な人が継承していた。五人の高弟たちのさまざまな人間模様と藩内における派閥の争いの真相解明、その人が誰かを解く推理小説を読む楽しさと剣客小説の楽しみが倍化された傑作です。そして馬の骨を一瞬のうちにたたき斬った「馬の骨」のもうひとつの意味にも著者のアイディアの冴えを感じます。
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根強い人気の藤沢周平だが、読むのはこの作品が初めて。古書店で見つけて試しに読んでみることに。最初に読むものとしては、この作者の本流からは外れているようにも思うが、じんわりとした感動の伝わってくる作品だった。秘太刀「馬の骨」をめぐる謎解きといった構成がプロットを引っ張っていくあたりは、他の時代小説と変わらない(あまり読んだことはないのだが)ようだが、終章にいたって、これが藤沢作品なのだなと思わせ、納得させられるものがあった。
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2014年1月17日読了。
漢字が多くてかなわん。
銀次郎はイケメンだけど、やっぱりプラスαの良いところが無いと。
そして秘太刀馬の骨。目にも止まらぬ早技の正体が彼とは。あっさりし過ぎだろー。
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日本昔話をもっと難しく、さらに詳しい時代背景を加えた様な作品だった。
秘太刀馬の骨を使う者を探っていくという話であるが、探られる者一人一人に物語があり飽きさせないが、やや淡々としている感じもした。しかし人々の人情以外にも当時の詳しい時代背景、季節の描写等が美しく、普段歴史小説を読まなかった私にとって新鮮であった。
しかし私自身が歴史に疎かったので、ちゃんと理解出来ない単語や場面もしばしばあったので、この時代の歴史に詳しくなってからもう一度読みたいと思った。
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藤沢周平は二冊目なのだが、どちらもマイナーな作品だと思う。これも、秘剣にからむ連作で、藩の派閥争いが根底に、道場の高弟のそれぞれのエピソードが語られる。一人一人の個性が出ていて面白いのだが、相手役の性格が掴みきれないのが個人的には厳しかった。