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読みやすくって分かりやすい青春小説。まずは剣道っていう珍しい題材がいい。早苗、香織を対照的に描くことで分かりやすさが増し、相乗効果で二人に対する読者の愛情みたいなものが育まれる。あとがきにも書いてあったが、一昔前だったら漫画でしか成立しないような世界が小説に持ち込まれており、ひょっとしたら剣道ブームが起きるのではないかと思うほど。個人的に誉田さんの警察小説「ストロベリーナイト」は正直好みではなかったので、ぜひこの分野での著作活動をお願いしたい。武士道セブンティーン、エイティーンは早速図書館で予約。[BOOKデータベースより] 武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。敗北の悔しさを片時も忘れられない香織と、勝利にこだわらず「お気楽不動心」の早苗。相反する二人が、同じ高校に進学し、剣道部で再会を果たすが…。青春を剣道にかける女子二人の傑作エンターテインメント。
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面白かったですが、主人公2人の設定が極端、という意味でファンタジー的青春小説だ、という印象。あとは西荻早苗の考えとかの文章がちょっと微妙かなぁ。説明しすぎというか、16歳の女の子って、もうちょっとなんか違うのでは?とはいえ、そのあたりを「そういう性格の子なんだし!」と割りきってしまえば、物語の流れも面白くてよかったと思います。二人がそれぞれ、自分が今まで思ってきた、考えてきた以外のところに気付いて成長していくあたりの流れは流石というか。これはセブンティーン、読まないワケにはいかないでしょう。
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いやはや…。 著者の作品(「ストロベリーナイト」)、それほど評価が高くはなかったのだが、本作は、やられました。 自身、剣道をやっていた経験もあり、それでおもしろさも増したのかも。 剣道に関するシーンもおもしろく描かれているが(磯山香織、西荻早苗それぞれの独白?とか)、主人公二人の対比、掛け合いも微笑ましい。 肩に力の入ったまなじりを決した香織と、それを軽くいなす早苗。そして、壁に突き当たった香織の苦悩とそれを助けようとする早苗。 おもしろうございました。 そしてなんと、映画化されるにあたり、香織役に「咲くやこの花」の主人公「おこい」役の女優さんが出演されるとのこと。 これは、見なければ!
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漫画みたいな口調の子と、スポーツものにありがちな才能あふれつつ天然な性格の主人公2人が、最初はどうにも好きになれなかったけど、最後にそういう自分を見つめ直すところがとても良かった。
ただ、迷いから挫折そして立ち直る、の心の描写が急展開過ぎて省略された感があって残念。
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宮本武蔵を師と仰ぐ、負けることが何より嫌いな熱血武道少女、磯山香織と、
勝ち負けには拘らず、あくまで臨時で『お気楽不動心』を発動する超のんびり天然少女、西荻(甲本)早苗の
二人の16歳が織りなす
青春剣道ストーリーです。
剣道一筋の剣道エリート香織は
中学最後の大会で不覚にも無名の選手に負けてしまう。
それ以来その選手のことが片時も頭から離れない。
そう、その選手とは
日本舞踊から剣道に転向したお気楽者の早苗だった。
そして二人は同級生として
同じ剣道部として
入学した同じ高校で
運命の再会を果たすこととなります。
武蔵の『五輪書』を愛読書に
勝敗という呪縛にとらわれている香織。
かたや
家庭の事情から勝敗に拘ることから逃げ、
ただ好きだからという理由で剣道を続けてきた早苗。
物語はそんな相反する二人それぞれの視線で、章ごとに交互に心情を語る構成になっています。
西荻早苗はパワーもない、出す技は基本的なものばかり。
自分より格段に上の実力者に勝ったかと思えば
格下とも言える相手にコロッと負けたりする。
そんな今まで見たことのない剣道をする早苗に
心のどこかで怖れ
異常にライバル心を燃やす香織。
自分がつちかった剣道を根底から覆すような、何かを持っている彼女に心乱されていきます。
そして香織を部に戻すために
初めて勝ちに拘る早苗。
今まで硬派で売っていた誉田哲也とは思えないほど(笑)
思春期の女の子の心情をうまく描いていてビックリ。
汗臭いイメージの剣道を舞台にした
女の子二人のスポコンものというのも
なんだか新しい感じがします。
もう一つのテーマでもある『親子愛』も爽やかに感動的に描かれていて
自然と物語に引き込まれていきます。
いつまでも読んでいたくなる
あったかくて清々しい読後感は
魅力的なキャラの賜物かな。
反発し衝突し合いながらも
やがてお互いの想いと、
本当に大事な心の在り方を理解する二人。
人生は結果(勝ち負け)だけではなく
そこに至るまでに何をしたか、どう生きたかが大事だということ、
そして人を突き動かすエネルギーは
『好き』という気持ちからしか出てこないという見過ごしがちな真実を
物語のチカラを借りて教えてくれる小説です。
すでに小説の続編も刊行され
2010年春の映画化(成海璃子、北乃きい主演)も楽しみ〜!
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悩みながらでも、
何かに強く打ちこめるって素敵
そして、それを分かち合える誰かがいるということはさらに素敵
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面白いんだけど、磯山さんのキャラは、いまどきいないでしょ。
英がは見ていませんが、河合さんが誰が演じているかが興味あり。
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文句なしに面白かったー!アフタで漫画化されたものは以前から読んでたけど、やっぱり小説の方が断然面白い。
主人公は剣道部に所属するふたりの女子高生。一人称の語り手は章ごとに交代していくので、このふたりの性格や考え方がまるっきり正反対なのが読者にはすごくよくわかって、本を読みながら思わず笑っちゃったりすることもしばしば。特に香織の思考回路はぶっ飛んでて、宮本武蔵を心の師匠として五輪書を愛読してたり、兵法にこだわってたり、生まれる時代を間違っちゃってるようなところが最高に面白かった。
個人的にはこの巻は香織の成長物語の部分に重きを置かれて書かれてるように思うんだけど、次巻はどうなんだろう。続きを読むのがすごく楽しみ。
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警察小説やらなんやら、誉田は器用な作家だなあ、と思う。ストーリーテラーというよりは、心情の揺らめきと成長を、誰にも共感しやすいタッチで描くところに本領ありというところ。少女マンガの伝統に則っているのか。本作はまさしくそうだが、他の警察小説等でも然り。
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この著者は警察モノを書くイメージがあったので、逆に読んでみたくなりました。
基本的に青春ものに弱い方です。それを除いてもなかなか面白かったと思います。映画化するそうで・・・
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図書館:香織と早苗の視点の入れ替わりがすごく面白い。
にしても香織の話し方がすごく面白い(笑)男前だなあ。
「まあ、ざっとこんなもんだ」って!カッコイイ!(笑)
部活に一生懸命になりたくなった。
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話題のスポ根?小説『武士道シックスティーン』。
シックスティーン...ということはその上があるわけです。
セブンティーン...ナインティーン。
本書は『武士道~』シリーズの第1巻になります。
香織は名前を読まなければ完全に男です。
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恥ずかしながら、映画化によってこの本の存在を知りました。
ドラマの構造がとてもシンプルで、王道を行くスポーツ小説だと思います。
磯山香織と西荻(甲本)早苗。二人の剣士の戦いと葛藤、噛み合ないけど最終的にはお互いを認め合う存在が、読後感の清々しさを生んでいると思います。
最近、物語の構成で考えるのは、いかに山と谷を極端に演出するか。ちょうど今週のJUNPのONEPIECEで、エースの死を理解してしまったルフィのように。
この物語でも、主人公の一人である磯山香織が、剣道を続けるか否かの葛藤に中盤大きなウェイトで描かれています。悩みへの導入が少し唐突な感じも受けましたが、悩み自体は「何故剣道をするのか」というシンプルだけに深いもの。
結局は「好き」という根源的な部分があるからこそ頑張れる、続けられると言う落としどころに好感が持てました。
また、友情が芽生えた西荻と離ればなれになるのもいいですね。来ベル関係はこうでなくちゃ。
続編がとても楽しみです。
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スポーツ小説が好きで読み始めたのですが、
面白かったけど、展開が読めたし、文体があまり好きではなかったかも。
地の文が一人称で、二人の主人公が交互に話し手になるのですが、
話し手の感情で進んでいく小説なので、
描写が好きな自分にとっては少し物足りなく感じました。
なんだかありきたりな設定に思えました。
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女の子が主人公の作品で、恋愛の話がほとんど出て来ないのがなんとも新鮮でした。
登場人物の会話なんかは、高校生でこんなヤツはいないだろ(汗)って印象はありましたが、逆にそういうところも新鮮で一気に読み終わりました。
なんとなく手に取ってみた作品ですが、とても面白かったです。