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本当にあった事件の陣頭指揮をとった著者の作。
現場のリアルな雰囲気と、人間関係と、犯人逮捕と人質救助にかける
警察官達の命を懸けた闘いが熱い!
今もたくさんの事件、災害が起きているが、麻痺してる場合ではないな。
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1972(昭和47)年、日本中を震撼させた「あさま山荘」事件を再現したノンフィクションであります。当時現場で指揮をとりました佐々淳行氏が臨場感たつぷりに綴つてゐます。
ところで、今ではこの事件はどのくらゐ認知度があるのでせうか。
事件発生から来年でもう40年になるので知らない人も多いのでせうね。
さういふ「あさま山荘つて何?」と思つた人にとつては、とりあへず読んでおきたい一冊と申せませう。
警視庁の機動隊側から見た一方的な内容だといふ批判も聞きますが、あくまでも佐々氏が自分の立場で書いたものであります。かういふ内容になるのは当然と申せませう。
連合赤軍側からの証言、あるいは長野県警側の言ひ分もあるでせうが、事実をもつて反論するべきでありませう。
また、深刻な内容にも拘らず随所にユウモワを感じさせる箇所があります。これにも難色を示す方々がゐるさうですが、先の見えない現場で指揮をとる立場とすれば、常に張詰めた精神状態でゐるのは限界があるのではありますまいか。それこそ本書に出てくる「シェル・ショック」に陥つてしまふのではないでせうか。意図的に「笑ひ」を挿入させながら任務に就く、といふのも手のひとつと思はれます。
幸ひ、「あさま山荘」に関してはさまざまな立場からのリポートが発表されてゐます。
余裕のある人は読み比べてみるのも一興でございませう。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-215.html
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昭和47年に起きた『あさま山荘事件』を警察側から見たノンフィクション。
読む前は淡々と客観的に書かれているのかと思っていたが、『あさま山荘事件』に至るまでの回想などはコメディ?と思うぐらい。
しかし、銃撃戦では手に汗握る展開で、この事件の解決に関わった警察官の姿に頭が下がる思いだった。
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警察の側から見た「あさま山荘事件」。事件から40年。改めて知りたいと感じて手に取り、非常に興味深く一気に読み終わった。この本を「おもしろかった」と評するのは、殉職者や犠牲者、そして筆者に失礼な気がする。
読んでいて自慢話とは感じなかった。数々の修羅場を生き抜いてきたのだから、自負があるのは当然だろう。むしろ、犠牲者を出してしまったことを、事件後20余年経った執筆当時でも褪せることなく悔やんでいることが伝わってくる。
追記。
この後、久能靖氏の「浅間山荘事件の真実」を読んだ。佐々氏の著書には載ってない事実もあり、併せて読むのをお勧めしたい。
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ちょいちょい鼻につくが、有用。
歴史の一幕を知るという意味でも、危機管理について学ぶという意味でも。
これを読んだあとに「立ったまま会議」を実践した。
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あさま山荘事件の時代の連合赤軍って爆弾テロや殺人もあってスゴかったんですね(*_*) 私の大学時代でも中核とか核マルとかいたけど、まるで凶悪レベルが違うわ。認識を改めました。
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私にとっては「浅間山荘事件」は歴史教科書上の出来事で、その時代を生きてきたわけではないので、どんなに勉強しても知識では当時を生きた人には勝てない。この本は事件のドキュメントであるが、やや偏っている感があり、他の本も併せて読むといい。
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ちょいちょい出てくる筆者の自慢が面倒臭い。でも警察視点での事件はどうしようもないくらいの臨場感。本としての評価は低いけど。
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2012.10.6〜11 読了
題名に実戦とあるだけに臨場感あふれる内容になっており、改めて1970年前後の荒んだ時代が思い起こされる。東大安田講堂事件が68年、よど号ハイジャック事件が70年、そしてあさま山荘事が72年、当時高専5年の卒業式前の時期で突入時にはずっとテレビを見ていた記憶がある。武力革命を本気で信じていた若者たちの暴力に暗澹とさせられるが、それに立ち向かった警察側も壮絶だ。しかし連合赤軍の散弾銃・ライフル104発、パイプ爆弾1発に対し、警察側はわずか16発の威嚇射撃、発煙筒12発、催涙ガス弾1489発、放水148.9トンという対比はどうだろう。隊長を撃ち殺されても撃ち返さないという警察はいかにも日本的で我慢強いにも程がある。犯人を射殺した場合「殉教者」として神格化されることを恐れたためでもあるが、結果的に籠城犯がリンチ大量殺人を犯した犯人グループだったのは皮肉だ。自分たちが殺した寺岡恒一の親が籠城していると信じての説得をどのような心情で聞いていたものか?左翼学生運動~連合赤軍までの一連の騒乱事件を対処したのは後藤田、佐々コンビだったこと、佐々は佐々成政の傍流(実姉)の子孫であることを再確認した。
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現場の緊迫感が伝わってくる。時代背景の描写もあり、当時の世相を知らない世代でもなんとなくその時代の空気が伝わってきた。
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信憑性はともかく、面白い。笑ってられない内容だけどその余裕が連合赤軍に足りなかったから殺人集団になったわけで。ツッコミどころは多いけど、とにかく小説のようで面白い。
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社会を震撼させたあさま山荘事件で現場の指揮をとった著者が、当時の状況を語ったノンフィクション。
同じ著者の『東大落城』(文春文庫)に続く本ですが、前著ではどこか、学生たちの甘えから発した社会に対する不満を、厳しくも温かく見るようなまなざしが感じられたのですが、今回は2人の機動隊員が殉職する凄惨な事件ということもあってか、前著よりも重苦しいと感じました。
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あまり読まないジャンルなのですが、おススメされて。
みんな若いんですよね…。いろいろ考えさせられました。
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1972年に連合赤軍が人質を取り立てこもった「あさま山荘」事件を解決するため、長野県警と警視庁の初の共同組織、いわゆる日本版FBIを著者が指揮した歴史を記している。
テレビ史上視聴率調査以来最大の89%を超え、高い国民の関心の中、警察のセクショナリズムや、マスコミへの対応、厳しい寒さ、犯人との度重なる銃撃戦、1名の民間人犠牲者、2名の警察官殉職者を経て、無事人質を救出するまでの過程が生々しく描かれている。
死を厭わず、家族を顧みず、薄給の中で、国家安全のため闘った、当時の警察のサムライ魂は、平和慣れした現在の日本人にとって考えさせられるものがあると思います。
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昔の日本にはわけの分からない、悪い連中がいたものだな・・・。本書は40年以上前の事件で、警察と機動隊の命がけの人質救出作戦の記録だ。当時現場で指揮を執った佐々氏の著書である。警察と県警との権力関係、組織内の上下関係、真冬の軽い沢の極限に寒い様子などが伝わってくる。
突入の瞬間など、ハラハラしながら読み進めた。残念にも殉職者が出たものの、人質が無事救出されたときはほっとした。
自らの危険を顧みずに事件解決に向かう警察官の正義感の強さには心を打たれ、頭が下がる思いだ。本書に書かれている通り、その姿勢はまさに現代の武士である。
著者の佐々氏自身が大活躍しているように、つまり自分の手柄を描いているように少し見えてしまうが、この事件そのものに興味があったので、読んでよかったと思う。