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「いろは」の2号で特集されていたので、気になって再読。
「おじさま」と「あたい」のお話。
「老作家」と「金魚」のお話。
この金魚は犀星の理想の女のひとなのですって、なるほど。
おじさまにお小遣いをねだったり、拗ねてみたり、
いちいち可愛らしい。
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実際所有しているのは国書刊行会のシリーズですが画像がないので、こっちの「蜜のあわれ」を。とにかく金魚が魅力的。
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蜜のあはれは歴代の読了本の中でも上位にくる素敵なお話。金魚とは思えない仔猫ちゃんぶりにきゅんとなります。ぜひご教授願いたい。
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ある時は令嬢。
ある時はちんぴら。
そしてその実体は、
一匹のカワイイ金魚ちゃん。
一人称の“あたい”がカワイイ。
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蜜のあわれの乙女な事といいましたら金魚を擬人化するとはなんたる犀星!会話文のみで構成されているためにどこで金魚が人になってどこで元に戻っているのか解らなくて逆にそこがいい。金魚のしゃべりかたも「あたい」とか言う昭和テイスト満載で兎に角愛しすぎるよ金魚ちゃん!犀星もこんな気分で書いたのか。
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赤井赤子と田村ゆり子に完全にやられました。死生観 そして性 そして恋というもの 赤井赤子をプロファイリングするととても面白い そして、彼女は冬をこせたのか
一つびっくりする 一文があった。
田村ゆりこの言葉
「ええ、五時だったわね、五時という時間には、ふたすじの道があるのかよ、一つは昼間のあかりの残っている、道のすじ、もう一つは、お夕方のはじまる、道のすじ、それが、すっと向こうの方まで続いているのね」
これは量子論シュレーディンガーの猫 ではないか。犀星はこの量子論をしっていたにちがいない。
とにかく今頃ではあるが、最高の文章である
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表題作の「蜜のあわれ」が絶品です。「おじさま」と金魚の「あたい」のやりとりが大変可愛らしいです。すべて会話のみで書かれていますが、「あたい」が拗ねたり甘えたりする仕草が会話だけでも充分に伝わり、そこがまた魅力的な作品だと思います。
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「あたい、おじさまが親切にしてくださるから、甘えられるだけ甘えてみたいのよ、元日の朝の牛乳のように、甘いのをあじわっていたいの。」(「蜜のあわれ」)
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何がすきって講談社文芸文庫だからすき。←
室生犀星いいです。
「おじさま、いい考えがうかんだのよ
おじさんとあたいのことをね、
こい人同士にして見たらどうかしら、可笑しいかしら
誰も見ていないし誰も考えもしないことだもの」
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「ちっとも驚かないよ、きみが令嬢でなかったら、令嬢らしい者なんて世界に一人もいないよ。」
長い長いエロティックで美しい詩。
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「蜜のあわれ」は金魚とおじさんの話。
金魚がしゃべる。おじさんとしゃべる。
こういうの、コケティッシュというのだろうか。
そこはかとなくセクシーで、ちょっとあわれっぽくて。
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ダ・ヴィンチで山崎ナオコーラが紹介していて読みたかったんだ!!
おじいちゃんと金魚の会話がたまらなくキュート。金魚ちゃんの丁寧な言葉遣いが、お上品な中に小憎らしい生意気加減をみせてて可愛いったらない。
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さても不思議な小説である。台詞のみで地の文章は一切なし。しかも登場人物がいささかおかしい。作家のおじさん、そして金魚、かつておじさんに小説を送っていた女の幽霊、金魚屋の親爺。金魚が喋る、娘になる、媚びたりねだったり甘えたり少し噛み付いたり。おじさんは金魚を愛撫する。その尻を愛し、鰭のねたねたを舐める。これほどフェティッシュな妄想の中で書かれた小説は他にそう多くはあるまい。
室生犀星は金魚を偏愛し、魚の世界すなわち水生世界を描いたが、その文体にも何かじめっとした湿り気がある。
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老作家の「をぢさま」と金魚の「あたい」の物語。
金魚の「あたい」が「をぢさま」に甘えたおして、だらしのない「をぢさま」を叱ったりして・・・
「をぢさま」はたまに反論しつつも基本的にはそれを受け入れて、金魚を甘やかせてかわいがる。
いつか(もっと早くかもしれない)終る関係でも、いいなと思う。
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室生犀星と言えば「蜜のあわれ」が有名ですが、「われはうたえどもやぶれかぶれ」も絶品です。
何よりタイトルが素晴らしい。「うたえどもやぶれかぶれ」だなんて!
健康にトイレに行けるって素晴らしいなぁ。
09.11.05